平朝彦のレビュー一覧
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日本列島の形成の歴史が、とてもダイナミックなものであることがわかります。
* 日本列島の大部分は、海洋プレートが沈み込む際に、プレート上の堆積物が大陸縁部で削り取られてできた(付加体)
* 元々中国南部にあった日本列島の太平洋側は、約1億3000万年前に北に移動して現在の日本海側に並んだ。中央構造線はその横ずれの名残り。
* 約1700万年前に日本海が拡大して大陸縁部が大陸から離れ、海が流れ込んだことによって日本は島となった。
これらが詳細に解説されており、図も多いので、とてもわかりやすいです。他にも、日高山脈や伊豆半島の形成などが解説されており、日本列島の成り立ちを様々な面から概観できます。日本列島の教科書的な内容と言えると思います。
また、研究の歴史を振り返りながら書かれているので、読み物として楽しめました。 -
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ネタバレ⚫︎日本列島の履歴 日本列島ってどうやってできたんだろうと知りたくなり、購入。地盤について、以前から興味があり、地層の構成や、地盤図等をみるたびに、これはなんでこうなっているんだろうと疑問を持っていたところ。 本書では、基本事項の説明はないが、四万十帯の事例から始まり、日本列島の成り立ちまで書かれており、後半になるにしたがってどんどん引き込まれていくような内容でした。 付加体、ダービタイトなどの動きを知り、地球の大きな動きを知ることで、地盤ってこうやってできていくんだなと、感覚的なものがわかりました。 日本海と太平洋はでき方や構造がまるで違う、東京湾の中には川があった、平野、山のでき方、インド大陸の衝突による歪みなど、驚きの連続で、興味がつきませんでした。
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ネタバレ少々内容がハイレベルだけど
中学程度の地学系でもなんとか読めます。
まあ私は生物系だけど高校の科目に
こいつが文系になければこっち取ってたぐらいだから!!
超大陸の説は当初は相手にされなかったけど
ある説が出てきたことによりスポットが当たり
やがてその説の証明のために本格的な
掘削技術ができ、船までも作られたわけで。
面白かったのはその当時の技術で
なぜ途中であきらめなければいけなかったかの理由
なかなかカオスな状態ですし
その孔は船を壊したということで
不名誉な称号までついています(笑)
この本はちきゅうが稼働する前の本なので
今はいろいろ変わっているんだろうな。
ちょっとその後も知りたいかも… -
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平朝彦(1946年~)氏は、東北大学理学部卒、テキサス大学大学院博士課程修了、東大海洋研究所教授、独立行政法人・海洋研究開発機構 地球深部探査センター・センター長、国立研究開発法人・海洋研究開発機構理事長などを歴任し、現在、東海大学海洋研究所長、東大名誉教授。専門は海洋地質学・地球進化論。
本書の構成・内容は以下であるが、学生のテキストを意識して作られていて、多数のカラー写真や地形図が掲載されているほか、別冊で用語解説がついており、また、写真や図に付されたQRコードにより特設の動画サイトが見ることができ、大変充実したものとなっている。
1章:地球を眺める・・・大地形の概観、プレートテクトニクス、中央海嶺とトランスフォーム断層、海溝・島弧・背弧海盆、海山と海台、海洋地殻の誕生と消滅、海洋プレートの行方とマントル対流、ヒマラヤ山脈・チベット高原・タリム盆地、北米の山脈とベースンアンドレンジ、アフリカ大地溝帯
2章:海底の世界・・・東北日本太平洋沖の海底、駿河トラフから南海トラフにかけての海底、相模トラフと東京海底谷、沖縄トラフの海底、フィリピン海プレートと太平洋プレート、熱水活動の驚異、深海の生態系
3章:地層のでき方・・・地層のできる場所、地層の形を見る、堆積構造のでき方、砂丘の観察、崖錐・扇状地・三角州の堆積環境、河川で堆積構造を観察する、海岸・干潟・浅海の堆積環境、乱泥流とタービダイト
4章:火山の驚異・・・マグマと火山活動、さまざまな火山活動、ハワイ、伊豆大島にて、雲仙火山の歴史、阿蘇火山および九州のカルデラ群
5章:プレートの沈み込みと付加体の形成・・・南海トラフの地形、反射法地震波探査からみた南海トラフの構造、南海トラフの地震、地震発生帯を調べる、付加体のモデル実験、四万十帯、四万十帯の起源、メランジュの成因
6章:地質学的に見た東北地方太平洋沖地震・津波・・・海底の大変動、「ちきゅう」による掘削、巨大津波による浸食と堆積、地盤の液状化、日本列島の地震テクトニクス
7章:地球史と日本列島の誕生・・・地球史の概観、最古の岩石と地層の記録、酸素大気の蓄積、真核生物の進化、大陸移動・陸上生物の発展・人類の時代、日本列島の地質、日本列島誕生のシナリオ
8章:海洋・地球を調べる・・・地球の観測と探査、「ちきゅう」の船上にて、海底下の地震波探査、海洋の探査と観測、試料の採取と分析、地下生命圏に挑む、計算地球科学について
私は(一般のサラリーマンであるが)この分野には比較的興味があり、これまでブルーバックスの『日本列島の下では何が起きているのか』なども読んできたが、たまたま書店で本書を目にし、多数のカラー写真や地形図に惹かれて購入した。そして、この類の分野の本では、やはり視覚的効果は大きく、とても興味深く読み進めることができた。
「観察」を基本的な手法にして、地球と日本が地質学・地球物理学的にどのようにできているのかを解説した、ビジュアルな作りが一般読者にも読み易い良書と思う。
(2021年4月了) -
Posted by ブクログ
日本列島の形成過程をデータを元に仮説検証しています。数々の試行錯誤の結果であると思いますが、ロジカルに形成過程が説明されており、現時点では(とは言え上梓されたのは20年前)もっとも信頼がおけると思います。
本書を読んで驚いたのが、プレートテクトニクスを始めとする地球物理学が比較的新しい学問なのではないかということでした。
宇宙の観察と比較して深海調査が困難なのか、地域色が強い学問であるため世界的な知恵が集中しにくいのか...
