電波的な彼女 1

片山憲太郎 / 平岡滉史 / 降矢大輔 / 山本ヤマト

[★★★★★]

見事なコミカライズ

片山憲太郎先生の同名小説のコミカライズである本作は、その表現性が素晴らしい。
山本ヤマト先生がコミカライズ担当した「紅」も素晴らしいが、「電波的な彼女」はより身近に降りてきた悪が存在するため、感情移入がしやすい。一方で感情移入しやすいからこそ、構図やキャラクターの表情、セリフの置き方にバランスがないと読者を置いてきぼりにしてしまう。
また長年の片山先生ファンの期待も大きい。実際に私がそうであった。
しかし今は感謝しかない。ありがとう。素晴らしいコミカライズです。少しぼかしますが、写真を見せられた主人公の表情に心が持っていかれました。単行本には続刊の情報がなかったが、是非平岡先生に続きを描いて欲しい。そして初体験の方には是非片山先生ワールドに触れて欲しいし、長年のファンの方々にはこの作品が届くことを願っている。

[★★★☆☆]

どうなっていくのか、すごく気になります。2人の因縁って何だろうって思ってしまうけど、だからって単純な転生ものって感じもしません。

[★★★☆☆]

電波なのか真実なのかが問題

今までになかった系統のような気がする。主人公は単純なヤンキーではないし、彼女は単純な優等生ではない。そして、漫画にありがちな幼馴染、ではないのにヤンキー風主人公を怖がらないクラスメイト。これらの微妙な王道からのズレ具合が、緻密な伏線なら面白い。