遠山啓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書に掲載された最終講義について一言ずつ。
桑原武夫…仏文学者以上に隲蔵さんの子息、というイメージが強い。垣根を越えた研究という事では共同研究も論語の著作も同じなのかも知れない。
貝塚茂樹…大学者一族の一角、湯川秀樹は弟。東洋史学者の模範的な最終講義だと思う。
清水幾太郎…60年安保前後で言論が大きく変わった、という印象の人だが、コントに興味を持つ面白い講義だった。
遠山啓…存じ上げない方だったが、数学論がほんのちょっと分かった気がした。
芦原義信…ゲシュタルト心理学から都市空間を観るのは面白い。
家永三郎…教科書検定裁判の人、として子供の頃から名前は知っていた。大人になってから読んだ戦争責任は興味深かった。
猪木正道…独裁とは、その独裁を必要としないような状態を作る為の非常手段である、か。
梅棹忠夫…民博の父。関西のアカデミズムを代表する1人。
江頭淳…慶応と奥さんが大好きな人だったんだな、と思う。奥さんを亡くして生きる糧を見失ったのか。
木田元…ハイデガーがほんのちょっと分かった気がした。メルロ=ポンティという響きが何か好き。
加藤周一…在校生だったのに何故この最終講義の存在を知らなかったんだろう…
中嶋峰雄…この方も存じ上げなかった。文明の衝突論を批判しているが、ここに来て又衝突論の有用性が唱えられている。難しい。
日野原重明…おじいちゃんアイドル、というイメージが強すぎたが、後生に残る医学者なんだよな。
ジュンク堂書店大阪本店にて購入。 -
Posted by ブクログ
1970年の講演を収録した前半「数学は変貌する」と、後半「現代数学への招待」に分かれる。
特に前半は数学史を古代ー>中世ー>近代ー>現代への変遷として解説しており、経験的から帰納的・演繹的・構造的に変遷する様や物理など応用が語られており大変分かりやすい。氏のように微積分や集合を教授していただければ学生時代に数学で挫折することもなかったかもしれない。(まぁそれは自分の勉強不足のせいですね。。)
後半は集合論と構造論(群・環・体・位相)を主とした、まさに現代数学入門。入門者にとっては難解さはグッと増す。
前半は間違いなく★5つだが、後半のやや専門的内容を踏まえて★4つとした。前半部分は飛びぬけて面白いのでぜひ読んでいただきたい。