中村賢二郎のレビュー一覧
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18世紀後半のビスマルク体制から第一次世界大戦後のヴェルサイユ・ワシントン体制までの国際情勢を中心に書かれた概説書。
ドイツ帝国の宰相ビスマルクは、宿敵フランスを孤立させるとともにヨーロッパにおける戦争を防止するため、ドイツを中心とする一元的で複雑な外交関係の蜘蛛の巣を作り上げた。
しかし、ビス...続きを読むPosted by ブクログ -
この時代に関して必要十分かつ網羅的にも詳述されており、ベルリン会議からヴェルサイユ会議まで過不足なく描かれたこの時代の主にヨーロッパの通史で日本語で読める書籍の推奨書籍の一冊に上げることができる内容がある。Posted by ブクログ
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書かれた時期が第二次世界大戦終戦から30年と経過していないため、著者たちも慎重な書き方に終止している部分があり、近年のホロコースト研究書籍や、第二次世界大戦概説書などに比べれば些か精彩を欠く印象はあるが、全く第二次世界大戦の概説書籍を読んだことがなく最も入手しやすい状況であれば興味の深まりの始まりと...続きを読むPosted by ブクログ
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近代ヨーロッパを貫く、征服者としてのヨーロッパと自由と人権、人間らしい扱いを全ての人に求める闘争の情熱、科学技術の進展、政治上の発展と紛争、世界的普遍性を獲得するに至るヨーロッパ芸術の源泉たる思想と衝動などが端的にまとめてある。現代に生きる市民にとって直近の近代史にふれるための最適な概説書の1冊とい...続きを読むPosted by ブクログ
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タイトル通り、中世ヨーロッパの歴史、政治、経済、文化などを包括的かつコンパクトにまとめた一冊。高校世界史よりもう一歩踏み込みたい人にオススメしたい。Posted by ブクログ
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06'11'15アウグストゥスとイエス・キリストを巡る不思議な因縁を神秘的に綴ったプロローグ〜果たしてどちらが真の救世主か〜から始まり、一転してローマの歴史、共和制から帝政への移行、その支配と属州国の隷属の実態を語り明かす。また一転しユダヤの歴史とそれを導入にイエス・キリストの降臨、キリスト教とロー...続きを読むPosted by ブクログ
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唐にいたるまでの流れが、するりと頭に入ってくる。
学術書なのに歴史小説のような躍動感です。著者の視点・知識・筆力の全てにひれ伏すばかり。Posted by ブクログ -
日本人の西洋史研究家による俯瞰視点でのルネサンスという時代で起きたこと。
序盤はイタリア中心に交易や偉人・著名人、中盤で芸術家、そして大航海時代近辺、後ろの方はほぼ宗教。
宗教改革にプロテスタントにイギリス国教会にユグノーなどなど。
半分くらいの芸術家ターンがおもしろくて、ボシュってなんだと思ったら...続きを読むPosted by ブクログ -
最初にこのタイトル「ローマ帝国とキリスト教」を見たときは、ただ「ふ~ん」と思っただけだったけど、よく考えるとこのふたつを並べるってすごい。
本書はローマ帝国の建国から、東西に分裂するところまで。
だから当初はローマ帝国とユダヤ教徒の関係が描かれている。
ユダヤ王国はローマの属国でありながら、もちろ...続きを読むPosted by ブクログ -
歴史というより人類学な第一巻
文庫版は変更しない方針とはいっても
1968年そのままはさすがにきついものが
全体の構成はさすがの一冊Posted by ブクログ -
2017/12/13
チンギス・ハーン以前の遊牧民族王朝も多数紹介されている。とは言えやはりチンギス・ハーン以降のモンゴル帝国の躍進は迫力があり盛り上がる。一時期にせよあれだけの広範囲を征服した王朝は他にはない。その後モンゴル帝国がどのように分裂し、衰退して行ったのかにもっとページを割いて欲しかった...続きを読むPosted by ブクログ -
2017/3/10
中東の歴史はやはり面白い。東から西からさまざまな勢力が興亡する。中東から逃れイベリア半島で興った「後ウマイヤ朝」があったり、モンゴルの蹂躙があったり。ダイナミックだな。Posted by ブクログ -
2016/11/4
中国の古代から三国時代の幕開けまで。秦の始皇帝は西の人だったんだね。中国は歴史は長いけど、あまり成長はしていないように思える。裏を返せば古代の頃から発展していたとも言える。黄河流域中原を舞台に興亡が絶えない。そのたびに苦しむのは兵士兼任の農民たち。そうした農民たちのクーデターが歴...続きを読むPosted by ブクログ -
2016/3/31
クレタ文明の絵のモチーフがタコとかの海洋生物が多いのは興味深い。ヘレニズムというものが「ギリシャ人の」という意味だったとは知らなかった。2000年以上も前から人間は変わっていないんだなと思う。政治があり、権力があり、欲望がある。アレキサンダー大王が出現しなかったら、どんな世の中に...続きを読むPosted by ブクログ -
こういう視点で歴史を捉えることは重要だと思います。この目線で日本を考えることができればもっと謙虚になれるのでは。40年経っても面白い。Posted by ブクログ
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1825年のデカブリストの乱から1940年のトロツキー暗殺まで。
小見出しと多数の図版や写真を追っていくだけでもおおよその流れが浮かび上がる。
通読すると、革命は歴史の必然ではなく、起こしたい人間が起こすから起こるのだ(同語反復だが)
ということがよく分かる、特に当時のロシアのような国においては。
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この編の世界情勢は複雑です。
戦争は悪と善では割り切れないものなのだと、つくづく思います。
しかし、最終章を読んだ後で東西冷戦終結後の世界を考えると、世界はまた力の論理で動き始めたのではないかと思います。
Posted by ブクログ