日和聡子のレビュー一覧
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日和さん2冊目、火の旅とは打って変わりのっけからPOPな擬古文炸裂!読みにくい筈がどんどんページが進み面白くて仕方なし…全くもってえらい人が出て来たものである。
三つのお話の繋がりは冥府か?書くことを赦された作家のみが奏でられるリズムがなんとも心地よい。
夜見闇君のお使いを微笑ましくも全うする猫君は...続きを読むPosted by ブクログ -
独特の文体で、その紡がれる言葉の流れで、まず別世界に連れていかれ、ところどころ鮮明に描かれる積層するイメージをくぐるごとに、いつのまにやらまったくの異世界の中を登場人物たちと一緒に歩いているような錯覚の中をさまよっている。御命授天纏佐左目谷行、行方、かげろう草紙の3編。たまには異世界をさまよいたい方...続きを読むPosted by ブクログ
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あちら側に行ったきり戻ってこられない。心細いのに、やみつきになる。一寸先は闇。でも、闇に飲まれた後にも、物語はつづいてゆく。
ヒグチユウコさんの挿絵もとてもよい。隅々まで堪能した。ちょっと「食べて」しまったかもしれない。
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3つの短編からなる1冊。古文調が多用され、どれも奇想天外な物語。
現実味がない展開にわくわくする。
異世界にトリップした気分になれる。
装画はヒグチユウコによるものである。装画のシュールレアリスムと内容の世界観が合致していて、この本にしてこの装画といった感じ。
これまで読書に実利的な意義を求め...続きを読むPosted by ブクログ -
浦へ漁に出たまま忽然と消えた兄を想う妹が磯部で見つけた甕を覗くとーー「うらしま」
即氏が、宮の周りをそぞろ歩いて出逢うもの、夜の宮に現れるものーー「蓬莱記」
「高野聖」「夜叉ヶ池」を思い出しつつ読む。
海、甕、雨、露、夜、ひんやりとした空気の物語。
暗闇で目を凝らして誰に遭ったのか探るような気持ち...続きを読むPosted by ブクログ -
ヒグチユウコさんの絵が先か物語が先か。
あまりに絵とお話が合いすぎて、不気味な不思議世界にどっぷりとつかる。
とくに表題の佐左目谷行の彼が畳に身を任せ、擦りつける様子がたまらない。。。
不穏なのにユーモラスで、まくしたてる台詞は滑稽なのに闇を感じる、そんな3篇。
宿なしで居所も定まらない「私」を御...続きを読むPosted by ブクログ -
んー…わからん。。。
語り口調は好きなんだけど、結局なんだったのか。
摩訶不思議というか、不思議の正体すら判明しないような、もやっとした霧に包まれて終わってしまった。
タイトルは面白い雰囲気なんだけどな。Posted by ブクログ