遠山啓のレビュー一覧
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本書に掲載された最終講義について一言ずつ。
桑原武夫…仏文学者以上に隲蔵さんの子息、というイメージが強い。垣根を越えた研究という事では共同研究も論語の著作も同じなのかも知れない。
貝塚茂樹…大学者一族の一角、湯川秀樹は弟。東洋史学者の模範的な最終講義だと思う。
清水幾太郎…60年安保前後で言論が大きく変わった、という印象の人だが、コントに興味を持つ面白い講義だった。
遠山啓…存じ上げない方だったが、数学論がほんのちょっと分かった気がした。
芦原義信…ゲシュタルト心理学から都市空間を観るのは面白い。
家永三郎…教科書検定裁判の人、として子供の頃から名前は知っていた。大人になってから読 -
Posted by ブクログ
1970年の講演を収録した前半「数学は変貌する」と、後半「現代数学への招待」に分かれる。
特に前半は数学史を古代ー>中世ー>近代ー>現代への変遷として解説しており、経験的から帰納的・演繹的・構造的に変遷する様や物理など応用が語られており大変分かりやすい。氏のように微積分や集合を教授していただければ学生時代に数学で挫折することもなかったかもしれない。(まぁそれは自分の勉強不足のせいですね。。)
後半は集合論と構造論(群・環・体・位相)を主とした、まさに現代数学入門。入門者にとっては難解さはグッと増す。
前半は間違いなく★5つだが、後半のやや専門的内容を踏まえて★4つとした -
Posted by ブクログ
1952年著、岩波新書青背3である。全4章。最初はカントールの無限理論と集合論である。カントールの無限論は一対一対応によって無限を数え、「無限では部分が全体に一致する」、「無限にも大小がある」ことを示した。この無限集合論によって数学は再構築を迫られ、集合論では考慮されなかった数の関係を構築したのが、「抽象代数学」と「トポロジー」である。第二章は「抽象代数学」の話で群論(群・環・体・束)がでてくる。群とは「もの」ではなく「働き」を代数として扱うことである。三すくみや系図などの「関係」が数学の対象として扱われている。こうした「関係」には反射的・対称的・推移的などがある。第三章は、「トポロジー」であ