第2章
論理学構成要素
① 思い込みで決めない
② 問題を分ける
③ 簡単なことから順番に進める
④ 最後に漏れを確認する
原文
第一は、わたしが明証的に真であると認めるのでなければ、どんなことも真として受け入れないことだった。言い換えれば、性急な判断と偏見を避けること、そして疑いをさしはさむ余地のまったくないほど明晰かつ判明に精神に現れるもの以外は、何もわたしの判断のなかに含めないこと。
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「たぶんそう」「誰かがそう言っていた」「前からそうしている」だけで、事実だと決めない。急いで結論を出さず、先入観にも引っ張られず、十分に確認できたことだけを判断材料にする。
第二の規則
原文
第二は、わたしが検討する難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること。
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大きくて複雑な問題は、そのまま解こうとしない。解ける大きさまで分けて、一つずつ扱う。
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第三の規則
原文
第三は、わたしの思考を順序にしたがって導くこと。そこでは、もっとも単純でもっとも認識しやすいものから始めて、少しずつ、階段を昇るようにして、もっとも複雑なものの認識にまで昇っていき、自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定して進むこと。
↓
いきなり難しい問題を解こうとしない。まず分かりやすいこと、確認しやすいこと、簡単に変えられることから始め、順番に複雑な問題へ進む。
第四の規則
原文
そして最後は、すべての場合に、完全な枚挙と全体にわたる見直しをして、なにも見落とさなかったと確信すること。
↓
決めたら終わりではなく、最後に抜け漏れを総点検する。「誰がやるか」「いつやるか」「共有されたか」「例外時はどうするか」まで確認する。
① 社会の基本的な秩序を守る
原文
第一は、わたしの国の法律と慣習に従うこと、神の恩寵によって幼少のころから教えられてきた宗教を守ること、そしてその他のことでは、もっとも穏当で、極端からもっとも遠い意見に従うことだった。
↓
考え方を根本から見直す途中でも、社会のルールや人との約束まで全部壊してはいけない、ということです。
「自分で考える」は、何でも反対することではありません。確かな答えがまだ出ていない間は、共同生活を成り立たせる基本を守り、極端な判断を避ける。
会社で言えば、
改善はする。
ただし、安全・礼節・報告・責任・利用者尊重という基本は崩さない。
ということです。
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② いったん決めたら、迷いすぎず進む
原文
第二は、いったんある意見を決めたなら、たとえその意見が疑わしいものであっても、もっとも確実なものとして、後になってそのことがまったく確実だったとしたらそうするのと同じように、できるかぎり確固としてその意見に従うことだった。
森のなかで道に迷った人は、あちこち歩きまわって、ある場所にとどまりつづけるよりも、できるかぎりまっすぐに一つの方向に進み、たとえ最初は偶然に選んだ方向であったとしても、けっしてその方向を変えないほうがよい。
↓
完全な情報がそろうまで何も決めないのではなく、現時点で最も妥当な判断をしたら、一定期間はぶれずに実行する、ということです。
森で迷って何度も方向を変えれば、同じ場所を回り続けます。組織も同じで、
不満が出る
↓
すぐ方針を変える
↓
また別の不満が出る
↓
また変える
を繰り返すと、誰も会社の方針を信じられなくなります。
ただし、これは「間違っていても絶対に変えるな」という意味ではありません。
仮に決める
↓
一定期間やってみる
↓
結果と問題点を確認する
↓
必要なら修正する
という、管理者
③ 変えられない世界より、自分の判断と望みを整える
原文
第三は、つねに運命よりもむしろ自分自身に打ち勝とうと努めること、世界の秩序よりもむしろ自分の欲望を変えようと努めること、そして一般に、われわれの思考のほかには、完全にわれわれの力のうちにあるものは何もない、と信じることだった。
↓
他人、過去、外部環境を自分の思いどおりに変えようとして苦しみ続けるよりも、自分が変えられる範囲に力を注ぐ、ということです。
④ 自分の理性を育てることを、人生の中心に置く
原文
「わたしの理性を培い、わたしが選んだ方法に従って、真理の認識においてできるかぎり前進するよう努めること」
↓
目の前の出来事に反応するだけでなく、より正確に見て、よりよく考え、よりよく判断できる自分になることを、人生の仕事にするということです。
知識を増やすだけではなく、考え方そのものを鍛えるという姿勢です。
完全な正解が分からない時でも、基本を守り、いったん進む方向を決め、自分で変えられることに集中しながら、考える力を育てていく。