浅沢英のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浅沢英『贋品』徳間文庫。
ピカソの贋作を作り、中国人メガコレクターに48億円で売却しようという無謀なコンゲームを描いたエンタメ小説。
正直、余り期待しないで読み始めたのだが、非常に面白かった。次々と主人公に襲い掛かる危機と予測不能の展開にハラハラドキドキが止まらない。コンゲームの裏に潜む驚愕の真相と深い余韻を残すラスト。全てが良い。本当に良い。
財産も無く、不眠に苦しみながら無為に生きている34歳の佐村隆の元に亡き父親の友人という山井青藍から、東大阪の宗教団体の施設に保管されている盗品のピカソの『アルルカン』を持ち出してデータ化し、贋作を作り、中国人メガコレクターに売却しようという途方 -
購入済み
ビリヤード
序盤 やや読みづらい文章 ストーリーであるが、中盤からだんだんテンポが良くなってくる。私はビリヤードに関しては全く知識がないのだが、球の配置具合を「風景」と表現しているところなど面白いなと感じた。(ビリヤードの世界では一般的な表現なのだろうか?)不明点を意図的に多く残している終盤は、随分印象的ではある。しかし彼女はどうなったのだろうか?
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Posted by ブクログ
ネタバレサブ・タイトル「プロモーターの人生」に、
やや違和感を感じる。
実際には故津田氏の人生を、
タレントになる前の赤井英和氏との関わりまでに限って
追っている。
津田氏の人生の大きな光であると言える
井岡弘樹氏は全く出てこないと言っていい。
読み進めているうちは
「著者は、津田氏が嫌いなのだな。
生前に冷たくされたか何かでくすぶっている感情があるのだろう。」
と感じていた。
津田氏の、虚言の数々、
現代風に言うと「盛っている」ということになるのだろうか、
「ホラ」ではすまされないような詐称。
それから愛情の強さから抱いてしまう冷酷さ。
恩に報いない利己的な部分、他人を利用する部分。
自らの成