小林節のレビュー一覧
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改憲派と護憲派の憲法学者二人の対談形式による本書は、立件主義とは何かや、現政権の改憲草案の愚かさ、歴史認識の誤り、そして、私たち一人ひとりが憲法と国の行く末を本気で考えなければならないことを教えてくれる。
自民党の改憲草案はとにかく怖い。これが憲法になったら、私は私でなくなるだろう。そう感じずにはいられない。個人を尊重し、権力者を縛る憲法はなくなり、代わりに、個人を殺し、権力者の暴走を可能にする怪物が産まれる。恐ろしい。
あまり歴史には詳しくないので、フランス革命やナチスドイツの話、明治期の日本の話もとても興味深かった。先人が、長い歴史の中で、人が個人として生きる権利を闘いながら獲得し -
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以前、ある方の「憲法は100年後の国家のあるべき姿を示した法律である」を聞いて、スッと腑に落ちた経験があるが、この本の「憲法は権力者が暴走しないように国民生来の権利等を定めたもの」である事もよく理解できる。
それに比して自民党の憲法草案は、あまりにも国民を統制しようとする意思がミエミエである。
さすがにすぐには戦前のような時代にはならないだろうが、秘密保護法や安保法のように着々と布石は打たれている。しかし多数の国民は平和ボケして改憲勢力を選択してしまった。戦前の国民もまさかあのような悲惨な戦争に突入するとは思っていなかったのでは。
恐ろしいのは、まさかそうならないだろうと思う「茹でガエル」の状 -
Posted by ブクログ
一般論としての「憲法改正」について語るのではなく、自民党の憲法改正案を、お二人の憲法学者が、詳しくかつ優しく、そして、その言葉の持つ意味について、初学者がわかる程度で解説している。
お二人の立場は、改憲派、護憲派と異なるが、共通の認識は、憲法というものが持つ意味。
憲法が誰を律するものであるか、誰の権利を保障するものかという外してはいけない根本原則。
その意味ではお二人は、改憲派、護憲派というより尊憲派と言えると思う。
そして、憲法を守るということは、多くの国民にとって非常に大事なことであると私も確信する。
それに異を唱える者がいるとしたら、それはおそらく独裁的な権力によって、国民を支配しよ -
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〈自民党の改憲草案を貫く「隠された意図」とは何か? 護憲派の泰斗と改憲派の重鎮が、自民党草案を徹底分析。史上最高に分かりやすい「改憲」論議の決定版が誕生〉と紹介された新書です。一気に読み終えました。
改憲をめざす勢力のロジックがどこにあるのか、明治憲法がその当時の最新の考え方を踏まえて検討され制定された事実と立憲主義に基づいた運営を貫こうとしていたこと等、 初めて知った事実や考え方が多くあり示されていました。新自由主義にもとづく経済政策を押し進められて貧困と格差が拡大していますが、自民党改憲草案には、国民の権利に関する制限はかけながら、経済だけ(それも大企業だけ)は規制しない方向(自民党案2 -
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改憲派でありながら第2次安倍内閣が進める憲法解釈を違憲として話題となった小林氏の本。
非常にラフな表現で書かれているわかりやすい本。
たとえば現行憲法については「ぶっ壊れた中古車」「敗戦ごめんなさい憲法」と例え、改正の必要性を説いている。
一方、「憲法9条を守るぞ」という左翼の訴えは根本的な間違いで、正しくは「憲法9条を守らせるぞ」だと指摘。なぜなら憲法は国民が守るものではなく、主権者が権力に守らせるものだから。
9条改正については「侵略戦争は放棄するが、自衛戦争は放棄しない」というシンプルな条文としたうえで、海外派兵については「国会の承認と国連の決議」を条件とすることを提案している。これは -
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口にするのもタブー視されていた頃から憲法改正を訴えていた憲法学者の本。
憲法改正の論点をあげ、それぞれについてわかりやすく説明したあり、素人でも簡単に読めた。
改憲のハードルが高いことや愛国心を憲法に入れることは間違いであることはよく理解できた。
