【感想・ネタバレ】贋品のレビュー

あらすじ

\ 第5回大藪春彦新人賞作家 /
\ 渾身のデビュー作 /
\ 多くのメディアに紹介され /
\ 文庫化に! /

■週刊文春 2024年5月30日号
■週刊現代 2024年6月1日号
■週刊ポスト 2024年6月7日・14日号
■日刊ゲンダイ 2024年6月18日付
■ダ・ヴィンチweb 2024年6月22日付
■日刊ゲンダイ 2024年6月26日付
■小説すばる 2024年7月号
■毎日新聞 2024年7月3日付
■小説新潮 2024年7月号
■小説推理 2024年8月号
■文蔵 2024年9月号
■このミステリーがすごい! 2025年版

亡き父の友人山井からの提案が、
佐村の地獄の始まりだった――。
東大阪の施設にある本物の「ピカソ」。
それを持ち出しデータ化して、
贋作をつくり、売る!
元学芸員の鑑定で真作認定済み、
絵を持ち出す段取りも終えているという。
狙うは中国人メガコレクター!
騙し通せれば40億円以上での売却も
夢ではない。だが、バレたら死が待っている。
借金を抱えていた佐村は
この危険な賭けに勝負する。
(解説:香山二三郎)

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Posted by ブクログ

浅沢英『贋品』徳間文庫。

ピカソの贋作を作り、中国人メガコレクターに48億円で売却しようという無謀なコンゲームを描いたエンタメ小説。

正直、余り期待しないで読み始めたのだが、非常に面白かった。次々と主人公に襲い掛かる危機と予測不能の展開にハラハラドキドキが止まらない。コンゲームの裏に潜む驚愕の真相と深い余韻を残すラスト。全てが良い。本当に良い。


財産も無く、不眠に苦しみながら無為に生きている34歳の佐村隆の元に亡き父親の友人という山井青藍から、東大阪の宗教団体の施設に保管されている盗品のピカソの『アルルカン』を持ち出してデータ化し、贋作を作り、中国人メガコレクターに売却しようという途方も無い話がもたらされる。

宗教団体が秘密裏に保管するピカソの『アルルカン』は元学芸員の鑑定で真作であることが認定され、宗教団体の信者の川村佐智子と事務長を巻き込み、絵を持ち出す算段も終えていた。

山井の説明によれば、仲間となった山井青藍、川村佐智子、佐村隆、楊文紅の4人が1人2,000万円を出資し、様々な先端機器を購入、真作から採取したデータから絵が製作された年代の画材を使って、3Dプリンターやロボットアームなどの先端技術を駆使して贋作を作り、売却するという計画だった。

さっそく、佐村は楊文紅と香港へ行き、中国人メガコレクターの徐在と半年後にピカソの真作を売却するという契約を結ぶ。しかし、徐在から自分を騙したら命は無いと脅される。

宗教団体施設からピカソの『アルルカン』の持ち出しに成功し、いよいよ高機能の3Dプリンターを手に入れようとした矢先、川村佐智子が事務長と結託し、4人が出資した資金を持ち逃げする。さらに3Dプリンターの販売代理店の美濃部が山井の元からピカソの『アルルカン』を持ち逃げしてしまう。

一難去って、また一難の連続にページを捲る手が止まらない。

本体価格850円
★★★★★

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2025年10月28日

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