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Posted by ブクログ
江戸から明治の近代に移り行く日本の様子が非常に細かく描写されていることも面白いが、作者なりの日本人観が面白い。
良いか悪いかは別にして、今の日本人にも当てはまる部分は多い。
・信条としての物質主義、宗教に対して無関心、それにも関わらず迷信は信じている。
・親切で勤勉だが誠実でも純粋でもない。
・日本全体の均質性。気候や植生や方言は違えど、建物や植物の栽培方法は変わらずまた社会を取りまとめている礼儀作法は都会も田舎も同じ。
・重大な事を話しているようでどうでも良いことを話しており、むしろ政治や宗教の話しはタブーで、芸術や文化は興味の対象ですらない。
Posted by ブクログ
1870年代の明治維新が起こり、日本は西洋化を目指して劇的に変化してころ。
英国人女性の著者が横浜から北関東・東北地方を陸路で移動して北海道までを目指す旅を行うことを決意する。
当時、北日本を縦断する旅をする外国人は希少で、ましてや女性にとっては初めての試みであった。
周囲の友人から励ましと引き止めの両方を受けながらバードは1人の日本人青年を通訳として旅に出た。
本書は実の妹への手紙をまとめた形で発刊されている。
よって、中身は本音そのものでリップサービスはなく、良いものは称賛し、不快なものは厳しく批判している。
現代の日本人が読んでも、当時の地方の様子と現地住人が初めて外国人と邂逅した様子が見えて面白い。
興味深いのは今でも美徳とされる 安全さ、伝統建築・文化、人々の礼節 は当時から称賛されていたこと。
これからも大事に守っていきたいものである。
Posted by ブクログ
ずっと昔の日本の姿が、外国人旅行家の女性の目線で書き記されている。
当時の日本という国、そこに生きる人たちに会いにいけたように感じた。
イザベラ・バードが描写する美しい景色がどんなものであったのか、それを同じように見てみたくて、彼女が訪れた場所に行ってみたくなった。
もちろん当時と今では全然違った景色ではあろうけれど、当時から残る建造物や森や川、そういった場所に立ち彼女と同じものを見た時に、「歴史」というものを感じられるだろうと思う。
過去も今も未来も、不変ではないけれどずっと繋がっているんだと。
これを読んでいる間はなんだかタイムスリップしたような、不思議でワクワクした気分になれた。
Posted by ブクログ
海外からの本帰国に伴う、2週間のホテル隔離中の読書4冊目。
上巻は東京を出て北上、青森までの道程。作者が可哀想だったのは、梅雨の時期でとにかく雨が多かったこと。その雨の中、馬で峠をこえ、川をわたり、時にはぬかるんだ道や増水した川に手を焼きながら進む。
一部翻訳のせいもあると思うが、作者のストレートな感想、批判が面白い。結構きつめのdisり笑。最先進国イギリスからやってきて、世界各地を旅してきた作者ならではか。今の日本人が発展途上のアジアの国を訪れたときに、同じような表現をしてしまうだろう、と思うと、腹も立たないし、こういうこと全てが旅の楽しさ。
作者が旅したのは1878年。今から150年くらい前か。わずか150年で未開の地だった日本は文明化し、いくつかの戦争を経て、高度経済成長、バブル崩壊、失われた○年と、目まぐるしい変化。当時の衛生状態は今から考えられないし、庶民の生活レベルも目も当てられないほど酷かった。
それでも日本人の気質はやはりいまと通じるものがあり、イギリス人作家の目を通じて驚きや発見がある。
ああ、10年ぶりに日本に帰国したんだから、早く国内旅行したい。コロナに打ち勝とう!
下巻は北海道函館からスタート。アイヌとの交流もあるみたい。楽しみ。
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