宮脇俊三のレビュー一覧
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なんとなく気になって購入。いやあ、面白かったです。
百?先生ほどの鉄道好きではありませんが乗り物の中では鉄道が一番好きです。出かける際、大人数ならば車窓を楽しむもよし、本を読むもよし、友人と語るもよし。飽きたら寝ても良しな鉄道旅行がすきなのです。コレが車での旅行になりますと運転手に気を使ってお酒も飲めないし助手席で寝るなんてもってのほかですしね。
自分は数字に弱い人間なので時刻表なんて見てもトンと合点のいかない人間なのですがこういう見方があるんですねえ〜 そうなんだ。色々な線に乗ってみたくなりました。とりあえず是非北海道は鉄道で楽しんでみたいなあ〜 でも冬の季節に出かけるのはちょっと…(笑)
出かけるだけでなくその土地の歴史や地理、成り立ちや背景を知ることによりより一層旅を楽しむ。素敵だなあ〜。是非実行したいものです -
Posted by ブクログ
本の薄さに比して字の小さなボリュームたっぷりの時刻表の旅だった。綱渡りのような乗り継ぎや、うっかり寝過ごしたために想定外の美しい風景に出会ったりと、国鉄全線の完乗を目指した、時刻表を駆使した旅の紀行文。
私は鉄道ファンと言う訳ではないが、この著者の文章は読んでいて引き込まれる。ほとんど感傷的な気分などは書かず、かと言って冷たい訳ではなく車窓の美しい風景を知識とともに書き記す。見たままの事実を並べただけで書き手の意図が伝わるような、クスッと笑える部分も多い。
今の時代では書くと問題のありそうな描写も多々あるが、今の時代も書かないだけで気持ちはそうなんだよなー、なところが楽しい。
全線完乗した後の著者は張り合いがなくなったらしいが、このボリュームある本を休み休み半年ほどをかけて読み終えた私は感無量だ。
単行本より、断然文庫版の方が表紙イラストがかわいくて良い。ただし、字が小さいので中高年以降はご注意を。私のことだが。 -
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河出書房新社『旅が好きだ! : 21人が見つけた新たな世界への扉 (14歳の世渡り術)』の中で紹介されていて知った。昭和五十年頃に、国鉄全線完乗を目指しそして達成した宮脇俊三さんのエッセイ。そんなガチの鉄オタ本についていけるだろうかと少々不安だったが、とても読みやすい文章だった。それもそのはず、私は知らずに読んだが、著者は、中央公論にこの人ありといわれた名編集者であった。
大真面目で落ち着いているのにユーモアがあり、どう見てもマニアックだが常識人でもあり、緻密で完璧かと思いきや呑み助でミスもする。何泊かかけて遠くへも行くし、近場の一幕もある。第一章の伏線が第十一章で回収されたときは感動した。思いがけない最終章も良かった。乗ったこともすごいけど、ひとつひとつの文章といい構成といい、やはりこうして一冊の魅力的な本を著したことがすごい。読んで良かった。そして、乗りたくなった。 -
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私も子供の頃は時刻表を「読んで」、空想の旅を組み立てては楽しんでいたことがあった。何人か話の合う友達もいたと思うが、大人になってそのような旅を実現できるようなお金を持ったとしても、子供の頃のような純粋な情熱を持ち続けられた人はほとんどいないだろう。国鉄全線に乗るためだけにこれだけの労力をかけるのは馬鹿馬鹿しいと思いながらも、心の奥底で子供の時の気持ちを思い出して本書を楽しむ人も少しはいるに違いない。私もその一人である。
乗り残しのローカル線の記述が多い。「こんな線あったんだ」と思い、Googleマップを開けると、もうその線はない。ネットで廃線跡や廃駅跡の情報を読み、ストリートビューで確認すると、寂れた場所に記念碑や建物がある。そんなことを繰り返しながら読み進めた。
乗換案内アプリで最短ルートを調べ、スマホの地図を使って写真付きで、その場所のことがいつでもどこでも分かる時代である。昭和のオタク趣味の記憶は急速に薄れていくだろう。 -
ネタバレ 購入済み
宮脇氏の文章は良いですね
紀行全集等も持っていますので、この本に収録されているローカル私鉄訪問記も読んでいますが、やはり文章が巧みなのでついつい読み返してしまいますね。
今はなき野上電鉄や寝台急行銀河などに関する記載も良いですね。宮脇氏の紀行文によく出てくる夕張市は財政破綻してしまいましたし、紀州鉄道、日高川までではなくなってしまっていますので……乗車時の貴重な記録でもありますね。
私も津軽鉄道のストーブ列車は1度、乗りましたよ。今でも季節のニュースとかに時折出てきますね。 -
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発売と同時に読んだが再読、やはり面白かった。
824列車 私も乗車したが長いとは思わなかった。
飯田線:著者が中島みゆきの曲を無理やり聴かされる場面が面白い、赤石山脈はじめ山、川、河岸段丘の描写は見事。
白鳥:見事な描写、山中温泉のパンフレットが笑える。
中央構造線の旅 こんな面白い発想で旅が出来るのか。人吉から吉松間は鉄道の好きでない人にとっても楽しめる区間ではないだろうか。ループ線、大畑(オコバ)、霧島連峰の全容が望まれる。この矢岳峠の景観、篠ノ井線の姨捨からの長野盆地俯瞰が車窓の白眉。路線復活の際には乗りに行きたい。最後の東京への帰路は特急はやぶさ。西鹿児島駅発が正午過ぎの12時20分。時代を感じさせる。 -
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新書判という事もあってか、中々見つけられなかった1冊。
僕にとっては、久々の宮脇さんの「新刊」でした。このどこまでもクールで、だけどもユーモアに溢れている文章、やっぱり大好きです。
内容自体は時刻表の魅力を探る読本で、旅行記を主体とする氏の作品群の中ではちょっと異色でしょうか。初版の刊行からすでに四半世紀が経っているので、今はスジの作り方一つとっても、随分変わっているのかもしれません。何よりも、日本の鉄道を取り巻く事情もガラリと変わっているわけですし。
ともあれ、いまや歴史モノとしても読み応えのある作品です。p.147の時刻表、一ノ関駅がありえない事になっています。こんなダイヤが、昔は当たり前に作られ、実行されていたのですね。 -
Posted by ブクログ
「古代史紀行」「平安鎌倉史紀行」と続く、鉄道紀行作家・宮脇俊三の歴史紀行3冊目。本シリーズの最終巻であると共に、氏のほぼ最後の作品となっています。
史跡を年代順に愚直に辿っていくその真摯な姿勢は、最後までゆるぎなく一貫しており、歴史読本としても旅行記としても充分に読みがいがあります。ただ、「古代史紀行」辺りと比べてしまうと、やはり筆力の衰えを感じないわけにはいきません。
現地に行ってみてこその独特の観察眼や、名も残せぬ民衆達へ寄せる思い。そういった氏の「味」が徐々に消え失せ、史跡の説明版の丸写しやタクシー(果ては読者の自家用車まで)の多用といった安直さが目に付くようになります。
そして関ヶ原。脚力の衰えにより登れなくなってしまった石段を見上げた時に、はっきり自覚してしまった己の限界。ぷつりと途切れる文章。
正直、どんな歴史的大事件よりも僕の胸を打ったのは、しぼり出すように書かれたあとがきでした。巨匠が自ら筆を置いた瞬間。およそ2年の後、氏は戻る事のない旅に出ました。
作品としての評価もさることながら、宮脇俊三の一ファンとして大切に持っておきたい1冊です。