渡邉恒雄回顧録

渡邉恒雄回顧録

小説・文芸
1,361円 (税込)

6pt

3.8

生い立ち、従軍、共産党東大細胞の思い出、政治記者として立ち会った権力闘争の修羅場、鳩山一郎・大野伴睦・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・中曽根康弘・橋本龍太郎・村山富市・小沢一郎・小渕恵三ら為政者たちの横顔――。読売新聞主筆による生々しい証言。

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    Posted by ブクログ

    生い立ち、従軍、共産党東大細胞の思い出、政治記者として立ち会った権力闘争の修羅場、鳩山一郎、大野伴睦、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、中曽根康弘、橋本龍太郎、村山富市、小沢一郎、小渕恵三ら為政者たちの横顔。読売新聞主筆による生々しい証言。(親本は2000年刊、2007年文庫化)
    ・まえがき
    ・第一章 恋と哲学と共産党
    ・第二章 新聞記者への道
    ・第三章 保守合同と岸政権の裏側
    ・第四章 六〇年安保と池田政権の核心
    ・第五章 ワシントン支局長時代と角福戦争の内幕
    ・第六章 田中角栄とその時代
    ・第七章 盟友・中曽根康弘
    ・第八章 平成の九宰相
    ・終 章 我が実践的ジャーナリズム論

    渡邉恒雄は毀誉褒貶激しい人物であろう。個人的には政治的な生々しさを感じる人物である。近年では、失敗に終わったが、自民党と民主党の大連立の橋渡しを行ったことでも知られる。このニュースを聞いたときに、ジャーナリストとしていかがなものかと思ったものだが、本書を読むと、渡邉の行動原理の一端を窺うことが出来る。
    渡邉が現役の政治記者出会った頃、政治家と番記者の付き合いは癒着の関係にあった。記者が仕掛け特ダネをつくった時代であったことがわかる。
    政治部次長となったとき、社内のゴタゴタに巻き込まれ、ワシントン支局に飛ばされることとなる。(渡邉が必ずしも順風万番でなかったことも興味深い)
    その後、上司に目をかけられ、復権し、社長に就任することとなる。
    渡邉は「我々の最大の武器は、1000万部行き渡っている紙面なんだ」p516という。「これを善用しなければ」という使命感も興味深いところである。政治記者である、渡邉の目から語られる政治家の素顔も面白く一読の価値があり、オススメである。

    0
    2015年07月26日

    Posted by ブクログ

    ユーモアと度胸、傲岸不遜なのに愛嬌がある。
    彼を老害と指弾することは簡単だが、その破格の人柄は誰もが認めるだろう。
    エピソード一つ一つが抜群に面白く、その面白さは彼の生きたべらんめえ口調も影響しているだろう。
    そして、かれの歩みそのものが戦後史になっている。こういう人物はなかなかいない。

    印象的なエピソードと所感を。
    ・頭は良かったが、喧嘩ばかりしていた学生時代。それもドスを使ったり、校長を闇討ちしたりと愚連隊さながら。
    ・美男子であったが24まで童貞だった。
    ・イデオロギーではなくリアリズムの人である。だから戦争なんて馬鹿らしいと冷淡に思うし、一方で共産党の活動にも愛想をつかす。
    ・徴兵時は、脱走・降伏したのち、収容所で数年読むに耐えうる本を想定してもっていった。
    ・特に村山富市の分析は秀逸だ。

    0
    2026年07月04日

    Posted by ブクログ

    単行本化にあたり、「回顧録」ともっともらしいタイトルにはなっているが、インタビューの内容としては連載時の「政治記者一代記」のタイトルの方がしっくり来るし、何なら「大放談~ナベツネ大いに吠える~」でもいい位だ。ただ読み物としては面白い。

    これで終わると中央公論を寝転みながら読んで終わり、となるが、流石に終章の「我が実践的ジャーナリズム論」と御厨教授の解説で話がまとまる。ロングインタビューが苦痛ならこの120ページ余りで十分だと思う。

    本書はオーラルヒストリーという歴史研究の手段の一つだが、このインタビューの時点ではまだ試行錯誤の段階だからか、著者の押しの強さからか、「話し手と聞き手」の枠に収まっている感じがあった。後年の堤清二を対象としたオーラルヒストリー(「わが記憶、わが記録」)はより「対話型」になっていたと思う。

    著者は妄想に陥った日本の軍国主義を憎み、理想に突き進む共産主義に失望した。そこから現実主義を徹底し、朝日新聞を対局軸に置きながら現実的政策提言にこだわった。保守の本流たりうるジャーナリストだったと思う。

    ジュンク堂書店難波店にて購入。

    0
    2025年02月11日

    Posted by ブクログ


    面白いんだろうけど、頭がついていかなかった………。
    生まれてない頃の政治家の名前と関係性が大量に出てきて、それらとさまざまな関係性を築きながら政治のフィクサーになったということは分かったんだけど、頭に入ってこなかった…。

    政治の構成要因としての政治記者。もはや介入してるよね。

    あとは昔の政治は金の動き方が今と比べ物にならない。

    ナベツネというと、なんとなくお騒がせものというイメージが勝手についているが、「書く」ことへの自負という面では唯一無二としての存在なのか。
    確かに、政治に提言するメディアとしての「新聞」はあるべきだと思う。それはあくまで、政権の批判ありきではなく、様々な情勢を見た上で、我が社はこう思う、という上での提言。政治のコンサルタントとしての新聞社??

    なんとなくこの本に期待していたのは、政治のフィクサーとしての渡邉恒雄より、新聞記者としての渡邉恒雄だったのかもしれない。

    0
    2024年02月23日

    Posted by ブクログ

    ・良くも悪くも、日本の戦後史を語るうえで欠かせないナベツネの回顧録。

    ・特ダネを書くために、記者自ら特ダネを作ることがあるという。日ソ国交回復のきっかけとなった鳩山・ドムニツキー会談や、1955年の保守合同につながる三木武吉・大野伴睦の会談を、それぞれ新聞記者がセッティングしたというのは衝撃の事実。まさにニュースは「作られる」。

    ・若い頃、天皇制打倒を掲げていたにもかかわらず、「総理を含め政治家が汚れた存在であるからこそ、政治的に無菌状態の天皇が国民統合の象徴として必要なのだ」として天皇制支持に転向したが、これは大部分の日本国民の感情とも一致すると思う。

    ・政治家の対立は、政策やイデオロギーの違いから起こるのではなく、人間的な愛憎の感情から起こるという指摘には納得。だからこそ新聞記者は政治よりも政局のほうを好んで報道するのだと思う。

    ・オーラルヒストリーという手法によって、ナベツネは「喋りたくないことまで喋らされた」と言っているが、例えば「なぜ私はこんなに嫌われているのか」については一言も語っていない。つまり権力闘争についての記述が皆無。「喋りたくないこと」はまだまだ多そうだ。

    0
    2013年04月10日

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