久保田展弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
生存困難な荒野で、絶対的な神をつくり上げた一神教世界。
そこでは“厳格な戒め”の下、神の救済が説かれ、報復が神の名のもとに肯定される。
一方、豊かな自然観が神々を生み出した多神教世界は、異質な価値観に寛容であり、特に日本では、いのちの共存をはかる“おだやかな救済論”が育まれてきた。
世界各地を歩き、そこに生きる人々のありようを見つめ続ける著者は、互いのいのちの存在を認識する多神教の宗教観を“緑の神学”として提示し、世界はそこに立ち戻るべきと説く。
縦横に思索を広げた比較宗教論。
[ 目次 ]
序章 なぜ戦争が肯定されるのか
第1章 ユダヤ教―神に選ばれた旅人の宗教
第2章 キリ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
仏教は、呪術性と身体性を強めることによって、人々を救済する宗教となった。
たとえば、坐禅。
あるいは、念仏。
こうした呼吸法をともなう身体感覚をつうじて、仏の教えははじめて深々と腑に落ちる。
宗教とは信仰の世界の話であり、論理の積み重ねだけで語ることはできない。
仏教は、老病死に向き合う高齢者にどう応えられるのか。
生きることに虚しさをおぼえる人々に、どう語りかけることができるのか。
現代から、あらためて問う。
身体感覚から読み解く仏教史2500年。
[ 目次 ]
第1章 ブッダとダルマ―仏教を実感するとき
第2章 縁起・空、そしてこころの変革
第3章 仏教の変容と救済―インド