藤井薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ジョブ型人事」という言葉については聞いたことがあったものの、それが採用されると実際に会社の人事制度がどう変わるのか、一般社員である私たちにどのような影響があるのかについてはあまりイメージできていなかったので、この本は非常に有益だった。
薄々勘付いてはいたものの、これからの時代、歳を重ねるごとの昇給は期待できず、キャリアの中での給与水準は30-40代でピークを迎え、そのまま定年まで頭打ちなら良いが、役職を解かれることにより給与が下がる可能性も低くないという不都合な事実。老後の生活には2000万の貯蓄が必要と言われる中、どうやって資産形成していくか主体的に考えないといけないなと危機感を感じた。
企業が、「他人様の大事なお子さんを預かる」という感覚で定年まで面倒を見てくれた時代と異なり、どのようなキャリアを歩みたいのか自律的に考え、それに伴う行動を取らなければいけない。どこまでも「自己責任」で、「親の敷いたレール」も「会社が敷いたレール」もない。心許ないようだが、自分の人生の舵取りを他人に任せてしまうよりはよっぽど良いとも感じられる。受け取り方は人それぞれだろう。
能力の高い若手にとってはメリットが多く、能力が人並みのベテランにとっては脅威となるジョブ型人事制度。今から前者になることはできないが、後者にならないためにまずは危機感を持つこと。会社で給与がピークとなる年齢帯でいかに稼ぐか、そこで十分に稼げないのなら、会社以外に食い扶持を見つけるなど、自身のキャリアプランを主体的に描くことが重要だと痛感した。耳の痛い内容だが、今このタイミングで読んでおいて良かったと思う。 -
Posted by ブクログ
我が社の現在の人事制度がどうなっているのかの客観視をしたかったのと、自分自身の今後のキャリアを考えるために読んだ。
ジョブ型は組織の代謝をよくする、とても効率的な仕組み。
反面、個人がうかうかしてたら個人がやばい。
危険性を知り、今後の組織での頑張り方を考えるきっかけになったので本当に読んでよかったと思える。
(具体的に自分はじゃあどう頑張る?っていうのは具体的に考えていかないといけない。)
現在、我が社は成果主義をうたっていながらも職能資格制度の色が残った企業ではあり、年齢を重ねると給料があがる風潮はまだある。
そういう企業に勤めてる人は多いのではないだろうか?
だが、これから先は変わっていくだろう。と思う。
自分のスキルを客観視して、キャリアに前向きな危機感をもつことができる本。
組織に属するビジネスパーソンは是非読んで、自分を奮い立たせて欲しいと思う。
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Posted by ブクログ
岸田政権の時に、政府は「三位一体の労働市場改革」という考え方・政策群を打ち出している。それは、政府が毎年6月頃に発表する「骨太の方針」の中で明らかにされるものであり、今年の「骨太の方針」にも、「三位一体の労働市場改革」は政策として打ち出されていたので、石破政権も、それを受け継いだことになる。
「三位一体」とは、「リ・スキリング」「ジョブ型雇用制度(職務給)の導入」「労働移動の促進(転職促進)」の三つの政策から成る。本書の題名ともなっている「ジョブ型人事」は、三つの中の一つの政策から来ている。
本書は、「ジョブ型人事って何?」ということを、平易な言葉で専門家向けではなく、一般向けに解説したものである。「ジョブ型人事」というのは、定義がはっきりしない、というか、人によって定義が異なったりするが、本書は、そのあたりも含めて分かりやすく解説している。
「ジョブ型人事って何?」ということを、これから勉強したい人には、うってつけの入門書だと思う。 -
Posted by ブクログ
【目的】
本書はYouTubeで見かけ、興味がわき、読んでみたいと思ったため。
【目次】
1. 御社の異動はどのタイプ?-若手社員の配属・育成のヒミツ
2. 御社の人事部は何してる?-人事権のヒミツ
3. 人事のからくり① 目配りされないミドルパフォーマー
4. 人事のからくり② 管理職になれる人、なれない人、なりたくない人
5. 人事のからくり③ 将来の役員候補 ハイポテンシャル人材の世界
6. 人事のからくり④ キャリア形成の鍵・タレントマネジメント入門
7. 人事ガチャに戸惑うあなたに贈るQ&A
8. これでよいのか? ニッポンの人事
【感想】
本書は、「人事異動とはどのように行われているのか?」というべきような内容で、大企業の調査結果を基に分析・考察されていて、興味深く読むことができた。人事部の仕事は、人事に関する調整というのが主なところなのかなという印象を持った。個人的には、専門性を磨いていくというのが大事なことだと感じた(そうしないと、組織にいいように使われ、その間に専門性を失ってしまい、中途半端に陥る)。また、ローパフォーマーになってしまうと、自身の存在意義や自尊心が低下し、仕事のやる気も低下してしまう気がする。せめてミドルパフォーマーでいられるよう自分なりの努力はしていきたい。 -
Posted by ブクログ
仕事帰りに立ち寄る本屋さんで。
新書の新刊売り場で気になり手に取りました。
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「ふつうの会社員」が直面する
想定外の将来
「ジョブ型」でどう変わる?
