高橋寿一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今までの経験した現場のことしか言えないが、本書のテーマである、Shift Leftして開発作業を楽にするという考え方を実践している開発現場は少ない。アジャイル開発だとドキュメントはいらないかと勘違いしていたけれど、最低限、クラス図とシーケンス図はあるべきとか、MVC分離は必須とか、関数の出口は1つにすべきとか、単体テストをしっかりやるならウォーターフォール開発も否定されるものではないとか、得るものがたくさんあった。レビューは、間違いを指摘するというより、質問によって本人が気づくことに重点が置かれるものという点に納得。Microsoftでは当然のように行われている単体テストを嫌いな日本人が多いと
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Posted by ブクログ
上流品質を上げることでプロジェクト後半の大量のバグをなくそう、という主張には大きく同意した。どうしても開発工程では完成させるのが目的になってしまい、単体テストで網羅することを疎かにしがちだ。
ただ全体を見渡せばシステムテスト、ユーザーテストでバグが頻出するほうが切なく、同じバグでも解消に非常に時間を要すという経験もある。
本書では理論的な品質工学も交えながら、それでも平易に上流工程でのテストの進め方、心構えを短い章立てで教えてくれる。
少し各章のつながりが分かりづらく、まとまりがないようにも感じられるが、エッセンスを取り入れるという意味では本書の構成も有用と思えた。 -
Posted by ブクログ
ソフトウェア開発において近年ますます重要性を増すも理想に近付くのはいつまで経っても難しいテストを基礎から解説した一冊。数々の企業で様々なソースコードを読んできた著者の経験を基に「上流品質の上げ方」が懇切丁寧に説明されている。コンサルというバックグラウンドゆえか人員追加やタスク増加を暗黙の前提としない方針で書かれているのも地味だけど助かる。文章も平易で割とサクッと読めるが、熟練エンジニアの方は薄い内容だと感じるかもしれない。ただ、サクッと読めるボリュームだからこそ「自分は理解できてるから要らないよ」と過信せずに一度謙虚に読んでみるのが良いと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ## テストで大事なこと
- テストで大事なのは、どの部分にバグが出やすいか、そこをどのようにテストすれば十分な品質が得られるかを知ること
- バグは平均的に散らばっているものではない。バグの出やすい箇所、出にくい箇所がある。(80%のバグが20%のコードに含まれているというデータもある)
- テストは限られた時間で行う最大公約数的な仕事。時間がないからテストしないという選択肢はない
- James曰く、「ソフトウェアは4つの仕事しかしない。なので、その4つの振る舞いをテストすれば良い」
- 4つとは、 `入力を処理する`、 `出力を処理する`、 `計算を行う`、 `データを保存する