佐々木信夫のレビュー一覧

  • 都知事 権力と都政

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    表題のとおり、歴代の都知事の政策についての記述が軸となっているが、都財政や特別区制度などにも触れられており、読み応えがあった。都採用試験の対策にも使えるだろう。

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    2013年01月05日
  • 都知事 権力と都政

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    題目が「都知事」であるが、「都知事と都政」という題目にした方がよいと感じた。都知事と都政について包括的に扱った本。
    公務員を目指す者として参考になった部分が多い。特に大都市制度に関して日本は立ち遅れているというところは気づかなかった点である。これからグローバル化が進み、さらなる激しい都市間競争が見られることとなろうが、その中で東京がどのようにプレゼンスを発揮すべきか考えないといけない。そう思った。

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    2012年04月05日
  • 都知事 権力と都政

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    ネタバレ

    都知事にとどまらず、地方自治に関する内容までを含んだ本。内容はかなり濃い。
    最近、こういう新書が減っている気がしている。

    革新であれ保守であれ、東龍太郎~美濃部亮吉~鈴木俊一~青島幸男~石原慎太郎と、個性の強い政治家が都知事となっている。議会に重きを置かない国政の内閣総理大臣より、公選の都知事の任期は総じて長い4年間、韓国やフィンランドの予算に匹敵する12兆円の予算を左右し、世界の国々と比べても世界第十位のGDPを誇る東京都に君臨する都知事という存在。

    読んでいて思ったのは、美濃部亮吉知事が今の東京の基礎を築いたのではないかと思ったことだ。が政府の許可を必要としていた東京都の地方債を

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    2011年05月09日
  • 地方議員

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    ネタバレ

    非常に無駄がなく示唆に富んだ良書だと思う。

    いまや「先生」などと呼ばれ、特権的なものを感じる「議員」と言う存在。
    本来は有権者の代表として民意をすい上げて、税金の配分を行う町内役員のおじさん、くらいのものであるはずの地方議員がなぜこのように市民から遠く、偉いさんになってしまったのか。

    そこを起点として、地方議会の本来の役割や、国会と地方自治体の関係等を丁寧に解説し、問題点や社会の構造変化から今後あるべき地方政治を展望する。
    もちろん政治に付随して経済の問題や私たち自身の問題にも言及。
    まずは市民が問題意識を持ち、政治を知るところから始めないと、未来にどうしようもない負債を残すことになること

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    2011年04月04日
  • 都知事 権力と都政

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    都知事選近くなってから、出版されたので話題先行の薄っぺらい本かなぁと思いながら読んだが、都知事のことだけでなく、特殊な行政単位である都の歴史や現状、地方自治体としての東京都をデータや歴史に基づいた非常に丁寧かつ、平易な文章で書かれており、都知事、そして都政の概要をつかむことができる、オススメの一冊です。

    投票する前に是非。

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    2011年04月02日
  • この国のたたみ方(新潮新書)

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    題名が面白いので、読んでみた。日本をたたむという発想がいい。
    人口減少、高齢化社会を迎えている日本。その中で、日本の行政はどうあるべきなのか?
    という問いかけである。
    佐々木信夫は、1948年生まれ。岩手県出身。早稲田大修士修了後、東京都庁に入庁し、東京都庁に16年間勤務した。1989年に聖学院大学教授に着任し、同年慶應義塾大学で法学博士号を取得した。1994年より中央大学教授。2000年から1年間、アメリカ合衆国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)客員研究員。都庁職員から行政学者に転身した。いわゆる行政の専門家である。
     人口が減少しているのに関わらず、日本の統治機構が、大風呂敷の

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    2022年05月02日
  • 新たな「日本のかたち」 脱中央依存と道州制

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    明治以降130年続いた中央集権体制が制度疲労を起こしている。様々な矛盾を孕みながら、つぎはぎの改革を行ってきたが、つじつま合わせでは現状を打開することは不可能だろう。
    ではどうするか。
    統治機構の在り方そのものをダイナミックに組み替え、官が独占する公共経済に大体な規制緩和を行う。そして、住民自治の構築へとつなげる。
    これこそが道州制の目指す姿なのだろう。

    「競争原理こそ、社会の腐敗や堕落を抑止する浄化装置」「いま考えることは、『いかに規制するか』ではなく、『いかに公正な市場を作り出すか』に向けられるべき」

    筆者は丁寧に道州制の必要性を説き、具体的な制度設計にまで言及する。

    読みながら、夢

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    2014年04月27日
  • 都知事 権力と都政