昇進昇格 異動配置 給与
もう会社任せにできない。
キャリア自律の道しるべをみつけよう
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今後は累積貢献よりも、時価になる。
読んでいて、より強く思いました。
20〜30代前半は抜擢人事も増えるし
キャリアチャレンジできるが、
役職定年がなくなる分、ポストオフも早まる。
給与をあげたいならマネジメントは避けて通れないし、専門職で行くならよほどの希少性がないと給与は維持できない。
私の会社も上記になるべく近づけようと人事制度変えようとしていたりするし、わかるんだけど…
働いた稼ぐってほんとに厳しい。苦笑
仕事以外の時間を自己研鑽に使うとなると、
ほんとに趣味(読書)や好きな時間を削るしかなくなる…難しいなあ…。苦笑
とか思いながら、通勤時間に読みました。 -
Posted by ブクログ
タイトルは多少盛っていますが、中身は非常に良い本です。
私自身は、そもそも「人事異動や昇進といった人事施策はなぜ行われているのか」「その仕組みやプロセスはどういったものなのか」といった人材配置に関する知見を得たく、そのとっかかりとしてこの本を選びました。
ただ、本書はこういった個人の関心ごとのみならず「人材開発」「タレントマネジメント」「管理職登用」といった組織の人事課題も手広くカバーされています。
そのため、個人のキャリアのみならず、人事部や人材マネジメントの考え方も知りたい管理職の方にもおすすめできる本です。
そもそも、殆どの会社では本書に出てくる早期選抜や昇進の話はブラックボックスになっています。本書ではリサーチによりある程度グループ化されていますので、自分の会社がどこの当たるのかを思いながら読み進めると良いでしょう。 -
Posted by ブクログ
【324冊目】pivotに筆者が出演されていたのをきっかけに読んだ本。人事コンサルタントが、主に人事配置について解き明かしたものです。
パーソル総合研究所が(日系)大企業に行った複数回の大規模調査がベースになっているそうで、主な想定読者層は新卒〜入社10年目ぐらいの若手とのことです。人事をやったことがある人や現役管理職・人事部にとっては目新しい内容ではないようですが、私にとっては多くの学びがありました(重要なところはメモしながら読みました。)。特に前半は、大手企業の若手を想定して書いていることもあり、我が社に心当たりあることばかりでした。
本書の中で繰り返されるメッセージは、おおむね次のとおり。
・人事部が関与できる人事の余地は案外狭い。特に若手のうちは、自分の人事配置に影響を与えるのは部門長や直属の上司。
・課長まではそれまでのキャリアの延長にあるかもしれない。しかし、ジェネラルなマネジメントスキルを求められる部長以上は、課長の延長上にはない。
・キャリアの志向やライフスタイルが多様化する中、全員が経営人材を目指す必要はないし、経営人材に選ばれなかったからと言って落胆する必要もない。
・これまで「管理職」になれなかった一定年齢以上の層は「専門職」と呼ばれてきた。しかし、本当に専門性を身につけた「専門職」は一握りだった。
・これからは、将来、経営人材になりたいのか、真の専門職になりたいのか、自分のキャリアについてきちんと考えるべき。
・ミドルパフォーマーや課長職の長い人も、それだけ組織に貢献しているのだから卑下する必要はない。むしろ、組織は見落としがちなミドルパフォーマーのことこそ、戦略的に人事を考える必要。
ミドルパフォーマーの自覚のある私としては、励まされたような感覚になりました。経営人材プールに入ってないことに落胆した日々もありましたが、この後の長いキャリア、何を軸に形成していくのかきちんと考えないと!と思いました。 -
Posted by ブクログ
ターゲット読者は学生かもしれない。けれども就活学生にとっては、内容が難しすぎるように思える。彼ら自分の体験に照らして腑に落ちる状態に至るのは難しいだろう。
もちろん、彼らも、クラブ活動やバイトや自身が属してきたコミュニティでの経験を通じて、集団の中では、どういう人がリーダーで、どういう人がアイデア出しをしたり潤滑油になったり、どういうタイプの人物が実務を中心的に支えるのか、というイメージは持てているかもしれない。しかし、彼らが就職を検討するようなカイシャという大きな組織は、個人が普段目にするような身の丈でのコミュニケーションモデルだけではない、高次の概念で設計され、運営され、制御されている。それをしているのが、著者のような人事屋だ。
練達の人事屋であれば、カイシャの風土・企業目的・現在の社内人材プールのプロファイルとその強み弱み・近い将来、遠い将来の課題について、総合的に理解をして業務にあたっている。すなわち彼自身の頭脳が(労働という側面からの)カイシャのメカニズムモデルになっているだろう。現在運用されている人事ルールの、どこをどう触れば社の業績と従業員満足度の総和がどうなっていくのかをシミュレーションして最適方策を随時チューニングしたり、新たにプールに付け加えるべき人材を選別調達(つまり採用)するのは、カイシャのメタボリズム統御そのものだ。経営層の選抜も、気づかないうちに、その会社の人事ポリシーとそれを運用する人事屋たちによって進んでいるのだから、社長といえども人事システムの枠内にあるといってよい。
