ライプニッツのレビュー一覧

  • モナドロジー 他二篇

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    モナドロジーや予定調和を提唱した書物で,本番である程度説明は完結している。現代からすると飛躍した議論も見えるが,当時の立ち位置として興味深い事例となっている。

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    2025年02月19日
  • モナドロジー 形而上学叙説

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    予定調和(心身問題)
    【魂は自らの法則に従い、身体もまた自らの法則に従う。それでも両者が一致するのは、あらゆる実体のあいだに存する予定調和のためである。なぜなら、どの実体も同じ一つの宇宙の表現なのであるから。(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716))】


     「七八―――これらの原理によって、私は魂と有機的な身体との結合、すなわち一致ということを自然的に説明する方法を得たのである。魂はみずからの法則にしたがい、身体もまたみずからの法則にしたがう。それでも両者が一致するのは、あらゆる実体のあいだに存する予定調和のためである、どの実体も同じ一つの宇宙の表現なのであるから。

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    2022年01月08日
  • モナドロジー 他二篇

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    世界は無限といえるほどのモナドによって構成されており、
    このモナドには、部分はなく、縮小や拡大といった性質もなく、単一性でそれのみで完全な非物質的なものとして存在する。
    このモナドは宇宙が始まった時からあり、今後も宇宙が存続する限り存在し続けるもの。
    0から生まれたものではないものは、消滅もしない。宇宙が存在し続ける限り存在し続ける非物質的なもの。
    この非物質なものが、物質的なものに作用して、その形質や性質等を決める。
    例えば、動物のモナドのことを魂という。
    その魂の性質に合わせた動物の形態をとる。
    人間にも動物にも魂はあるが、人間の魂は自己を認識し因果関係を理解する反省的思考を持つために、他

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    2021年01月05日
  • モナドロジー 他二篇

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    体調にあわないか?体質にあわないか?
    あまり読めず

    ライプニッツのモナドロジー
    モナドロジーまでは読んだが、ほかの著作は読めず

    ライプニッツの業績、その広さ、数学的感覚なんかはとても面白く感じるけども、なんか、モナドロジーは、ちょっといまいちよくわからん

    性質は、ひとつひとつのモナドでなく、やはりモナドとモナドとの組み合わせや構造から生まれるのでは、と思うけど、それは原子論なのか
    形而上学的原子論とでもいうのか?
    どうも腹に落ちない

    ただ、なんとなーくはわかったので、必要性がみえたらまた戻ってこよう

    次いこ

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    2019年12月08日
  • モナドロジー 他二篇

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    性質が量に先立つ。
    量は性質が生む。1と言えるならば、その大きさが観測できているので、つまりよりちいさな、その性質が示す量の可能性を、その観察者が示唆している。観察対象の量が観察の精度限界と同等なら、その観察は不可能である。無と実質的に区別がつかない。
    性質が時空間に先立つ。
    ある観察方法で分解可能なある性質があり、その性質は分解可能な性質まで還元できるまで我々が認知可能なら、ある法則性、配慮によってある次元で同等と言える条件でその因子が認められるとき、その性質因子か損複合体がある時空間を占めていると認識する。
    時空の次元分解は配慮の因子分解と対をなす。
    時空の次元への時間性の割当は配慮が生む

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    2019年06月13日
  • モナドロジー 形而上学叙説

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    あらゆる可能世界の中から、神様が最善のものを選び取ってそれがナウみたいな感じですか。「懲罰と贖罪によってその悪意を正し悪を十二分に償う結果、ついには悪がまったく起こらなかったとするよりも過程全体においてはかえって多くの完全性が見いだされる場合には、神は悪を許すというべき」という文があって、少し救われたような気持になった。私個人的には、世界が沢山あるという哲学より、世界は一つしか無くて、今がザ・ベストというライプニッツの考えは共感できて好きです。大学生の時だったら、哲学の先生に質問に行けたのに、社会人になると不便。

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    2017年10月26日
  • モナドロジー 他二篇

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    モナドなるものの大前提として、神という概念がある。この時代においては「神」という存在は大前提だったことがみてとれる。
    意外なほど簡潔で、それゆえにモナドロジーとはなんぞやという点は難解に感じる。しかし、併録されている論文や書簡においてやや異なる角度で語られるため、なんとなくの理解を補間してくれる。
    訳はとても読みやすい。

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    2019年05月03日
  • モナドロジー 他二篇

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    宇宙を構成する「モナド」の存在や「予定調和」、そして「悪の問題」など、まるで困難や失敗を避けようとする人々の行動に注意を呼び掛けているように感じた。現代社会に自然災害や犯罪など「悪」の事象が神の「最善の選択」として起こっているのは、人々に困難を乗り越えるための方法を考えてもらうためではないのかと思った。これを踏まえると、最後の節のように、宇宙をすべて知り尽くしてしまったら現在をより良くしようと行動しなくなるなと感じた。宇宙と同様に追及し切れない「悪」があるからこそ、日々考える努力ができるのだと感じた。

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    2021年03月30日
  • モナドロジー 他二篇

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    フッサールの『デカルト的省察』相互主観性(間主観性?)でモナドが出てくるので、理解しようと読んでみた。

    知は人類全体の表象=「精神の共和国」(データベース、百科全書etc.)→シュッツも影響うけている。

    モナドは単なる原子論ではない。モナドの一つ一つは表象へのエネルギーを持っており、形而上学的説明がなされる。モナドの表象への運動は、アリストテレスの言う、可能態から現実態へという欲求の運動に対応している。単一のものから変化が生まれるため、単一のなかに必然的に多を含む。記憶が連続的である事(表象の連結)や意識についての言及は興味深い(20~23、26節)。

    一つ一つが表象であり、人間の場合魂

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    2021年02月19日
  • モナドロジー 形而上学叙説

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     私たちはいま、ライプニッツのモナドロジー的な世界観に生きている。ヨーロッパ・ロシアは多極世界を構築しようとしているが、その根底にはモナドロジーの思想が蠢いているように思う。僕の仮説が正しければ、EUというブロック経済圏の一形態も元はといえばモナドロジー的世界観の体現を目的としたものであったはずである。

     ライプニッツは万能の天才である。おそよ学とつくものであれば何にでも手を出して、非凡な成果を上げた知の巨人。彼の思想の十分の一もきっと現代人は解明できていないのだろうと思う。

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    2011年11月01日