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    題目こそ都知事ではあるが、
    都政について議会や官僚なども含めた仕組みから、
    戦後の都政史、直近の石原都政など広く解説する一冊。
    国との関わりやビジョンの確率など、都知事の影響は強く、
    またその一方でそれらが過去あらゆる面で困難を産んだことから
    都市経営の難しさを感じさせる。
    議会に求められる役割については非常に共感でき、勉強になった。

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    2014年01月03日
  • 新たな「日本のかたち」 脱中央依存と道州制

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    道州制がどのような方向で議論されているかを勉強するにはわかりやすい一冊。道州制には賛成なので、すんなり読めた。
    近い将来、おそらく実現するであろう道州制について知識を蓄えたい人にはもってこいだと思う。

    苦言を呈するのならば、
    「市役所が住民に最も身近で、行政の中心的役割にする」という主張だが、市役所より州が強い権限を持つのでは?と疑問を持ちたくなるような内容だった。
    道州制があくまで手段であって、目的が地方分権・地方の活性化なのであれば、地方の中心である市役所がどういう働きをするか、をもっと論じてほしかった。

    次回作に期待である。

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    2013年06月23日
  • 新たな「日本のかたち」 脱中央依存と道州制

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    やはり道州制は必要だと感じている。これだけ交通機関、通信網が発達した現代で、県のくくりは大きな意味をもっていないと感じる。住民サービスは基礎自治体への権限移譲をすすめ、都道府県は、広域自治体として、地域ブロックの発展のため、効率化するべきだと思う。

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    2013年06月09日
  • 都知事 権力と都政

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    財政に余裕があると思っていた東京都。しかし、地方交付税の不交付団体でもあるものの、財政状況は厳しく、歴代の知事も行政改革を断行してきたことが分かる。財政に余裕がない理由として、投資に「選択と集中」がなされてこなかった理由もあるが、東京一極集中と言われるように、他の都市にはない公害問題や渋滞問題、人口過密問題が山積していることが挙げられる。行政サービスの需要の急増により、一人勝ちとされる東京都ですら、財政は厳しい局面を迎えている。この局面を打開するためには、現行の都道府県制度そのものを見直す必要があると筆者は警鐘を鳴らしている。既に大阪都構想や中京都構想が打ち出されているが、筆者は道州制の導入を

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    2012年08月29日
  • 地方議員

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    財源の多くを国の補助金に頼り、足りない財源を国の交付税で穴埋めする。これを当然と考えてきた自治体。赤字という概念がなく、もらわなければ損という意識だけが先走り、主体制のない補助金行政による無駄な施設を作り続けた。国主導の官僚行政に無駄が多いのが分かっていても縦割り省庁の補助金行政は誰もコントロールできない。積もり積もった借金は1000兆円。省益あって国益なしの縦割り行政。増税論議が喧しいが、どれだけ増税をしても中央集権体制のままでは、無駄な政策が続くだけ。全国に統一性公平性を求める中央集権体制の時代はもはや終焉を迎え、時代は着実に次のステージへと進んでいることを自覚しなければならない。高度に都

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    2012年08月12日
  • 都知事 権力と都政

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    副題は「権力と都政」~1都知事とは何か:知事の執務室は都庁7階にあり年間2017万円(国会議員には4700万円が税金から支出)が給与,予算編成権を持ち権限は首相より大きいと言われる。2都知事と都政-戦後六○年の軌跡:安井…東→美濃部→鈴木→青島→石原とハード・経済重視とソフト・生活重視に都政は振られている。3都議会-真の立法機関へ:2000年の改革で地方議会は審議権も条例制定権も予算修正権も手に入れたが,まだチェック機関だと考えているようで,議員は与党志向が強い。4都庁官僚-「20万人体制」の現在:3タイプ①国士型官僚②調整型官僚③吏員型官僚があるが,③が多いが②として政策立案をすべきだ。5都

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    2011年08月16日
  • 地方議員

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    [ 内容 ]
    全国の都道府県会議員、市区町村会議員は総数で約三万八千人にものぼる。
    地域主権の気運が高まる中、彼らの役割は今後ますます大きくなるが、その実態はあまり知られていない。
    本書はまず、有権者が地方議員について知っておきたい事柄を網羅する。
    彼らのふだんの活動、議会の招集権を持つなど非常に大きい首長の権限、議員の報酬、どのような人が議員になるのか等を解説。
    そのうえで、新しい時代の自治体のあり方、地方議員のあるべき姿を提案。
    都庁勤務経験を持つ、行政学の第一人者が易しく書く。

