佐滝剛弘のレビュー一覧
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[ 内容 ]
「郵ちゃん」の旅は、自転車、車、船、鉄道、時にはヘリコプター。
全国津々浦々、十局十色の郵便局を駆けめぐる。
小笠原の母島簡易郵便局へ行くには、往復一週間が必要だ。
宮内庁内郵便局は、一般の人は入れない。
「愛・地球博」郵便局のように、期間限定の局もある。
さらに、昭和基地内やしらせ船内にまで。筆者は中学生のときから「風景印」のコレクションを始め、三〇年余をかけて、日本の郵便局を一万一〇〇〇局あまり、自分の足で“巡礼”してきた。
そんな筆者だからこそ肌で感じた、現代日本の多様な姿。
そして、知られざる風景印の魅力…。
何はともあれ、楽しくて奥の深い「郵ちゃん」の世界にようこそ。
[ 目次 ]
第1章 楽しきかな、郵便局めぐり
第2章 風景印のABC
第3章 十局十色、郵便局
第4章 直径三六ミリメートルの小宇宙
第5章 たどり着けない郵便局
第6章 ゆく局、くる局
第7章 注目!建築としての郵便局
第8章 離島こそニッポンの真髄
番外編 実践!風景印の楽しみ方
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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観光立国と耳にするようになってから同時にオーバーツーリズム等の問題も浮き彫りになってきたように思う。本書は「観光消滅」とセンセーショナルなタイトルで目をひくが、内容としてはそこまで過激ではなく、観光業や地元の方の生活環境をうまく両立させていくためにの課題を啓発した書という方がしっくりするとも思える。
外国人観光客が増加してインバウンドが復調すると共に交通機関の渋滞やマナーの問題だけでなく、日本人観光客や地元の方々の経済格差について触れられているが、グローバル化が進む日本において、観光客とそれ以外に区別することが一つ鍵になるように思える。海外では観光客と地元住民とでは二重価格が設定されることも珍しくない。つまり政策の問題に帰着するのだが、「観光立国」として、腰が重くなってしまうことは仕方がないとも思えてしまう。
様々な問題提起をしてくれる本書は、観光政策を検討する、よき前提知識と指針となってくれるだろう。 -
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<目次>
第1部 崩壊~「観光立国」の実態を検証する
第1章 「観光立国」の現場を見る
第2章 データが語る「観光立国」
第3章 メディアが増幅する観光
第4章 海外旅行をしなくなった国でも「観光立国」なのか
第5章 「インバウンド富裕層の増加は日本を潤す」は本当か
第2部 消滅~持続不可能に導く背景
第6章 観光立国の夢を打ち砕く気候変動と情勢不安
第7章 観光どころではない深刻な人手不足
第3部 未来~観光政策は見直されるべきか
第8章 観光産業への手厚い助成の是非
第9章 世界遺産は誰のためのものか
第10章 二重価格は観光公害を救うのか
第11章 五輪や万博は観光客誘致の起爆剤となるのか
終章 観光を地域や私たちのプラスにするために
<内容>
城西国際大学観光学部教授(NHKから大学へ)によるかなり辛口な観光論。ただ正鵠を射ていると思う。日本の政策が劣化している典型だろう。京都も東京もインバウンドの観光客だらけ。その上日本人も大して学習せずに、マスコミやSNSに踊らされて観光しているので、決まった場所だけが混む。鎌倉も小町通りや江ノ島だけ、京都も清水寺や祇園、金閣・銀閣寺、竜安寺だけ。6月末に京都に行って、青紅葉を楽しみましたが、鷹ヶ峰とかほぼ人がいなかった(秋はスゴい詩仙堂あたりも空いていました)。日本人はもっと落ち着いて情報を集めて(これが劣化しているのかな?いや昔からテレビやムック本のとこしかいかないか?)、人を分刺させる必要があるかな?京都、東京あたりのホテルもみんな高級化しなくても、適価で販売すれば部屋の充足率も高まるのでは?棲み分けって無いのだろうか? -
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9月「三連休」第二弾。
どこかへ出かける人も多いだろう。
観光客の受け入れ態勢が追いつかないオーバーツーリズムが問題になっている。
そう言えばコロナ禍で、なりたたなくなった観光業を盛り上げようと、「Go To トラベル」と「全国旅行支援」を行っていた。
しかし、本当に効果があったのかと思う。
「そもそも旅行業界、観光業界は、永年自民党の幹事長を務めた和歌山県出身の長老政治家の牙城(がじょう)」であり、和歌山大学には国立唯一の観光学部があるし、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録にも裏で大きな働きがああったそうだ。
果たして、この政策によって必要なところに行き渡ったのか。
そう言えばあのご老人、中国に卒業旅行にも行ったなあ。「中国に修学旅行」などと余計なことを言って何をしにいったのか。
地元の人の生活が窮屈になっている。
有名なのが京都を訪れる海外旅行客の増加でバスに乗れない人の行列ができて地元の人が利用しにくいという状況が生まれている。
この事態を打開するために、2024年6月から京都市営バスがJR京都駅と清水寺祇園、平安神宮、銀閣寺など東山地区の観光地を結ぶ特急バスを土日休に運行する計画を発表した。
1回230円の運賃を500円に設定する。
見たいところを見て回り、美味しいものを食べて行ってよかったなあと思える観光を実現してほしいなあ。 -
