瀬川明秀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現時点のフードテックに関する日本語文献で最も纏まった一冊である。本分野の国内主導権を握ろうとするシグマクシスの本気度が窺える。
700兆円(世界総GDPの10%弱!)と言われるフードテックの国内外の最新トレンドを押さえて概括して理解しやすい。一口にフードテックと言ってもその範囲は広く、食材・レシピ・調理器具・健康管理・物流・飲食店・コンベンションなどなど、衣食住の最大領域でありその範囲は厖大だ。料理をするといつも思うが調味料「少々」や「適量」がまかり通っている業界ゆえに、数量化・可視化するだけでもビジネスオポチュニティは相当ありそうに思う。そこにスタートアップのイノベーションが加わる、そりゃ莫大な市場可能性があるはずだ。Beyond Meatはバーガーキングでも食せるようなので興味がある。
フードテックを理解するには最適な一冊だが、章立てはされているものの体系的ではなく市場動向やスタートアップや事例紹介を積み上げた構成で、ボリュームも400ページもあるので、読んでいるうちにやや冗長的でダレてくる面は否めない。傍らにおいてIndexで活用するのが良さそうだ。 -
Posted by ブクログ
昨年、一昨年ごろから一般的な商品にもなりつつある昆虫スナックや植物肉について興味があったため読み始めました。
世界のフードシステムの市場価値はなんと他の分野をはるかに凌駕する10兆ドル規模であり、その最新情報と国内業界のトップランナーへのインタビューが網羅されており、本書から得られる知識量はとても多く新鮮でした。
トップランナーといえる会社はやはり海外特にアメリカに多く、例えばキッチンOSではnnitやSidechefや韓国SAMSUNGに 大きく水をあけれているように感じました。
このコロナ禍でレストランが団体戦から個人戦に代わり、オーナーの発信力によって生き残れるかが変わってくるという田村浩二氏の話はどの仕事にも言えることではないかと思い、とても印象に残りました。
今のフードテック業界について理解を深めたいと思っている方や外食に生きずらい今だからこそ食の未来を考えるいい機会だと思う人にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2020/07出版。コロナ込みの世界観。とにかくすんごい情報量で圧倒されるし、先進的で格好良いけど、システム屋さん目線、いいとこ売る側目線。とても「日々ご飯作っているヒト」の肌感覚は感じられない。それとも実は「日常的に家族のご飯を作るヒト」って、もはや少数派なのかなあ。少なくても執筆陣に主婦はいないと見た。ま、想定されている読者層が違うのか。あと、「食の安全」問題(極度に工業化された製品を食べることへの懸念、長期的摂取の後に顕在化する可能性のある副作用とか)は全く蚊帳の外。
食にコンサバな私には、「代替肉」が衝撃的。
「植物性プロテイン」はともかく、糸状菌由来の「マイコプロテイン」「昆虫食」「培養ステーキ肉」…は聞かなきゃ良かったくらいな感じだし、バイオ3Dプリンターで牛のDNA 配列を組み込んだ酵母を発酵させてプロテイン組成したものを「食品」って言われても…偏見ですよ、ええ、偏見…え?カップヌードルに入ってる「謎肉」、あれが大豆ミート?やだ私、食べているんじゃん(笑)
あと、食材調達(買い物)とレシピと調理を連動させる「キッチンOS」。外食オンリーだった単身者とかには有効かもしれないけど、主婦的には(舐めんなよ)って感じ。近隣のスーパー情報一つとっても、パラメータが多くてかつ複雑なのよ。何曜日はどこの野菜が安い、毎月何日はどこが何%オフ、雨の日にクーポン出る店、値引き開始時刻と値引き率(2段階だったりもする)、ここの野菜は安いけどポーションが少ない、こっちの店は鶏肉国産だけど豚コマは輸入物…。更にレシピだって臨機応変にいける?小松菜とほうれん草はある方で代替とか、日保ちしない野菜を優先に使うとか。
今日は亭主と息子がいないから量を減らす…は可能だろうけど、味付けを薄めとか甘めにするとか、温め直して時間差で食べるのを考慮するとか、ホントにできるのかなあ。
あ、ユーハイムの「バウムハウス」、2021/3/4に名古屋の栄でオープンだそう。 -
Posted by ブクログ
1人の個人が5つの組織に所属してプロジェクト毎にコミットするようになる。―近い将来主流になるであろう、アグリゲーターという働き方について述べた本です。
かくいうオイラ自身も、ある企業にフルコミットしているわけではなくて、様々な組織やプロジェクトに自らの得意分野をコミットさせる形で、最大限のインパクトを出していく働き方を志向しています。
当然、すべての人がアグリゲーターになるわけでもありませんが、従来の工業型社会におけるニュートン型組織(上位下達で決められた指示に対して決められた動きをする組織)の比率は低下していき、ダーウィン型組織(市場や環境の変化に順応し、新しいものを生み出して生き残る組織)が増えていくのは必然とも言えます。
その中で個人はどのように振る舞えばよいのでしょうか。それは個人として”売り”になる専門性やスキルを習得して実力を蓄えて、キャリアを高めていき、世の中に対する影響力を最大化させていく組織やプロジェクトを選択的に渡り歩く、そんな時代になっているのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
【FOOD MATTERS TO ANYONE】
(食はあらゆる人にとって大切なこと)
食事をしない人はいない。
大切だ。だからこそ食を良くしよう。口ではいくらでも言える。誰もが自分ゴトとして捉えるにはいかなことが必要か。そこが重要である。
ウェルネス(健康を維持する)からウェルビーイング(身体だけでなく、心、人間関係、生活全体が良い状態)
つまり、食も栄養を摂るだけでなく、健康で気分もよく人生そのものが豊かになる方向へ広がっていくこと。
そこで大事となるのがパーソナライゼーション。
みんなに同じから、あなたに合わせるということ。
あなた(自分自身)の健康状態、好み、活動量、目的に合わせて今日のあなたに合う食事を提案するという考え方。
【食×Ai×データ=自分専用の食】になるイメージ
【モノ(食)】だけで終わらせるのではなく、【トキ】【コト】という体験に価値をシフトしていくこともフードテックには欠かせない。 -
Posted by ブクログ
飲食業界の未来にワクワクした。
時短よりも、その場で過ごす時間や料理をつくる時間が、人生を豊かにする大切なものとして価値を増していくのは、なんとなく体感としてわかる。
印象に残ったところ
いい商品を見つけたり、いい体験をできたりするだけで、顧客は毎日来店してくれるだろうか。おそらく、一時的には来てくれるだろう。
フードテックの活用も2、3年もするとどの事業者も導入する。そのときに選ばれ続ける理由は、人とのつながりをどれだけプロデュースできるかにかかっている。店員と顧客、顧客同士のつながり、地域のつながり。
そのときに従業員にどういう役割を担ってもらうか、あるいは顧客自身にどういう役割を担ってもらうかを考えることが、真の差別化につながる。
利益と廃棄率がトレードオフの関係になっており、短期的なロスをどこで許容するかという問題。
地球および人々にとってより優しい食体験を構築していこうと思い続け、実行していけるように、啓蒙・育成していく仕組みが必要。同時に、若い世代を巻き込むことも重要。