消費税10%後の日本経済

消費税10%後の日本経済

1,760円 (税込)

8pt

3.8

2019年10月1日から消費税率が10%に引き上げられた。
最近の経済情勢から、世界的に今、景気は「踊り場」にあり、しかも将来、景気がさらに悪化するリスクが世界中至るところにある。わざわざこのタイミングで消費税率の引き上げを行う意味はどれほどあるのかという根強い批判が識者だけではなく、多くの国民から寄せられた。これまでの増税不可避論は、「財政破綻」の危機がいつ到来してもおかしくないと言われる日本の財政状況を危ぶみ、できるだけ早いタイミングでの財政再建を訴えるものであった。しかし、今回の消費税率引き上げは主に「社会保障の充実を目的としたもの」という建前になっている。

このような状況の中で、われわれが真剣に考えるべきことは、これから本格化するであろう「増税時代」をどう生き抜くかであるが、重要なのは「自分の頭で考える」ということになってくる。そこで本書では、読者自身が来たるべき増税時代の中をどのように生きていけばいいのかを「自分の頭で考える」ため、公表されている経済データを用いて、

(1)現在の日本経済の現状を客観的に記述する。
(2)特に、前回(2014年4月から)の消費税率引き上げに際して、家計、および家計に関連する産業の業況がどのように変わったのかを検証し、その背景にどのような経済原理が隠されているのかを考える。

これらの作業を通じて、安倍政権での2回目の消費税率引き上げで、日本経済にどのような変化が起きるかを展望、解説する一冊となっている。プロの着眼点を通して、公開された経済指標や統計資料から、いかにこれからの経済動向を予測し、ストーリーを想起できるかを正しく理解できるのが本書の魅力である。

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消費税10%後の日本経済 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    金融政策と財政政策の2つの次元で考えて、経済がどのような影響を受けるかについて言及した本となっています。
    最近は消費税に関してMMT含めて極論に偏りすぎている意見を見かけますが、公平な立場で経済状況の分析を行っている本としていいなと思いました。

    落ち着いた形で書かれていますし、豊富なデータをグラフ

    0
    2020年01月28日

    Posted by ブクログ

    グラフや用語など難しいところはあるが、現在のそしてこれからの日本を知ることが出来る、読み応えのある一冊だ。

    0
    2019年12月29日

    Posted by ブクログ

    日本経済の現状分析を目的としており主張に華やかさはない。
    セルサイドのエコノミスト・レポートを読んでいるような感じだが、実際著者はエコノミストです。
    それにしては長いかなーと思いつつ、経済学のアカデミックの世界での潮流なども知れるお得な一冊。

    2019年8~9月あたりの足下での分析なので、金融庁の

    0
    2019年11月18日

    Posted by ブクログ

    グラフを読む能力のない私には、なかなか難しい本でした。しかし、7割くらいは理解できたかな。

    追伸
    日銀審議委員になられるようで、反緊縮改革がどうかどうかすすみますように。

    0
    2020年01月29日

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