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観光公害入門 観光が好きだ。知らない街を歩くことが好きだ。
自分が知らない、場所や文化や知識に触れることが好きだからだと思う。その為か、完全に観光地化し、元々の地域の色が消えてしまった街は、あまり好きではない。
このように観光客が多い街で、地域住民よりも観光客を優先させた例はよくある。経済論からすれば当然の帰結かもしれないが、観光客は永遠にあるものではないと思うし、評価されたはずの地域性がガラッと変わる意味で、本末転倒とも言えるのではないか。
とは言え、国が力を入れている通り、観光の持つパワーは非常に強く、蔑ろにできるモノでもない。結局はバランスだ。本著は失敗例も成功例も挙げた上で、これからの観光について問題提起をしている。自治体は観光客一辺倒だけでなく、持続可能な成長を目指してもらいたい。
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<目次>
はじめに
第1章 変容する千年の古都~観光客と地元住民。軋轢が生まれている京都の現実
第2章 「観光公害」とは何か~インバウンドの「数」と「質」の問題
第3章 日本各地の「オーバーツーリズム」~北海道から沖縄まで。こんなところにも観光公害が
第4章 「海外の有名観光地」の現実~「世界三大”観光公害”都市」などを現地調査
第5章 観光公害を解決するには~混雑、騒音、環境破壊…「お客様は神様」とは限らない⁉
第6章 誰のための「観光」か~「日本版DMO」に身を置いて
<内容>
近年の京都の混み具合は度が過ぎると思い、中国系のインバウンドが過ぎると感じていたが、この本はまさにその辺を語ってくれた。しかし、海外も同様だとは知らなかった。そのための対策だが、マチュピチュのように人数制限が一番妥当だと思う。人間「儲け根性」に侵されると、ろくなことはない。ギリギリのレベルでいいのではないか?白川郷のホテルなど言語道断であろう。しかし、京都や鎌倉などは、閉ざされた空間ではないので、人数制限とはいかない。いい手はないのか?自分も観光客となることが多いのだが、人気のないところを選ぶし、趣味的にはレア系のものなので、宿以外はあまり観光地に貢献していないけどね…。 -
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「ファン」の目線って大事。マニアたちはダムにおいても大きな働きをしている。
ただ本書は幅広い目線にみちていて、勉強になった。
高速道は江戸というより古代の道に沿っていることについて、伊那谷の中央道(と木曽谷の中山道)を例に記述されたのは面白かった。
ほかにも、IC付近のラブホテルがインバウンドむけに改装されてきているという話は印象にのこったし、ハイウェイオアシスやSAPAのことも記述が充実。あるいは北欧の長大橋のことなども興味をもった。
ストック効果(いたずらになんでも積み上げるなということ)やストロー効果のことも考えさせられる。
法律上の種別についても忠実に記載していたし、標識とか、あるいは、東名と新東名のリダンダンシーとかも。
とにかく話題にみちていてひとつひとつが的確で、道路(政策)の入口としても良いのでは。 -
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人口減少、インフラ劣化、気候変動等で日本の観光の未来は暗い。それでも観光立国化は先進国と呼ぶには怪しくなってきた日本が取らざるを得ない道だ。
にもかかわらず、目先の利益の為に観光資源を消費し尽くし、世界遺産やオリンピックを一発逆転できる客寄せイベントと認識して誘致する。失敗例として語られる富岡製糸場の現状からも分かる通り、目先の観光の為に一度形を変えられてしまった街はブームが去ったとて元には戻れない、という指摘にはぐうの音も出ない。
我が国は一事が万事これよな…自分達がどういう自分達でありたい、あり続けたいのかをもっとみんな考えてほしい -
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コロナ禍で「ちょっと一服」感もあるが、少し前までしきりに騒がれていたのが本書のタイトルにもある『観光郊外』だ。
本書は世界各地の有名観光地で起こっている観光郊外や外国人排斥運動などを取り上げている。確かに深夜まで騒がれたり、むやみやたらとカメラを向けられたりした、怒りたくもなるだろう。
観光スポットからほど近い住宅街に住んでいるので、食べ歩きのゴミのポイ捨てや、自宅敷地内への立ち入りも経験した。「インバウンドはよろしくない!」と思っていたら、コロナ禍で日本人観光客ばかりになった今でもポイ捨ては続いている。
「富士山麓では、自然環境の保護のために人の出入りを禁止したら、かえって産業廃棄物の不法投棄が増えたという例もある」というくらいだから、日本人の民度も、訪日外国人と大差ない。
観光都市兼住宅地で難しさを感じるのは、利害関係者のコンセンサスが取りづらいこと。
京都や鎌倉は、観光で食っている会社や従業員がいる一方で、住まいとして寝に帰るだけのビジネスマンも多く暮らしている。昨今は東京や大阪の大手資本も入ってきて、地場の事業者と揉めたりもしている。
古くからの住人は、観光公害に怒っているのだが、観光地だからこそ魅力を感じて若い人が引っ越してきたり、洗練された飲食店や店舗が新しくできたりもする。
マーケットが大きければ大きいほど、カオスになりがちで、行政もあっちを立てればこっちがたたずでかじ取りが難しい。江ノ電の社会実験じゃないけれど、いろいろ試行錯誤しながらやっていくしかないのだろう。