【感想・ネタバレ】地方議員のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月04日

非常に無駄がなく示唆に富んだ良書だと思う。

いまや「先生」などと呼ばれ、特権的なものを感じる「議員」と言う存在。
本来は有権者の代表として民意をすい上げて、税金の配分を行う町内役員のおじさん、くらいのものであるはずの地方議員がなぜこのように市民から遠く、偉いさんになってしまったのか。

そこを起点...続きを読むとして、地方議会の本来の役割や、国会と地方自治体の関係等を丁寧に解説し、問題点や社会の構造変化から今後あるべき地方政治を展望する。
もちろん政治に付随して経済の問題や私たち自身の問題にも言及。
まずは市民が問題意識を持ち、政治を知るところから始めないと、未来にどうしようもない負債を残すことになることを痛感させられる。

「税金の使われ方の無駄、政策発想の貧困さに伴う行政の劣化、リーダー枯渇によりさまよう日本の進路、このすべてが長く続いた自民党政治、官僚支配の中央集権体制の弊害である。これを大胆に転換せずして私たちに明日はない。」

こわいこわい。

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Posted by ブクログ 2012年08月12日

財源の多くを国の補助金に頼り、足りない財源を国の交付税で穴埋めする。これを当然と考えてきた自治体。赤字という概念がなく、もらわなければ損という意識だけが先走り、主体制のない補助金行政による無駄な施設を作り続けた。国主導の官僚行政に無駄が多いのが分かっていても縦割り省庁の補助金行政は誰もコントロールで...続きを読むきない。積もり積もった借金は1000兆円。省益あって国益なしの縦割り行政。増税論議が喧しいが、どれだけ増税をしても中央集権体制のままでは、無駄な政策が続くだけ。全国に統一性公平性を求める中央集権体制の時代はもはや終焉を迎え、時代は着実に次のステージへと進んでいることを自覚しなければならない。高度に都市化された現代。公共サービスはますます多様性、迅速性が求められている。究極の改革は分権改革。著者は、地方が自らの意思で政策を決め金の使い道を決めるなら、物取りブンドリ意識は消え財政規律も保たれると主張する。他方、地方主導の国づくりが進めば、いよいよ自治体間競争が始まる。行政責任は明確化され、自治体は自己決定、自己責任、自己負担の三大原則を正面に据えた経営が求められることとなる。国民の一人として国の進むべき方向を真剣に考えなければならない時期に来ている。深く銘肝させられた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月24日

[ 内容 ]
全国の都道府県会議員、市区町村会議員は総数で約三万八千人にものぼる。
地域主権の気運が高まる中、彼らの役割は今後ますます大きくなるが、その実態はあまり知られていない。
本書はまず、有権者が地方議員について知っておきたい事柄を網羅する。
彼らのふだんの活動、議会の招集権を持つなど非常に大...続きを読むきい首長の権限、議員の報酬、どのような人が議員になるのか等を解説。
そのうえで、新しい時代の自治体のあり方、地方議員のあるべき姿を提案。
都庁勤務経験を持つ、行政学の第一人者が易しく書く。

[ 目次 ]
第1部 議会を変える(なぜ地方議会が必要か;住民の代表をどう選ぶ;議員は変われるか;議員の待遇をどうする;議会をどう変えるか)
第2部 自治体を変える(変わりゆく市民の暮らし;なぜ、地方分権か;自治体をどう変えるか;政策をつくれる自治体へ)
豊かな自治をつくる

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2012年04月29日

 地方自体では首長の権限は圧倒的である。その権限でさえ、中央官僚には敵わない。地方議員はほとんど名誉職としても価値しか無い。実際、外国では地方議員は無報酬かボランティアに近い収入で働いている例が多いという。

 地方の問題では地方議員に訴えて改善することは少ない。実質的に面倒な事は暴力団を利用する方...続きを読むが速くて確実ということもある。

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