長谷川公一のレビュー一覧

  • 脱原子力社会へ―電力をグリーン化する

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    原発から代替エネルギーへの政策が具体的に描かれている。原発をやめて石油火力発電にすると電気料金が上がるというのは、原発の発電単価が明らかにされていないので情報操作であると見破っている(実は原子力関係研究者への献金があったことも明らかになっている)。天然ガス発電+自然エネルギーと節電5%で原子力発電が全て置き換えられることを説明し、さらに7.5%の節電で原子力発電をすぐ中止してもやっていけることを示している。原子力をすぐ中止できないというのも情報操作であることがわかる。スリーマイル事件の後でアメリカの原子力発電が増えなくなったというのも宣伝で、実はその前から原子力発電が下火になってきていてスリー

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    2012年03月26日
  • 脱原子力社会へ―電力をグリーン化する

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    フクシマを起点に原子力社会を脱皮する様々な提案が盛り込まれている良書だ.page 227には次のような記述がある.「日本全体で5%節電すれば,原発7.4基分を減らすことができる.サクラメント電力公社が強調したように,新規の設備投資も要らないし,放射性廃棄物も,温室効果ガスも排出しない.」日本各地で燎原の火のように発生してきている様々な活動の紹介も満載だ.年明け早々,希望の持てる本を読めた.

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    2012年01月04日
  • 環境社会学入門 ──持続可能な未来をつくる

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    戦後、公害がまだ公害と見なされていなかった時代まで遡って、日本の環境問題の歴史を知ることができる一冊。環境社会学は、環境問題を前景化させた点で、従来の社会学とは異なる。日本でも市民運動が盛んだった時代だったからこそ、環境社会学は市民の視点から、フィールドワークを行い、開発が生み出す環境破壊の解決を目指す学問である。
    社会学に馴染みがないが、環境社会学と親和性が高い研究を行う私にとって、環境社会学の歴史を知ることができたのは大きい。特に、読むべき本や知っておくべき研究者、環境社会学が何を対象にしてきたか、をおさえておくことができたので、何度か読み直したいと思う。
    一方で、再生可能エネルギーのネガ

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    2025年08月10日
  • 環境社会学入門 ──持続可能な未来をつくる

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    環境社会学について歴史から今後の展望台、弱みや強みなど基本的な概要を理解するのに役立った。環境社会学は法や経済の視点から環境問題を捉えるよりも、コアとなる学問的理論が弱いものの、分野を幅広く横断して問題の本質に迫る姿勢は、環境問題という複雑な課題の本質を捉え、解決に導くために欠かせない学問だと思った。海外の情報がまだ導入できてなかったり、逆に発信できていないことや、社会学との理論との結びつきがまだ弱いなど、課題も理解できて良かった。公共政策と市民運動が結びついていることも改めて認識できてよかった。

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    2023年01月30日
  • 脱原子力社会へ―電力をグリーン化する

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    節電が原発を数基廃止できる手段のひとつであるとは知らなかった。こんな簡単な事を、なぜ政治は国民に周知させないのだろう。

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    2011年11月11日
  • 環境社会学入門 ──持続可能な未来をつくる

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    著者の生い立ちや体験を通して新幹線や原発の問題を語っており読みやすい。反面学問としての理論や分析はぼやっとしている。

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    2021年12月31日
  • 脱原子力社会へ―電力をグリーン化する

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    最低日本では,原子力発電はできるだけ早く廃止すべきだと思う。
    国民の大部分も,そう思っているのではないだろうか。
    それにも関わらず,日本の政府は,原子力発電を輸出し,国内でも運転を続けようとするのか。
    それは,原発を続けたい人々が権力,資金力を持っており,頭を使って積極的に活動しているからだと思う。
    一方,反原発の人々は,マスコミでも目立っているか,具体的で長期的な戦略,政策が足りないと思う。

    この本は,脱原子力社会への具体的な政策,作業,活動の案が良くまとめられている。
    特に,著者の専門の「環境社会学」の視点から,国際的な取り組み,日本の地方の活動の歴史がまとめられている。

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    2015年01月15日