校舎の静脈

校舎の静脈

小説・文芸
1,496円 (税込)

7pt

4.3

なかに入るとタイムスリップするという給食運搬用のリフト。毎日屋上からフェンスを越えて飛び降りるとささやかれる安行という謎の男。こことは並行して存在する異世界に思いをめぐらす少女。一見平凡そのものにみえる学校のかげに生じるかすかな綻び……。現実に微妙なズレを感じつつ生きる少年少女達を描く表題作他三篇。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    校舎の静脈
  • タイトルID
    :
    361319
  • 電子版発売日
    :
    2016年03月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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校舎の静脈 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    小川洋子さん選の短編集で気になった詩人の小説です。
    こちらの方が、以前読んだお話よりも柔らかい印象ですが、でもどこか不安定で不穏なところが好きでした。
    「湖畔情景」の人ではないものの世界も穏やかに受け入れられました。労りの一文が素敵だったので手帖に書き込みました。
    「校舎の静脈」は、とある学校の生徒たちが主人公となる連作短編みたいなお話だったのですが、ずっとちりちりした不安がありました。給食運搬用のリフトに乗り込んだ英祥太がどうなったのかとか、生徒が群がってた窓から見下ろしたら何があったのか(直前に何かが激しくぶつかる音がしていた)…はっきり書かれていないのが想像を掻き立てます。
    日和聡子さんの物語世界も、文章も好きです。
    詩の方も読んでみたいです。

    「やっぱり……、絶滅するのかな。いつか、あたしたちも。」

    0
    2019年09月23日

    Posted by ブクログ

    『その合間に、犬をちらちら見たり、そのまわりにいる人たちを視線の端に入れつつも、絶えず誰からも目を逸らすようにして歩いた。先ほど少しだけ降った雨にかすかに湿る地面をゆく足の運びに合わせて、じゃ、じゃ、じゃ、じゃ……、と音が鳴り、その音を立てる靴裏の感触が、ふくらはぎに伝わって、背中にはりつくようにして後ろからついてきた』ー『兎』

    言葉の響かせる音は時に字義通りの意味とは別に何かに成りかけのものを連想させる。うっかりしていると頭の中はそんな中途半端な出来損ないの未成熟の言葉で埋め尽くされ息苦しくなる。詩人と呼ばれる人の頭の中はさぞやそんな風に次から次に浮かび上がる意味を掴みかけたもので埋め尽くされているのだろうなと常々想像しているのだが、人の頭の中など容易く覗き込む訳にもいかず中々得心することは叶わない。日和聡子はそんな滅多にない機会を与えてくれる稀有な文章を提示する。

    言葉の意味を伝って文章を紡いで行くのではなく音の波が進んでいった先で跳ね返されることの繰り返しを考え過ぎずに重ねること。その跳ね返された音を再び言葉に置き直しまたその音の響いて行く先を追いかけて行く。意味を繋いでその足跡を辿ろうとすればたちまち迷路に入り込み、かと言って言葉遊びのように構えていると無意識の沼底から意識の水面に浮かび上がりそうになるものを掬い損ねる。まるで半眼の境地のような心持ちで日和聡子の心の動きと同期することに集中する。意識せず意識する。意識しつつ意識していることを忘れる。そんな読書の楽しさを味わう。

    見えていることは本当に表層的なことばかり。意味は本当は定義を必要としない。意味は文脈の中にだけ存在し文脈は曖昧な音の重なりの作り出す共鳴に依存する。言いたいことを直裁に言おうとすれば意味は言葉の隙間からこぼれ落ち言いあぐねていること程伝搬する力を持つ。そんな理不尽さをものともせず、詩人は言葉を重ね一時の躊躇いや逡巡を無意味なものに変換し置き去りにする。その力強さに驚愕する。

    日々自らが重ねる言葉の皮相さと風向きを意識した言葉尻の曖昧さを否が応でも思い返さずにはいられなくなる。日和聡子の言葉の強さを思う。

    0
    2016年08月01日

    Posted by ブクログ

    詩人というとやたらレトリックを駆使したり奇をてらった言葉の術で煙に巻いたりが昨今の流行り?なのであるが日和さんの小説はそれが少なく直球勝負が多いように思う。
    だからこそその飾りのない剥き出しの言葉の破壊力は凄まじく例えばそれがスーパーのチラシや給食の献立表の羅列からでも易々とドラマを産み出すことが出来るのだ。
    そしてその感性が学校という日常を切り取るとき校舎に生命を与え子供たちの他愛ないことばや行動が赤い血となって流れ出す。
    当然動の対には静があり青く流れる血がこの作品の主題となるのだが…踏み込んで心の臓は何かを探すのも一興かも知れない

    0
    2016年05月04日

    Posted by ブクログ

    少年少女たちを主人公にした、裏日本の鬱陶しい天候のようなパッとしない4つの短編から構成されている。面白くもなく、徒然なるままに幻想世界を書いているような作品。

    0
    2015年11月12日

校舎の静脈 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    校舎の静脈
  • タイトルID
    :
    361319
  • 電子版発売日
    :
    2016年03月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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