西水美恵子のレビュー一覧
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元世銀副総裁のリーダーシップ論。官僚的であった世銀を現場よりの思考ができる柔軟な組織へと変革したとのこと。
西水さん自身の自分が率先して行動を起こすという姿勢からは、自分の中にあるリーダーシップを発揮して自分も行動を起こしていこうという勇気がもらえる。
今回、特に解説の藤原さんの言葉もすごく考えさせられる内容になっている。
■参考になった点
・人に伝えたいと心底願う堅い信念さえあれば簡単さ。信念は情熱を呼ぶ。情熱は無条件の信頼を恐れない。
・ルワンダの子供たちから見る我々は未来人かもしれない。その未来はどんな未来なの?と問われたら何と答えればよいのか?
・若者の仕事はその時代に足りな -
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ネタバレ元世界銀行副総裁の著者が電気新聞に投稿したコラムをまとめた本。リーダーシップという視点だが、その視点は実に多角的だ。女性視点、経済視点、貧困世界視点・・・。著者の経歴からすると、ムズカシイ内容ではないかと思ったが、問題や課題を必死に受け止め進んでいく姿勢が分かりやすく書かれている。だからこそ、意思の強さと懸命さが強烈に伝わってくる。「本気で悩んでますか?余命わずかの告知を受けたような気持ちで?」というチャットメールの文言に、著者の「本気」の強さを感じた。
グータン国とも関わりが強く、現王だけでなく前王とのかかわりも強く、それが占める割合も多い。が、その中には漫画のようなコミカルなエピソードも添 -
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「自分がどうしてもらいたいか」よりも「自分が何ができるのか」を真剣に考え、行動する。そんなところから何かが変わるのかもしれない。
ギスギスして閉塞感がある世の中。みんな何かがオカシイと感じている。でも変えることが出来ない。そして変わることもない。人は誰でも他人の役に立ちたいと思っている。その素直な気持ちと行動が伴うとき、組織は変わる、会社は変わる、そして国も変わる。大きなものに頼る時代も終わった、我々一人ひとりがリーダーなのである。
本書はコラムをまとめたような本なので記事を読んでいるように気楽に読めます。藤沢久美さんの解説はよかった。じっくり読むなら「国をつくるという仕事」と合わせて読む -
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学習する組織で何度も名前が出てきていた。世界銀行の副総裁なんて立場になる日本人がいるのかと気になって読んだ。
冒頭数ページと、最後の解説だけでも読む価値はあると思う。原体験から来るとてつもない怒りのような感情が突き動かしてるのが分かる。元々アメリカの大学で教授という立場にありながらそれでもその経験が原体験たりえたのは、自分の目で見た一次情報であったこと+それを自分ごとにできる想像力にあるんだろうなと思った。
何をすべきかではなく、すべきことをどう捉えるか
日本で語られるリーダーシップは、それがあれば仕事が上手く進むのように自己中心的ではないか
共感とは相手に自分の姿を見ること、自分もこうな -
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元世界銀行南アジア地域担当副総裁の西水美恵子氏が、定期購読月刊誌『選択』で2005~2008年に連載した『思い出の国 忘れえぬ人々』の35編を纏めたもの。
西水氏が担当した南アジアの国々、インド、パキスタン、スリランカ、バングラデシュ、ネパール、ブータン、モルティブ等での、各国の指導者との交流や貧しい村々での人々との出会いを通して得たこと、感じたことが綴られている。
中でも、西水氏は、国民総幸福量の増加を政策の中心としている国として注目されたブータンが「世界で一番学ぶことが大きかった国」であり、世界中で最も会いたいリーダーを問われれば、躊躇せずに(元)ブータン国王雷龍王三世を上げると言う。晩年 -
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著者は元世界銀行副総裁。本書は、世界銀行時代の各国のリーダーにまつわるエピソードをまとめたエッセイ集といえる。抒情的というか詩的な文章で綴られており、読み物としても面白い。著者の真っ直ぐで熱い気持ちが伝わってくる。
国のパフォーマンス、統治の良し悪しにおいて、リーダーの資質が大きく影響するということがよくわかった。ただ、開発途上国の貧困の主因が権力者の汚職や搾取にあるというスタンスの記述には、一面の真実であるとは思いながらも、「本当なのかな」と少し首をかしげた。もっと構造的な問題があるような気がするのだが。
本書の中では、パキスタンのムシャラフ将軍のエピソードやブータンの雷龍王4世のエピソード -
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元・世界銀行副総裁の著者のメッセージ「本気で動けばなんだって変えられる」
世界銀行ってそれ何?という状態の私ですが、「貧困のない社会を作ること」が目的なのだそう。
官僚的な組織を変えていくにはどうしたらいいか、現場に飛び込んでメッセージを伝えていく過程、ブータンの先代&今の国王から学んだこと、不自由でも豊かな島の生活、など、多岐にわたるエッセイでした。
印象に残った言葉
「私がほしいのは毎朝出勤がまちきれないほどいきいきと楽しく働ける職場と、帰宅や週末が待ちきれないほど幸せな家庭。皆もそうでしょう。この改革は私達ひとりひとりが力を出し合って、みんなでその夢を追うことだと思う」
ワークライフ