長谷川公一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原発から代替エネルギーへの政策が具体的に描かれている。原発をやめて石油火力発電にすると電気料金が上がるというのは、原発の発電単価が明らかにされていないので情報操作であると見破っている(実は原子力関係研究者への献金があったことも明らかになっている)。天然ガス発電+自然エネルギーと節電5%で原子力発電が全て置き換えられることを説明し、さらに7.5%の節電で原子力発電をすぐ中止してもやっていけることを示している。原子力をすぐ中止できないというのも情報操作であることがわかる。スリーマイル事件の後でアメリカの原子力発電が増えなくなったというのも宣伝で、実はその前から原子力発電が下火になってきていてスリー
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Posted by ブクログ
戦後、公害がまだ公害と見なされていなかった時代まで遡って、日本の環境問題の歴史を知ることができる一冊。環境社会学は、環境問題を前景化させた点で、従来の社会学とは異なる。日本でも市民運動が盛んだった時代だったからこそ、環境社会学は市民の視点から、フィールドワークを行い、開発が生み出す環境破壊の解決を目指す学問である。
社会学に馴染みがないが、環境社会学と親和性が高い研究を行う私にとって、環境社会学の歴史を知ることができたのは大きい。特に、読むべき本や知っておくべき研究者、環境社会学が何を対象にしてきたか、をおさえておくことができたので、何度か読み直したいと思う。
一方で、再生可能エネルギーのネガ -
Posted by ブクログ
最低日本では,原子力発電はできるだけ早く廃止すべきだと思う。
国民の大部分も,そう思っているのではないだろうか。
それにも関わらず,日本の政府は,原子力発電を輸出し,国内でも運転を続けようとするのか。
それは,原発を続けたい人々が権力,資金力を持っており,頭を使って積極的に活動しているからだと思う。
一方,反原発の人々は,マスコミでも目立っているか,具体的で長期的な戦略,政策が足りないと思う。
この本は,脱原子力社会への具体的な政策,作業,活動の案が良くまとめられている。
特に,著者の専門の「環境社会学」の視点から,国際的な取り組み,日本の地方の活動の歴史がまとめられている。