篠田桃紅のレビュー一覧
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書と向き合った孤高の芸術家は、紡ぐ言葉も思考が深く心に響く。
同じ女性として、人生の先輩として、覚えておきたいフレーズが沢山あった。
○あきらめられないから悩みが尽きないし、あきらめられないから希望も続く。人生はその繰り返し。
○たいていのことは受け止めて喜ぶほうが、人生は得ですよ
○人間は何かを面白がる精神がある。人生を面白くするか、幅広く楽しむか、その人次第よ。人間のもつ想像力を使えば退屈しない。
○自由はあなたが責任を持って、あなたを生かすこと。人に頼って生きていくことではない。あなたの主人はあなた自身。あなたの生き方はあなたにしか通用しない。
○一身のなかで、成熟していく精神 -
Posted by ブクログ
ネタバレ篠田桃紅さんの一生の振り返りと、彼女が残した数々の名言が列挙されています。
人間とは、芸術とは、幸福とは、数々の桃紅さんが残した言葉が心に刺さります。
以下、印象に残った言葉抜粋
・満ち足りている人っていうのは、自分の価値観を持ち得る人ですね。
・人のことを考えすぎる。そうすれば自分はあの人のためにやってきたんだと言い訳ができるから。
・幸福なんてものは主観ですから。
客観的な幸福なんてものはないですよ。
・自分をなくすくらいじゃなければ、人を愛せないですよね。その人と自分のどちらかを立てなくてはならないとなったら、まず自分を立てるでしょう。だから人を愛するなんて偉そうなことは言え -
Posted by ブクログ
とかく人間は他と同じでありたがる。一人でいることの寂しさから誰かと群れ、その中からはみ出さないようにと自分の考えをしまいこもうとする。私自身もそんな平凡な人間だ。だから彼女の生き方が羨ましい。あと数年で60歳に届こうとしている今感じることは周りの友人が少しずつ離れていこうとしているということ。でも人との協調性に欠けていたかもしれない作家は自分の美術家としての確固たるものを持ち自分を表現することで100歳を超えた今でもいろいろな人が彼女のもとへ集まってくる。彼女には自分というものを持ち続ける強さがあった。年を考えずに生きること、その年齢でなければできないことがあるのだということばに勇気づけられた
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Posted by ブクログ
フォローさせていただい
ているあの方にとっての、
まさに“聖書”のような一
冊。
あの、優しくて、静かに
胸を打つポエム調のレビ
ューは、どこから生まれ
てくるのか。
その秘密に、ほんの少しでも触れられるかもしれない──
そう思いながら、ページをめくった。
本って、すごいですね。
綴られたことばの一つ一つが、
私の中に波紋を広げる。
読み手の数だけ、掬いとるメッセージは違っていて、
それでも、どこか深いところでつながっているような。
この読書体験は、
まるで夜空に浮かぶ月を見上げているような感覚でした。
闇夜を照らす、静かな月明かりのように
そっと心に差し込んでくる言葉 -
Posted by ブクログ
ネタバレコルベットさんの感想を読ませていただき、手に取りました。コルベットさん、ありがとうございます。
篠田桃紅さんという方、これまでほとんど知らずに生きてきてしまっていました。
107歳まで生きられて、自分の人生を振り返って発せられた言葉は、相当の重みと現実味を持って胸に届きました。
特に最後の方の芸術論が素晴らしかったです。
◯ルノワールのゴッホの絵、どっちがいいかと言われたらどっちにします?ルノワールとゴッホ、戦争になりませんよ。ルノワールはルノワールでいいんですよ。ゴッホはゴッホで良い。戦いませんよ。226
争うことを止めない人類が心に留めるべき考え方だと感じた。
◯絵というものは、