ローラ・インガルス・ワイルダーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ローラは初めて家を離れ、教師として2ヶ月働く。ブルースターさんの家が居心地が悪くて苦労する。
週末はアルマンゾが迎えに来てくれて家に戻り、何とか無事任務期間を終えたローラ。
「キャリー、あんた、こんないいうちに暮らして幸せだと思ったことある?」(p58)
そう、ローラは家を出て、初めてその素晴らしさを思い知ったのだった。
この巻はローラとアルマンゾのロマンス物語。メアリ・パウアー&キャップ、ローラ&アルマンゾでダブルデートするところなんて、季節は春だし、まさに青春!(p172)
デートはいつも馬車なんだけど、今はこれが車になっただけで、男性が乗り物に乗って女性を迎えに行きエスコートするのは同じなんだなぁと。
子ども時代、クリスマスは両親からプレゼントをもらってものも言えないほど喜んでいたローラ。今回のクリスマスプレゼントは、そう、アルマンゾから。ローラ、大人になったねぇ。
アルマンゾとローラの馬車ドライブ(デート)を見守る両親もいい。いい家族だ。
結婚式はとても質素なもので。ローラの衣装は、なんと結婚したら必ず必要になるというので用意した、黒いドレス。ブラウン牧師のところで、アイダとその婚約者だけが立会う中、二人は結婚します。そして家に戻ってかあさんの用意してくれた食事を食べ、新居へと馬車で発つのです。かあさんがくちびるをふるわせた、というところで思わず涙が出ました。
訳者あとがきより。
「特に印象に残るのは、とうさんやかあさんに、ブルースター家でのおそろしい体験をぜったいにいわなかったローラの意志の強さや、週末に必ず家へ連れ帰ってくれるアルマンゾに、「あなたのそりに乗せていただいているのは、ただ、家に帰りたいからだけなんです」と、はっきりいってのけるきっぷのよさです。ローラの自立心がよくあらわれていると思いませんか? アルマンゾに対して、あくまで対等でいたかったローラに、喝采したくなってしまいます。」 -
Posted by ブクログ
猛吹雪で家に閉ざされてしまった長い冬を越し、そのまま町で暮らすローラたちに春がやってきた。
p21のメアリの述懐が深遠だ。
-----
「ほんとうはいい子なんかじゃないのよ」「そうなりたいと努力しているだけ。でも、あたしだってときどき、すごく反抗的で、いじわるな気持ちになるのよ。それがあんたにわかったら、そして、あんたがあたしの本当の姿を見たら、あたしみたいになりたいなんて、思わないでしょうよ」
(略)
「あんたがなぜあたしをたたきたいと思ったか、わかるわ。それはね、あたしが見せびらかしていたからよ。ほんとうはいい子でなんかいたくないのに、自分で自分に、いい子のところを見せびらかして、かっこをつけて、得意になっていたの。」
(略)
「あたしたちって、みんなどうしようもなく性悪で、悪になびきやすいものなのよ」
-----
メアリ、その若さで人間の愚かさに気づき、見つめているとは…
思慮深い娘だと恐れ入りました。
独立記念日のローラの台詞も素晴らしい。
「…あたしがもう少しおとなになったら、とうさんとかあさんは、あたしにああしろ、こうしろと命令しなくなるだろう。そうなったら、あたしに命令する権利を持つ人はだれもいなくなる。だから、あたしは自分で自分をいい人間にしなければならない」
そう考えると、ローラは心の中がぱあっと明るくなったような気がした。これが自由ということの意味なのだ。自由であるためには、いい人間でいなければならないのだ。
メアリもローラも、こんなふうに素晴らしい成長ぶりを見せてくれる。
メアリは大学に行き、ローラは学習発表会で見事な発表を行い、教員免許状を得る。先生としてお呼びもかかった。
信仰復興集会の帰り道、アルマンゾがローラを送っていく。集会が続く1週間の間、毎日。両親とともに帰るのだけど、ローラはアルマンゾと並んで帰る。こうして恋が芽生えてはぐくまれたのだなぁ。青春だなぁ。 -
Posted by ブクログ
ドラマ『大草原の小さな家』の原作を安野光雅が翻訳したもの。もともとは絵で多くを語ることを前提とした対訳本にしたかったのだそうで、絵本並みに挿絵が充実しており、2歳の娘も「いっしょによむ」と寄ってきたのには驚いた。
私はドラマも見たことがなく他の翻訳本も読んだことがないので、初ローラでしたが、季節の移り変わりのなか、厳しく・美しく・災厄も恵みももたらす自然に囲まれて暮らすローラたちの生活ぶりが丁寧に描かれ、興味深かったです。人間も自然の一部だということを私たちはつい忘れがちだけど、忘れようのない、それを大前提とした暮らし。
『北の国から』とか『アボンリーへの道』とか、知っているドラマをイメージしつつ、こっちがそれらの原点なのだろうなあと思いながら読みました。
反面、登場人物のキャラクターや心理描写はわりと淡白に感じましたが、この本に関するインタビュー記事で、訳者の安野さん自身この作品の好きなところとして生活の描写のことを挙げていたので、狙い通りというか、安野版としてはそれでよいのだろう。原作に触れる楽しみがまだあるというところか。
(安野ファンとしては、どれが遺作になるかとハラハラ…) -
Posted by ブクログ
ネタバレ訳と絵が素晴らしく合っていてかわいい。これは古書店で探します。
小さい頃に、この絵本があったのですが、その記憶がよみがえってきて、大変懐かしかったです。あ、自分の中の何割かは、あの絵本が閉めていたんだな、と。
雪で冷ます蜜のキャンディ。燻製造り。とうもろこしの人形。もこもこのソリでやってくるいとこ。あの家の間取り図。
ダンスパーティーの準備や町への買い出しの様子が、当時のおしゃれの雰囲気が味わえて良いです。
あとやはり、日々を暮らす生活力に・・・、頭が下がります。
しかしこの家系図・・・お父さんとお母さんのきょうだい、他に結婚相手はおらなんだか。いとこ同士絶対に結婚しちゃいけないパターンじゃあないですかね。
同じく絵本を読んでいたはずのきょうだいにこれを見せたら、まさか覚えてるわけないじゃーんw・・・はっ!、てな感じで思いだしていて、見ていて面白かったです。