    [ 目次 ]
    第1部 議会を変える(なぜ地方議会が必要か;住民の代表をどう選ぶ;議員は変われるか;議員の待遇

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    2011年04月24日
  • 都知事 権力と都政

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    都知事選に合わせて読んだ本。

    今年は各候補の政策・主張の違いが特に見受けられずに、候補の選択に非常に苦労した。震災の影響で軒並み防災面の主張が強くなったイメージだが、それ以前も主要候補間でマニフェストの違いはほぼ見受けられなかったように思う。

    その中で、都政はどのような歴史を経てきたのか、という点を知りたくなり読んでみた。この本は題目が「都知事」だが、都政全般について深く解説しており、歴代知事の評価の他、都庁の官僚システムや財政についても学ぶことができた。
    個人的には、歴代都政がインフラ整備のハード路線か、生活福祉のソフト路線というように、振り子の如く一代ずつ変化しているという仮説が面白く

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    2011年04月13日
  • 地方議員の逆襲

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    初めて地方自治に関する本を読んだ。概観を把握するのにいい本だと思った。
    普段接する公共サービスのうち3分の2以上は地方自治体が提供しているにもかかわらず、地方議会の存在感が薄いというのはかなりセンセーショナルで問題意識を感じた。
    中立的な立場というよりは、地方分権、道州制の導入、大阪都構想への賛成などについてメリットを強調する形なので、反対派の意見もまとめた本を読みたいと思う。

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    2023年07月26日
  • いまこそ脱東京!

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    なかなか論理の組み立てが雑で、都合良く書ききってる感があるが、おもしろかった。47都道府県は130年前の廃藩置県でできた区割りにすぎず、これから人口が減って半数近くの県が100万人以下になる可能性がある現在、広域圏で行政を考えるべき、という考えは納得。米国のカルフォルニア州くらいの面積しかない日本に97も空港があり9割は赤字、各県に小さい港がある代わりに基幹港湾がなく海運の国際競争力がない、各県ごとのフルセット行政で財政が悪化。確かに水道の本を読んだときにもそんなこと書いてあったな。
    全国に20ある政令市では、府県行政の8割近くが市に移管されて県に残る権限は県民税の課税権と警察権くらい。この行

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    2021年09月08日
  • 都知事 権力と都政

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    東京都はGDP換算で世界10位以内の実力。首都東京がしっかりしていれば日本は大丈夫という東京機関車論もあるくらい。
    日本の国税の収入も4割は東京からあがる。知事は当道府県という自治体を代表し行政を統括する執行機関として位置づけられる。
    知事の身分は常勤の特別職地方公務員。
    直接公選された首長と議会には、それぞれ執行機関と議事期間の役割がある。
    日本の自治体は首長が条例案や予算案の提出権をもち、予算編成は議会の関与を認めな首長の独占的権限としている。第二に首長に議会の解散権をあたえているのが特徴。
    首長には予算提出権以外にも、職員の任免、課税徴収、議会の解散権などのおおくの権限がある。
    都知事は

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    2019年06月07日
  • 地方議員の逆襲

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    地方議員の問題点について書かれてある。
    対策についての意見の中で興味を持ったのが、
    地方議会に法制局を置いて、その非常勤の専門委員として法科大学院の出身者を雇ってみたらどうかとのこと。いいかもしれない。
    あとこの著者は大阪都構想に賛成のようだ。この本を読む限りでは都構想はいい面ばかりで賛成したくなる。
    できれば反対派との討論本を読んでみたい。

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    2016年04月12日
  • 都知事 権力と都政

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    都知事は首相より強い権力者と言われる。首相が頻繁に交代するなか、もう一つの政府とも言える都知事は原則四年間変わらない。一三〇〇万の都民を背景に、GDP世界第一〇位以内の実力を持つ東京都は、日本で突出した力を持ち国政に影響を与え、また公害をはじめとする新たな問題と格闘してきた。本書は、都知事のもと、国家の一歩先を走ろうと試行錯誤した歴史を辿りながら、大都市東京の実態と可能性を明らかにする。(2011年刊)
    ・はじめに
    ・第1章 都知事とは何か
    ・第2章 都知事と都政ー戦後六〇年の軌跡
    ・第3章 都議会ー真の立法機関へ
    ・第4章 都庁官僚ー「二〇万人体制」の現在
    ・第5章 都知事と政策

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    2014年09月15日