実吉捷郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学・高校時代の読書感想の対象本だったのを読み直してみました。
古いせいか、訳はちょっと違和感ありますが。内容は色んな意味で良いです。巻末の解説にもありますが、暗記型の押しつけ教育を「大人の無理解・利己主義」と否定するもの。これがこの本の最大のテーマです。これを読書感想の対象本に選んだ先生のセンスもGoodでした。私立の進学校でしたけど(笑)
それにしても、最近は暗記型押しつけ教育の復権って感じがしますが、いかがでしょ? 日経なんか見てると、「国際的に日本の若者の点数が低下した」「ゆとり教育のせいだ」と煽ってる印象がしますが?
ま、テーマをちょっと横に置いて。原文を読んだわけではないので -
Posted by ブクログ
1905年発表、ヘルマン・ヘッセ著。秀才ハンスは試験に合格し、神学校に入学するが、友人の影響で徐々に成績が悪くなっていく。そして友人が放校になったことをきっかけに精神を病み、実家に戻る。彼は機械工となり人生を再開しようとするが、酒に酔って川に転落してしまう。
ヘッセの自伝的小説らしいが、なるほど確かに田舎の描写が綺麗で、ヘッセが幼少の頃に見た風景が目に浮かんでくるような気がした。
そしてストーリーは非常に身につまされるものだった。充分、現代にも置き換えられる気がする。例えば、必死に勉強してそれなりの大学に入ったにもかかわらず、自分を見失い、ろくに就職も決まらず精神を病んでいく若者(といっ -
Posted by ブクログ
繊細な少年の幼少から青春を描いたヘルマン・ヘッセの代表作です。
傷付きやすく、繊細で、多感な少年時代。心理描写や自然描写の詩的な美しさに、豊かな感性を持った少年の心の内を思わされます。親や周囲からの期待に応えようと自分を追い込み、努力をし、必死で掴んだ神学校への切符も、学友との関係の中で色々なことが変化していく。どうにもならない車輪の下で必死にもがく姿に、なんとも苦しい心地になります。
決して、読後が爽やかな話ではありません。
でも、読めてよかったと思う一冊です。
じわじわと身体の中に落ちてくるような、やりきれなさと日々の中にある輝きを見る物語でした。