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―――過ぎ去りし夏、季節は秋に移り変わろうとしていた。乞巧節の事件解決後、後宮を去った朱貴妃。妃不在の朱駒宮を盛り立てるべく雛女として奮闘する慧月を、玲琳は友人として支える日々を送っていた。そんな中、はじめての外遊先となる『豊穣祭』の開催地が、朱家の治める南領に決まってしまい…。迎えた本番では、新たな『事件』と『入れ替わり』が起きて――!?第二幕「はじめての外遊編」が始動!波乱の第5巻!!コミックスでしか読めない描き下ろし漫画は、本編でカットされた玲琳&慧月のイチャイチャお喋りシーン!さらに、中村颯希先生書き下ろしSS『演技指導』は、慧月と景彰のエピソードをお届けします!!
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詠国の後宮内では、雛宮に五家の子女を集め、現在の妃を後見に淑女教育を授けて、次代の皇后と四夫人を育成している。東領・藍家の芳春、西領・金家の清佳、北領・玄家の歌吹、南領・朱家の彗月、そして直轄領・黄家の玲琳は、皇太子である尭明の妃となるべく、競い合っているが、中でも黄玲琳は、病弱であるにもかかわらず、整った容姿に優雅な佇まい、刺繡も詩も舞も非の打ち所がなく、慈愛に満ち、そして現皇后の姪かつ皇太子の従妹でもあり、「殿下の胡蝶」と呼ばれて他家の女官からさえも憧れられている。
乞巧節の夜、ほうき星が流れた一瞬に高楼で朱彗月から突き飛ばされた黄玲琳は、気づくと牢におり、自分の筆頭女官である冬雪から「玲琳様を傷付けたその罪 命をもって贖いませ 朱彗月様」と責められる。朱彗月と言えば、無能無才で卑屈な「雛宮のどぶネズミ」と呼ばれる嫌われ者。あの高楼で入れ替わったのだと気づく玲琳だが、説明しようとする言葉は声にできず、どうやら誰にもわかってもらえない。しかし、病弱な己と常に闘ってきた玲琳は、ふつうの雛女には想像もできないような鋼の精神の持ち主なのだった…玲琳の鋼の精神が彗月の頑丈な身体に宿ったとき、いったい何が起こるのか…!?
本作は、大人気ラノベのコミカライズ。非常に美しい絵でコミックになった分、シリアスとコミカルのバランスが絶妙です! 彗月のどうしてそこまでと思うような卑屈さ、まわりの人々の思い込み、そして皇后世代のしがらみを、玲琳のビックリするような前向きさがガンガンひっかき回していく様をお楽しみください。お話の中で描かれる、玲琳の前向きさが構築されていった理由やさまざまな立場のさまざまな想い、そして熱い友情(?)もお見逃しなく。そして、入れ替わっているときといないときの描き分けもすごいので必見です!!
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