結局、従業員たる一個人は、細胞の一つに過ぎない、という理解は、おそらく正しい。就職を考える若い諸君は、目先の得失に惑わされることなく、自分にとって一番しっくりくる仕事を気長に探すという楽観的な姿勢でいるのが、精神的な健康維持にはもっともよろしかろう。どのみち、カイシャに就職したとして、引退するときに、実に面白い仕事人生であった。やりたいことは全部やれたし、充分報われた・・などという人は、おそらく数%以下に過ぎないだろうし。 -
Posted by ブクログ
以前、同じ著者の「ジョブ型人事の道しるべ」という本を読んだ。当時のメモを見返すと、下記のように書いてあった。
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薄々勘付いてはいたものの、これからの時代、歳を重ねるごとの昇給は期待できず、キャリアの中での給与水準は30-40代でピークを迎え、そのまま定年まで頭打ちなら良いが、役職を解かれることにより給与が下がる可能性も低くないという不都合な事実。老後の生活には2000万の貯蓄が必要と言われる中、どうやって資産形成していくか主体的に考えないといけないなと危機感を感じた。
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本書においても同様のことを感じた。60歳を過ぎてからも「50代当時と遜色ない収入を維持したい」と思いすぎることの危うさを痛感させられている。
人生の終盤に差し掛かる60代以降は、「お金」×「時間」×「やりがい」の三つの軸で自身の働き方を考えるべきだというのが筆者の考えだ。執行役員にまで出世したりしない大半の「ふつうの会社員」は、30代後半から40代前半ぐらいで管理職登用されたとて、在任期間は10年前後になるだろうと筆者は見立てている。
役職定年があろうとなかろうと、より優秀な候補者が現れた時点でリプレース対象になる。課長止まりの人材が10年以上もポストを占有しているのは企業にとって望ましくない。などなど、「ふつうの会社員」にとっては耳の痛い言葉が並ぶ。
ポストオフされた「元・管理職」のシニア社員が職場の「腫れ物」にならないためには、「現」場で「役」に立つ人であることが不可欠で、そのためには、つねにスキルのアップデートに努めることと、管理職時代のマインドセットをプレーヤーモードに切り替えることが肝心だと筆者は説く。「アドバイスだけならAIでもできる」という言葉がグサッと突き刺さった。
どうせいずれ現役に戻らなきゃいけないなら、管理職になんてならなければいいんじゃない?とも思うけれど、処遇の面で有利になりやすい点にくわえ、マネジメント能力やリーダーシップを身につけその後の専門職としての選択肢を広げる意味でも、管理職はやっておいたほうが良いみたいだ。
筆者自身が60代後半ということもあり、本書は50代後半から60代の人をターゲットとして設定しているようだが、正直なところ、その年齢になってからこの本を読んでも時すでに遅しな気がしている。私は今30代の終わりにさしかかるところだが、おそらく会社員として「一番稼げる」時期である、これからの10年間をいかにして過ごすかがすごく大事なんだと思う。
それは会社での仕事ぶりに限った話ではなく、仕事以外に好きなことや夢中になれることを持てるかということも含めて。「はたらく」ことの意味とか、会社との距離感とか。役職定年や定年を迎えて給与が下がっても、「自分の価値が下がった」と思ってしまわないように、自分の土台を作っておく必要があるだろう。
会社における「自分」は、本来、自分の中のごく一部でしかないはずだ。「会社の中の自分」だけでなく、「会社の外の自分」を育てておくことが、人生100年時代には必要なのかもしれない。ワークとライフという単純な構図だけでなく、会社の外で「はたらく」という選択肢だってある。会社が「ゆりかごから墓場まで」面倒を見てくれる時代は終わった。雇われる側も、したたかにー。 -
Posted by ブクログ
人事はどういうところを見て何を調整しているのかなぁと思って読んでみた。分かりやすいし色んな情報を集めてある。でも、ケタ違いに大手な企業の話みたい。うちくらい(1000人)の規模だと、やはりとりあえず現場を回す感じで、戦略的なものは見えてこないというか、これで精一杯なのかな。ただ、トレンド的には本人の意向が重視されること、現実としては人事部より現場の要望が 強く影響しそうなことは、今後の自分のあり方を考えていくのに参考になると思いました。
ただ、キャリアアップしたいって姿勢があるのは良いけど、教えてくれなきゃ成長できない、って雰囲気を、この本でも職場でも、色んなところでちらちら感じる。人事にも余裕がなくて全員の面倒なんて見きれないとすると、がりがり自分から行けるタイプの独り勝ちになりそうな気はする。