本書の中では、日本海が開いて行く過程が面白くワクワクしながら読む事ができました。日本列島形成の歴史を知ると、日本列島の形状そのものが愛くるしく感じますし、山脈の皺が寄っている方向にさえ楽しみを見出す事ができます。さらに、東名高速道路を厚木から富士川あたりまで運転するときに見える景色が今までとはまったく違って見えそうです。
時間軸を巻き戻し、古の海溝を走っていることを想像しながら、海底2万マイルの世界に入り込めるかも。くれぐれも事故に注意しなければ。 -
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[ 内容 ]
なぜ巨大地震は起こるのか?
地球だけにみられる花崗岩質地殻はどのようにしてできたのか?
地下微生物は地球環境でどのような役割を果たしているのか?
地球の生命はどのように誕生したのか?
次世代の重要な資源といわれるメタンハイドレートと、地球温暖化の関わりは?
われわれの住むアジアの風土はどのようにつくられ、人々はどこからやってきたのか?
大陸移動説、海洋底拡大説、プレートテクトニクス、地球システム科学、マントルトモグラフィー、プルームテクトニクス、全地球史解読などをふまえ、地球科学の最先端の見取り図を示す。
地球科学入門書としても最適。
[ 目次 ]
第1章 プレートテクトニクスの創造?深海掘削計画の働き
第2章 日本列島とプレートの沈み込み
第3章 激変した地球環境
第4章 新しい地球観の構築
第5章 「ちきゅう」の建造と運用
第6章 未踏の地球深部へ
第7章 地球の発見
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
大陸の平均高度は800m、海洋底は平均-3800m、ピークは2つある。
地殻の厚さが違う=大陸地殻は花崗岩質、海洋地殻は玄武岩質、花崗岩は軽いので、浮力を受けて高度が高い。
プレートは十数枚ある。日本付近はユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート。
日本海溝は太平洋プレートの沈み込み境界。
東南海トラフは、フィリピン海プレートの沈み込み境界。
相模トラフもプレート境界。
Googleアースでは月や火星の表面もみられる。
ハワイ島は径200キロの巨大な海山。火山の多様な変遷を見ることができる。世界自然遺産。
南鳥島は、日本で唯一の太平洋プレート上にある島。
阿蘇、霧島、桜島、海域に巨大カルデラが存在する。
太陽系系政治の太陽輝度は今の70%程度で暗い。
25億年前と7億年前に全休凍結が起こった。
光合成をする生物は30億年前には存在していた。25億年前にはシアノバクテリアが覇者となった。 -
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個人の研究の進行や発展の順序通りに書かれているので、四国四万十一帯の地層がどう形成されたかという局地的な内容から入り、そこから日本各地の地層の比較、そしてアジア各地との比較と移り、最後にまた自分の話に戻る。
内容は学術的だが話の展開はあまり学術的でないように思う。エッセーに近いかも。学術よりにいくなら本来はアジアの形成から入って日本列島の形成に入り、地方地方の成り立ちに細かく分け入るのが筋だろうと。
やはり個人的には新赤版よりも旧赤版のあの淡々と自分の専門を述べていくスタイルの方が好きかな。新赤版は読みやすさでも意識したのか、内容が薄い。文字が大きいのも正直却って頭に入らず困る。 -
Posted by ブクログ
正直言って、少し難しかった。地質やテクトニクスなど、いわゆる地学の分野の知識が十分でないためと思われるが、何しろ、日本列島の現在の形が骨の髄まで染み込んでいるので、シルル期だのデボン期だのといった大昔の状態はイメージすら難しい。
それでも、プレートの沈み込みによって付加帯が形成されていくこととか、そこに働く力によって様々な断層ができることなど、東日本大震災以降よく説明されるメカニズムが少しよく分かった。
元々は、八ヶ岳や南アルプスの山並みを見て、また、その近くのフォッサマグナに想いを馳せ、これらの山ができた原因を知りたいと思ったのが本書を読むきっかけであり、その目的はある程度達したが、もっと大きなことを知った。特に、中央構造線の北と南で形成プロセスが全く異なっていて、そもそもの場所も全然別であったというのは知らなかった。
誰にでも薦められる本ではないが、もう少しこの分野に詳しくなってから再読したい。