宮脇俊三のレビュー一覧

  • 時刻表2万キロ
    鉄道趣味を武道、茶道と同様に「鉄道」と言っていたのは誰だったか。まさにこれぞ「鉄道」と言えよう。時刻表を読み込み、乗線計画を立て、乗車(一日に同じ駅を2度も3度も通過する)、列車遅延などのトラブルに見舞われても、計画を実践するためにさらに時刻表を読み込む(時には先行した列車をタクシーで数十キロ追いか...続きを読む
  • 旅の終りは個室寝台車
    宮脇俊三による、いわゆるためにする鉄道紀行の一作である。しかし、今尾恵介氏が解説で記しているように、藍君という非鉄道マニアで一風変わった編集者を同行者とすることで、自ら「ただ乗るために鉄道に乗る」という阿呆なことの魅力を面白おかしく表現することに成功している。
    下記は、章立てである。

    ・ にっぽん...続きを読む
  • 私の途中下車人生
    あ、宮脇さんの本が出ている。復刻版かな?と思ったら対談を文庫にしたんですね。

    前に時刻表昭和史を読んだので宮脇氏の幼少時代から戦争の終わるまでは知っていたのですが中央公論に勤めていらしたときもはあ、色々あったのですねえ… 激動の時代と一言で片づけてしまえばそれまでですが宮脇氏の淡々として落ち着い...続きを読む
  • 汽車旅12カ月
    友人が宮脇さんの本が新しく出てるよ~と言うので探して購入。でもどうやらこの本では無かったみたいなのですが。
    面白かったです。

    いつもこの方の本を読むとどこか電車に乗って出かけたいな~と思うのですが思うだけでなかなか動かない…
    でも旅の計画を立てている時が一番楽しいのかもしれません。
  • 時刻表2万キロ
    宮脇さんの本を何冊か読んだのですがこの本はなかなか手に入らなくて… 丸善で見つけて購入しました。

    国鉄(その当時は国鉄)全線にのるって…なんだかすごいんだかちょっと間抜けなんだか、という感じですが自然と8割がた乗ってしまったというんだからそれはそれで凄いですね。そこまで来たらもう完全制覇しかない...続きを読む
  • 時刻表ひとり旅
    自分は数字に弱いので推理小説のトリックなどに電車の時刻に関するモノを使われると説明されても結局分からなかったりする人間なのです。そんなわけで時刻表を毎回お求めになる方ってのはどういうトコが面白いんだろう?と思ってたのですが。そうか、こういう楽しみ方もあるんだ〜と思いました。特にスジを実際引いてみる話...続きを読む
  • ローカルバスの終点へ
    昭和末期(S61~S62年頃の)バス旅。他者の感想を読むと、意外にまだ残っているバス路線も多いらしい。著者にとっては心外な結果かもしれない。
  • 時刻表2万キロ
    宮脇俊三 「 時刻表2万キロ 」

    昭和53年 時刻表を手に国鉄全線を旅するエッセイ。こういう楽しみ方があるんだなーという本


    時刻表の愛読者がいることに驚く。時刻表は目的地に最短時間で着くための表にすぎないと思っていたが、時刻表通りに電車とすれ違う楽しみ、時刻表通りに乗換えることに楽しみがあるこ...続きを読む
  • 時刻表2万キロ
    流石にここまでの極致になるとついていけないものがある、国鉄路線愛ここに極まれりです。
    ただちょいちょい出てくるヒトの観察模様が味があります。偏執(?)愛についていけなくとも、それを追っていけば、読者もどことなく達成感をほんのほんの少しだけ味わえたりして。
    しかし小松島港駅、ありましたなぁ。
  • 時刻表2万キロ
    日本の国電全線を走破した記録。
    本書は普通の紀行文とは全く異なり”乗り鉄”の実践本さながらな内容であった。2019年に読んでみて、40年前はこんなに電車路線があったのかあと驚かされる。

    1970~80年代のローカル線や、急行電車、寝台電車は味がある。一方新幹線と銀色のステンレス電車しかほぼほぼ走っ...続きを読む
  • 私の途中下車人生
    著者が本当に電車が好きことがよく伝わってくる。中央公論社の重役を辞めたあと専業作家に。人生を楽しんでいる
  • 終着駅
    宮脇俊三は鉄道ファンであれば知らない人はいない「時刻表2万キロ」「最長片道切符の旅」の作者。この本も鉄道にまつわるエッセイ。
    これまで未発表の原稿を集めてつくった本であり、上記2つの作品のような統一性は本全体にはない。
  • 古代史紀行
    案外中国のくだりが面白かった。遣唐使に思いをはせてみたりした。逐一到着時刻を記してあったのが、昔読んでた著書と同じで、懐かしかった。
  • 終着駅
    宮脇俊三最後(たぶん)の単行本の文庫化。逝去後、単行本に未収録の随筆・雑文を集めて発行されたもの。鉄道ライターとしてデビューした直後の作品で表題作の「終着駅」が心に沁みた。取り上げられた終着駅の半分が廃線・廃駅になっているようで、今となっては貴重な記録になっている。
  • 平安鎌倉史紀行
    歴史的遺構を時代順に追っていく紀行文。平家物語に詳しいのを思いだし、本棚から取り出した。壇之浦の悲劇の舞台を訪れ、安徳陵や平家の墓を巡る文章は傑作だと思う。平家物語本文の引用と静かな観察眼が哀れみをよく引き出している。その後鎌倉時代まで紀行は続くが、平家物語を辿る旅の方が文章に力がこもっているように...続きを読む
  • 鉄道旅行のたのしみ
    最初は地域別鉄道解説。首都圏や関西など人口が多い地域を以外では、廃止になった路線がかなり多い。楽しい反面、少し悔しい感じがする。後半は駅のルポ。連絡船廃止前の青森や高松と言った旅情を感じさせる駅もよかったが、天王寺や名古屋と言った大都市のターミナルが面白かった。特に民営化前の寂れて薄汚れた感の国鉄の...続きを読む
  • 私の途中下車人生
    インタビュー形式で宮脇俊三の人生を綴っている。題名から鉄道だけの話を想像していたが予想に反して、生い立ちから、学生時代、中央公論社時代と戦前生まれのサラリーマンの昭和史と言う趣きが強く、鉄道とは関係ない部分の話も多い。戦中の焼夷弾の逸話、出版社のストライキなど、苦労話が決して自慢話に聞こえてこない辺...続きを読む
  • 時刻表ひとり旅
    [ 内容 ]
    新幹線ひかりは東京──新大阪間に何本すれちがうだろうか、東北本線にある空白の1時間の意味は何か……。
    本来見るはずの時刻表を丹念に読んでいくと、そこには超過密ダイヤを軽業師のようにさばくスジやさんの見事な腕前が浮かんでくる。
    ローカル線から通勤列車まで国鉄全線完乗の快挙!
    もしくは怪挙...続きを読む
  • 旅の終りは個室寝台車
    最終的には洗脳されて電車の旅に嵌ってる藍君、いいなぁ。
    これだけ楽しそうに語られると、洗脳されるのも仕方ないです。