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私の言葉なんて無意味です。
百万の言葉より、一本の線が私の伝えたかったことです。
104歳美術家、珠玉の作品集
墨を用いた抽象表現主義者として世界的に広く知られ、今も第一線で活躍する篠田桃紅氏。
著書『一〇三歳になってわかったこと』もベストセラーになった現代美術家の、新作をふくむ貴重な作品と、珠玉のエッセイによる画文集。
私は、正真正銘の老いを感じています。
老いた……。
老いに老いました。
こんなに長生きするとは、自分で思ってもいませんでしたから、こうして、老いる、ということの実体を、しみじみと味わっています。
そして、少しは若い人に伝えておいたほうがいいかなと思って、あなたに伝えています。
(「若い人へ」より)
一生を振り返って、自分の思うことがみんなやれたかと聞かれたら、やり残したことのほうが、ずっと多い。
たいていの人は、なにもやれてないですよ。
(「やり残し」)
私はこういう線を引きたいと思って、一本の線を引いた。
しかし現実にできた線は、思った線とは違う。
人生も同じ。
人は、こういうふうに生きたいと思って、しかし現実の人生は違う。
(「たぶん明日もある」より)
もくじ
第1章 ふとしては
第2章 あいみての
第3章 おもえども
第4章 うつろい
おわりに 若い人へ
Posted by ブクログ 2022年02月26日
100歳を超えてなお現役で製作を続ける篠田さんの言葉には、頭が下がる。
「たまたまそうなった、というだけ」
このように生きよう、とまねをしても、おそらく同じことはできないけれど、なんだか少し、これからの人生のヒントをもらったような感じがしました。
『三尺下がって師の影を踏まず』
どの世界においても...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月29日
名言と絵画を一緒に味わうことが出来ます。
言葉の一つ一つが深く、重いのですが、
「私の言葉なんて、無意味です。
百万の言葉より、一本の線が私の伝えたかったことです。」
と本書の中で書かれています。
篠田桃紅さんの絵はまだまだ理解しきれていないのですが、この本や絵画を通じて少しずつでも分かっていけ...続きを読む
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