【感想・ネタバレ】人生は一本の線のレビュー

あらすじ

私の言葉なんて無意味です。
百万の言葉より、一本の線が私の伝えたかったことです。

104歳美術家、珠玉の作品集

墨を用いた抽象表現主義者として世界的に広く知られ、今も第一線で活躍する篠田桃紅氏。
著書『一〇三歳になってわかったこと』もベストセラーになった現代美術家の、新作をふくむ貴重な作品と、珠玉のエッセイによる画文集。


私は、正真正銘の老いを感じています。
老いた……。
老いに老いました。
こんなに長生きするとは、自分で思ってもいませんでしたから、こうして、老いる、ということの実体を、しみじみと味わっています。
そして、少しは若い人に伝えておいたほうがいいかなと思って、あなたに伝えています。
(「若い人へ」より)

一生を振り返って、自分の思うことがみんなやれたかと聞かれたら、やり残したことのほうが、ずっと多い。
たいていの人は、なにもやれてないですよ。
(「やり残し」)

私はこういう線を引きたいと思って、一本の線を引いた。
しかし現実にできた線は、思った線とは違う。
人生も同じ。
人は、こういうふうに生きたいと思って、しかし現実の人生は違う。
(「たぶん明日もある」より)


もくじ
第1章 ふとしては
第2章 あいみての
第3章 おもえども
第4章 うつろい
おわりに 若い人へ

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久しぶりの再読です。
入手当時、書店で著者の本がいくつか有った中で、文章だけじゃなく彼女の作品も見られるということで選んだのが本書でした。
作品とエッセイと両方が味わえて、選んでホント大正解でした。
本書は自分にとって宝物です。

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2024年08月26日

Posted by ブクログ

100歳を超えてなお現役で製作を続ける篠田さんの言葉には、頭が下がる。
「たまたまそうなった、というだけ」
このように生きよう、とまねをしても、おそらく同じことはできないけれど、なんだか少し、これからの人生のヒントをもらったような感じがしました。

『三尺下がって師の影を踏まず』
どの世界においても、人生の先輩と呼べる方は偉大です。

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2022年02月26日

Posted by ブクログ

名言と絵画を一緒に味わうことが出来ます。
言葉の一つ一つが深く、重いのですが、

「私の言葉なんて、無意味です。
百万の言葉より、一本の線が私の伝えたかったことです。」

と本書の中で書かれています。
篠田桃紅さんの絵はまだまだ理解しきれていないのですが、この本や絵画を通じて少しずつでも分かっていければと思います。

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2021年07月29日

Posted by ブクログ

御年106歳の現役画家、篠田桃紅さんのエッセイ集。どの言葉も全く老いを感じさせないとってもステキな本。「人生は1本の線」と語るその姿勢に感服。こんな稚拙な表現しかできないのが悔しい。それくらい大切な1冊。

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2019年04月15日

Posted by ブクログ

友人に「えっ!篠田桃紅さん知らんの?」
そう呆れられ 慌てて読んだ
彼女の線はすごすぎてこちらの背筋が伸びる
人生に真摯に向き合ってきた彼女の言葉はするどい
なんかグサッときました
≪ 作品は 孤独の影と 言い切って ≫

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2018年04月28日

Posted by ブクログ

 「104歳美術家 珠玉の作品集」という言葉とともに、帯には着物姿でまっすぐにこちらを見つめる篠田桃紅さんのお写真が。
 シンプルな言葉の奥にある深い思い…一言一言が心に響きました。五十路前なんて、まだまだ!!そんな喝を入れられたような気がします。

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2017年08月11日

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