篠田桃紅のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
篠田さんの『その日の墨』という随筆を読みたいと長らく思っているんだけど、この本を先に読むことになった。
篠田さん著となっているけど、篠田さん自身の言葉と思われるのは、過去に書かれたものの再掲ばかり。生い立ちから始まり人生をたどる解説みたいなのもけっこうな紙幅を占めていて、これで篠田さんの著書とするのはちょっとずるい気がする。
自分の意思・意志に沿って自由に生きることを尊んだ方なのだろう。時代や生きてきた道がうまくいいほうに働いた面もあるだろうけど、一徹の人生という感じで、以下の言葉(p.42)がいいなと思った。
人は自由にどのように考えてもいいのです。どのように考えてもいいどころではありませ -
Posted by ブクログ
100歳を過ぎてる人が多くなったとはいえ、
これだけしゃきっとして 100歳を越えている人は
少ないのでは。。。。
本の内容は 書家というか書道芸術家の著者が
私達に伝えたい思いでした。
著者は今も一人で生活していますが
そこには 誰かに頼るとか 甘えの気持ちは微塵もなく
自分の心に正直に生きている姿は
憧れであり 見習いたいものだと思いました。
おっと、見習いたいなんて 書いたら 著者に
「見習う必要なんてないのよ」と おしかりを受けそうですが・・・
良い刺激を受けました。
私も若い人に刺激を与えられるような
老人になれるよう 日々つとめてていきたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ篠田さんは103歳でこの自叙伝を書かれた。2016年現在は105歳になられるのか。大変な長寿である。彼女は墨を使った水墨画家で、本書の各章末に白黒の絵がコピーされている。カラーで見ると、墨をメインにアクセントで金が入っていたり、非常にセンスが良いことがわかる。筆をスッと引いた線が特徴的だ。時に四角を描き込まれていたりする。もし展覧会があれば、是非生で拝見したい。彼女の絵からは無限に想像が膨らむなにかが発せられているような気がする。抽象画はそれほど興味のないジャンルであったが、ただの食わず嫌いだったようだ。篠田さんは未婚である。お子さんもいない。43歳から2年の渡米経験をお持ちだ。本書では、両親