篠田桃紅のレビュー一覧

  • これでおしまい
    篠田桃紅の簡単な経歴、伝記のようなト書とともに、口語文体のエッセイ。何冊かのエッセイの中に出てきた文章も含まれる。
    樹木希林さんの潔さに、美意識と知識を持つ父親から譲られた古典の知識も豊富に持ち、紡ぎ出された言葉は、素晴らしい。
  • これでおしまい
    テレビで存在知り、作品・人物がとても好きなので気になり読書。篠田桃紅の背景を知ることができた。
    「孤独」という言葉がとても多いと思うが、それだけ本人にキーフレーズだったのだと思う。そして少し共感した。
  • その日の墨
    日常で目にするものの色合いや、日本語の美しさ、著者の人生に臨む厳しさが伝わってきた。一気読みではなく、一つ一つを噛み締めて読んだ本。
  • 一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い
    「誰か式、誰か風、ではなく、
     その人にしかできない
     生き方を自然体と言う。」

    なるほど。

    「なにかに夢中になっているときは、ほかのことを忘れられますし、言い換えれば、一つなにか自分が夢中になれるものを持つと、生きていて、人は救われるのだろうと思います。」

    夢中になる、というのは生きている証...続きを読む
  • 百歳の力
    篠田さんは103歳でこの自叙伝を書かれた。2016年現在は105歳になられるのか。大変な長寿である。彼女は墨を使った水墨画家で、本書の各章末に白黒の絵がコピーされている。カラーで見ると、墨をメインにアクセントで金が入っていたり、非常にセンスが良いことがわかる。筆をスッと引いた線が特徴的だ。時に四角を...続きを読む
  • 人生は一本の線
     「104歳美術家 珠玉の作品集」という言葉とともに、帯には着物姿でまっすぐにこちらを見つめる篠田桃紅さんのお写真が。
     シンプルな言葉の奥にある深い思い…一言一言が心に響きました。五十路前なんて、まだまだ!!そんな喝を入れられたような気がします。
  • 墨を読む 一字ひとこと(小学館文庫)
    1字にエッセイがセットとなっています。

    エッセイは、ときにハッとするものもありますが、篠田桃紅さんの別の本を先に読んでいるので、
    受ける体制がある程度できてました。

    習字(?) 紙も字の感じも、字ごとに随分雰囲気が違います。
    実は、見出しの字(活字)と作品の文字とが、同じなのかどうかわからないく...続きを読む
  • 百歳の力
    2015.7.15 100歳でこれだけ元気でパワーがあるってすごい。戦争で死にそうになった体験談がぐっときた。あの時代で独身で活躍できて、いろいろあったのだろうなと思う。芯の強い女性で、個性的なのが文章でもよくわかった。
  • 百歳の力
    シンプルで力強い言葉。
    100年も生きていればつらいことも山ほどあったはずなのに全くそれを感じさせない。
    真のプロになるまで100年生きるのも悪くない…かな?
  • 私の体がなくなっても私の作品は生き続ける

    印刷文字が出しゃばり過ぎている

    注目していたアーティストの作品集。絵も文章も素晴らしい。
    しかし、その文章の印刷文字が出しゃばり過ぎて、煩わしい。
    例えば絵本であれば、絵は文字が入ることを前提として描かれ、絵と文字が一体になっている。良い絵本は絵と文字が互いに引き立て合っている。
    しかし、この本は、元々印刷文字が入ることを想定して...続きを読む