新藤宗幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
教育委員会事務局、渦中にいながらにして、なんなのかまったく分かっていなかったことがよく分かった。
最近(?)の教育委員会制度の改変問題について、根本的なことが分かっていなかったことにも気づく。
わたしも単純に、首長が変わるたびにその自治体の教育方針が変わったりしたらまずいじゃん、と考えていたが、話はそんなことではなかった。
そもそも日本の教育の仕組みが、すでに文科省、県や府の教育委員会、市町村の教育委員会というタテの行政の仕組みのなかに組み込まれていると。
なるほど。
家庭的、地域的、経済的な条件に関わりなく子どもが教育を受けられるように、そのための最低基準であるナショナルミニマムと、それ -
Posted by ブクログ
2020年9月の菅政権による学術会議に絡む任命拒否事件を発端として、学問・研究の自由、言論の自由への介入を窺っている政権のあり方を検証している著作だが、新型コロナウイルスに対する第二次安倍政権の杜撰なやり方、さらには有識者会議と称する 一見まともな施策が実は政権への忖度に終始してた実情を多くの事例であからさまにしている.専門知をないがしろにしていることをここまで明確にしている姿勢は素晴らしいと感じた.安倍政権が新自由主義の御旗のもとに現代社会を破壊してきたことを見ると、暗殺事件がある意味で救いの手を差し伸べてくれたのではないかとも考えている.
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Posted by ブクログ
日本の教育行政について。
著者とは思想が相容れない部分がある為、読み辛かったです。
著者はこう主張します。
日の丸の掲揚、君が代の斉唱の強制は、どのレベルの教育であれ大事にされねばならない「思想・信条の自由」を脅かし「教育の荒廃」につながる。
私自身は小中高と公立学校に通った中で、日の丸、君が代を強制された事がない為、特別な思い入れがないニュートラルな立場です。
ただ、人が暮らしている根本のコミュニティである国を象徴する旗や歌には一定の敬意を持つ事が、物事を大局から捉えるべき主権者としては必要なのではないかと。
少し話がズレるかも知れませんが、
食事前に合掌して「頂きます!」とか。
今の学 -
Posted by ブクログ
教育行政の上意下達構造に異を呈した本。とはいえ、書いてある内容が少々専門的すぎて(自分にとっては、だが)正直言ってよく理解できなかった、そのため再読の必要あり。
文科省からの意向が教育委員会を通じてそのまま下に下ろされ、それゆえ各地域の子供たちの実態に即した教育がなされていないというのは確かに問題だと思うし、そんな状況を改善するためにも「教育を子どもたちの手に取り戻す」ような運動も確かに必要だろう。でも様々な問題を抱える昨今の教育界に優秀な人物が本当に志望するのか、という疑問も残るし、地方はなおさら優秀な人物は集まりづらいだろう。地域に根ざした教育は確かに理想だが、実際は都会と地方の格差をます