藤井直敬のレビュー一覧

  • 現実とは? 脳と意識とテクノロジーの未来
    現実の捉え方について考えを深められた

    自分の身体を通して感じたことをどのように解釈するか、そのプロセス含めて現実となる
    身体状況や知覚能力などの能力面、物事の捉え方といった文化的側面は個々人それぞれであるため各人の現実派異なったものとなる
    その現実を表現する際の言語も知覚したものの内、解釈し分類し...続きを読む
  • 現実とは? 脳と意識とテクノロジーの未来
    現実の本質を問う対談集。私たちは独自の現実を感じ、その一部を共有するのみ。特にAR技術の発展で「現実」の定義に疑問が。この著作は多角的な視点で考察を深める手引き。続編に期待し、10年後の「現実」の意味が変わるのではと予感。
  • 現実とは? 脳と意識とテクノロジーの未来
    若い頃に「唯脳論」を読んでいたせいか、自分の現実感も養老先生の影響を受けていることを再認識しました。
    また、本書から発想が飛躍して、SF小説の「都市と都市」を思い出しもしました。あれは異なる都市がモザイク状に重なっているという設定だったと記憶していますが、そのような設定を可能にする「現実感の操作」も...続きを読む
  • 現実とは? 脳と意識とテクノロジーの未来
    現実について著者に多様な専門家との対談をまとめた一冊。日常生活であまりにも当たり前に受け入れらているが故に改めて考えると全く掴めない「現実」という概念。私たちはそれぞれに自分の認知の上に自分だけの現実を立ち上げ、そのわずかな重なりの部分を言語などを通して通じ合う。このような人間の変わらない本質的な性...続きを読む
  • 現実とは? 脳と意識とテクノロジーの未来

    現実と意識と夢うつつを行ったり

    特にARの技術で現実とは何だ?という問いが日常的に飛び交っている昨今、そもそも自分は何を意識していると言えるのか、夢を見ている時とどう違うのかなどなど、様々な観点、知見を通して考えさせてくれる愉快な著作です。まだまだ多方面に渡って対談が残っているそうなので是非続編を期待します。それにしてもあと10年...続きを読む
  • 拡張する脳
    藤井先生なんで脳科学者なのにSRやってるんだろうと思ってたけど、人の社会性を脳の働きとして明らかにするというのを読んでなるほどと思った。面白かった。

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    人の社会性を脳の働きとして明らかにする
    知っているということを知っている。メタ認知。
  • 拡張する脳
    Substitutional Reality(SR:代替現実)の実験をベースに脳の機能を研究している過程を詳細に述べている.SRを体験してみたくなった.平面型の電極(ECoG電極)を活用して、脳を精密に調査できる手法を開発する過程は、既存の壁に阻まれるよくあるパターンを打ち破る事例であり、読んでいて...続きを読む
  • 拡張する脳
    実際に現実を入れ換えるとどうなるか?って実験を科学未来館でやってて、すごく行きたかった。その実験をやってた人の本。その部分も最初に来て面白いんだけど一番かっこよいのは社会的弱者が我慢をするというのが社会の基本である。そこから隙を狙うという知能が発達するって言うことを実験で検証するところ。
  • 拡張する脳
    話の導入としてSRシステムを持ってくところが上手く、興味を持って作者の意図する研究を理解することができた。この書き方は相当うまい!
    研究者としての、実験環境から作ってしまおうという姿勢には敬服する。
  • 拡張する脳
    この本を読んで、女性が清潔、栄養、コミュニケーションにこだわるのは子供の発達のために必要な進化の結果である事がよく分かった。
    また、ヒトとは、社会脳、すなわちコミュニケーション能力の獲得に対して、進化においても、個の発達においてもかなりのコストを支払っていることも分かった。
    簡単に言えば、赤ちゃんに...続きを読む
  • 拡張する脳
    理研の研究者が自身の研究内容をまとめたものです。前著「つながる脳」以降の研究の進み具合が分かります。脳関係の本は多くありますが、ほとんどが、他の方が行った研究をまとめたもので、自身の研究のみを書いたものは少ないと思います。そのためか、参考文献がありません。
    内容は独自性が強く、エキサイティングです。...続きを読む
  • 拡張する脳
    著者の研究分野は、人と人との関係の中で脳がどのようにふるまうかという「社会脳」を明らかにすることである。。この「社会脳」というテーマを探索するためには、再現性を担保することが困難であるという「一回性の問題」があるために、従来の脳科学の研究手法では解明が困難であった。そこで、著者藤井博士は全く新しいツ...続きを読む
  • 拡張する脳
    筆者が研究している脳科学の先進的な分野を紹介。とても興味深い本です。

    筆者の主な主張は2つで、
    ・脳の活動の分析はこれまで点的な分析が主流だったが全体の面的な分析をしないと見えてこない分野があるのでその視座での研究が必要。
    ・「社会脳」と呼ぶべき、他人との双方向的な関係によって生じる文脈について反...続きを読む
  • 拡張する脳
    これまで読んできた脳科学の本とは異なり、読後の爽快感が少ない。しかし、これは批判的な意味あいではなく、著者が述べるように一般向けの脳科学本はあまりにも平易に書かれていたり、人々に誤解を与えるような構成になっているのかもしれない。

    物理学よりも400年遅れていると揶揄される脳科学とのことだが、今後指...続きを読む
  • 拡張する脳
    脳研究のための技術開発、高精度で多種類のデータを収集した中から答えを探していく。SRシステムは、エンタメや経験アーカイブにも活用できる。

    いろいろな分野から脳科学に参入することで、更に研究が進む、そういう分野になっているのですね。
  • ポスト産業資本主義における差異を生み出すもの 「顔」を見せることが価値を生む時代へ(インタビュー)