エンリコ・モレッティのレビュー一覧

  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    年収、雇用、イノベーションは全て住むところで決まる

    知らないと気づかない年収と場所の関係性を提示する
    ありそうでなさそうな良書
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    都市集積の経済、特にITの集積による都市活性の話。
    クリエイティブな議論を巻き起こすリアルな空間と、それに伴って発達するサービス業他の産業による都市の膨張について、アメリカの実例を元にした研究。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    日本語版のタイトルのインパクトである。 英語版を直訳するなら「雇用の新しい地理学」だろうか。しかし日本語のタイトルは極めて本書の要旨を抑えていると思う。

    年収を得るには雇用が必要だ。経済が活発な地域では、平均的な収入は高く、また雇用も多い。経済が活発であるとは、そこに産業があるということだ。かつて...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    めちゃくちゃ面白い。お金増えると格差が増える、、ではなく、お金持ちが増えると、周りも裕福になる、というのを示したのはとても胸に残る。
    あらゆる人間はお金でつながっており、損得勘定で見ても、どんな人間でも大事だなぁとひしひし感じてとても豊かな気分になれる。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
     題名からは、煽りの入った挑発で話題をとるような本かと思っていたが、そのなものとは全く異なるまともな経済学の本である。
     イノベーション産業は、従来の自動車などの産業よりも乗数効果が大きく、レストランや美容室などの地場産業への賃金上昇などの波及効果が大きいとか、イノベーション産業ほは高学歴社員を必要...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    ここ1年で読んだ本の中で一番のアタリだったかもしれない。

    本書の大筋はイノベーション産業が「都市」を活性化させるというもの。
    ひとつのイノベーションがあれば、その街のイノベーション産業に関わる業種はもちろんそれ以外の例えばサービス業(医者・弁護士からウエイターや新聞配達員まで)の年収もUPする。
    ...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    ハイテク産業と地域経済や格差のつながりを経済学的・統計的なエビデンスをもとに示している。本書を読めば、教育、研究開発、ハイテク産業への投資、そして地理がいかに大切かが分かる。
    原題『THE NEW GEOGRAPHY OF JOBS』に対して邦題がアレなせいで損している。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    刺激的なタイトルにひかれ、手に取った一冊。非常に興味深く読みました。
    確かに当然だと思える内容かもしれませんが、近年の格差拡大の原因が大きく変わってきていること状況が見え、またこの格差もこれまでの常識とは異なるものが生まれている状況も垣間見られました。それだけ、最近の産業の影響は大きいものだと感じま...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    20151120 2015年で面白かった本の1つ。フリードマンが言っているようにフラット化する社会で住む場所はそこまで重要ではなくなった。しかし、いま住んでいる所に住み続けないといけない選択しかとれないのは低学歴のほうが高い傾向にある。イノベーションの産業に移住することで高収入が望める。また、イノベ...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    刺激的なタイトルですが、内容はアメリカの現状に関する経済的な実証分析で、非常に説得力がありました。
    日本語のタイトルだと、だから儲かる場所を選んで住みなさい、というような生臭い話に聞こえてしまいますが、実際の内容はサブタイトルの方の「雇用とイノベーションの都市経済学」の方が正確に表しており、次々に新...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    死ぬ都市と生き残る都市について。
    アメリカの産学連携マンセー感強いけど、実際最強である。
    まぁ、賢い人が集まる場所が存在して、そういう場所の所得や物価は高くなりがちで多様性も担保されやすいという話が延々と続くが。まぁ、これを読んだら(極端な話)日本には東京、名古屋、京都(と大阪)、福岡,etc......続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    2023/06/04
    2023年12冊目。また邦題のミスリード感のある良著。都市経済学の本であって、年収(所得)は一つの分かりやすい指標でひかないのに、あたかもそれが全てのような捉え方をされかねないタイトルを付けるのはどうかと思った。読む価値のある本だと思います。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    タイトルからヤバい自己啓発本かと警戒したが、内容はしっかりしている。アメリカローカルの話題が多く、タイトルの主張を本文でも繰り返しているので読むのはしんどい。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    何がキーとなって、都市に発展をもたらすのか。都市の発展は個人に何をもたらすのか。「年収=個人の生産性」と思いがちだし、実際そういった面は少なくないと思うが、環境要因を考える上で、本書に示された事実やデータは参考になると思った。地の利を得ること重要だ。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    経済学者による、地域による繁栄の度合いについて述べた本。イノベーションをキーワードに、現在成功している企業が多数存在する地域が豊かであることをデータを用いて主張している。論理的で面白く読めた。
    「ある土地に大学卒業者が多くなれば、その土地の経済のあり方が根本から変わり、住民が就くことができる職の種...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
     目を引くような題名になってますが、金払いのいい人が集まっている都市なら、サービス産業でもそれなりの所得になれるということです。
     都市部なら生活コストも上がりそうですが、それ以上に所得の上昇の方が大きく、それはハイテク産業の乗数効果が大きいからだそうです。

     都市が発達する条件は、地理的条件が大...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    製造業から、より優秀な人的資本が必要なイノベーション型産業への変化。産業集積的な効果は高く、経済波及効果も高い。製造業よりもより多くの雇用を生み出す。高技能労働者と低技能労働者は相互補完的関係にある。
    ただし、比較優位が必要であり、絶えず優秀な人材を集めなければ国・都市として劣後する。そのために優秀...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    ようやく読み終わった。

    アウトソーシングによって職を失うこと
    アウトソーシングによって、職を失う職種の人々が一番打撃を受ける一方で、一番恩恵を受ける。
    ➡より安いものが手に入る
    ➡スキルの持った人が集まる地域にいれば、その会社周辺の町が繁栄し、それによって、新たな雇用が生まれる。しかも高給取りたち...続きを読む
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    イノベーションのあるところには、上等なのからそうでないのまで雇用機会がある。イノベーションのあるところに移動するのはむしろ失業者ではなく知識のある労働者の方。
  • 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学
    タイトルがあざといが、中身は都市の発展に必要な要素を解説したもの。成長する都市と没落する都市、富裕層と低所得層の格差がはっきりし、かつその差はどんどん拡大している。世界はぜんぜんフラット化していないし、都市のピーク化も一時的な現象かもしれない。地域活性に取り組んでいる人や産業政策に関っている人にとて...続きを読む