一方、「はじめに」では自民党の改正案の問題点を挙げるとなっているが、正しいところは認めている。
著者は、現行憲法はぶっ壊れた中古車と銘打って、憲法改正には賛成しているというか当たり前と考えている。
9条を楯に空想的なことを言っているようでは、自国を守れない。
人権の本質を守りながら改正する。改正後も監視を続け、憲法論議を絶やさないことが重要と述べて -
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ネタバレ懐かしい名前(大学友人にゼミ生がたくさんいた)を本屋で発見したので思わず購入。法学ド素人の自分にも読みやすく、参議院選前にいい勉強になった。コバセツって風貌から恐くて固いという勝手なイメージあったけど、意外とライトな文章を書いていた。
論点を箇条書き。
(1) 戦争の放棄
・空想平和主義の限界
・理想をとるか現実をとるか
(2) 天皇
・国の顔が元首である
(3) 新しい人権
・「環境権」「プライバシー権」「知る権利」
(4) 権利と義務の関係
・利己的な人間が増えたのは、憲法が原因か
(5) 二院制
・時間と税金の無駄遣い
(6) 首相公選制
・決められない政治をどうするか
(7) 憲法裁 -
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現在の日本国憲法はアジア・太平洋戦争敗戦後の日本が、占領統治にあたったGHQに押し付けられた憲法という認識が一般的だ。確かに占領下にありながら、自分たちにとって都合よく、また再び戦争を起こしかねない危険な国の好きなように制定できるはずもなく、今や世界からも称賛される平和憲法は、このGHQの監修により出来上がった。そして以来日本は他国を侵略するような戦争を起こした事はなく、幸いにも日本の領土が戦禍に見舞われたこともない。但し、韓国による竹島占拠を除いてだ。日本国憲法は制定直後から改憲論が存在し、長年改憲派と護憲派による議論が度々なされてきた。私自身、平和な世の中を享受し、それを「平和憲法のおかげ
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久しぶりにダメな本を選んでしまったという感じ。タイトルの通り経済的自由の重要性について書かれている書籍ですが、都合の良いデータだけを使って自説を主張しているので説得力がなく、スピリチュアル感があります。意識高い系の人のための読み物といった内容です。
実際の主張自体はお金の重要性や複利の考え方など案外普通ですが、上述の通りなぜこのような主張になったのかというロジックがガバガバです。投資本というよりは中身の薄い自己啓発本に近い内容です。
投資本が流行ってきたから質の低い書籍でもとりあえず翻訳しとけば売れるだろう的な魂胆が透けて見えました。なお、本書でも触れられていますが、原著での初版から時間が -
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ネタバレどことなく金持ち父さんシリーズのテーマと関わっている部分が前半には多いかなという印象。お金に対するネガティブな固定観念を払しょくし、ポジティブに富に向かう心構えの重要性を説いている。あとは、目標を掲げることとやり抜くぞという信念・自信を培うことの必要性を諭してくれる。
こういった内容は、他の自己啓発本とかの内容とリンクしているので、真理ではあるのだろう、中々日々の暮らしに埋没している自分には取っつくのも億劫な内容ではあるが。このマインドがお金持ちへの道を閉ざしてるんだろう。
後半の特に第12章「経済的自由の3段階」は具体性があり、今後の人生における数値化した目標を設定するのに役立てていきた -
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立憲主義とは国家の統治を憲法に基づき行うという原理である。国家は個人の基本的権利を保障するための機関であり、国家権力は権利保障と権力分立を定めた憲法に従って行使される。それにより政府は憲法の制約下に置かれることになる。憲法の憲の意味は基本的な掟という意味なので日本国憲法は主権者である人民が権力を付託した政府に対し憲法に従って運営するように縛りをかけている。立憲君主制であれば、君主の行動は憲法によって制限をかけられているわけだ。
大日本帝国憲法を作った伊藤博文は主権者である天皇が臣民たちの意見を聴いて合議制で決める、つまり議会制民主主義を立憲主義であるとした。大日本国憲法は代々の天皇の意向で現