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狂気の世界に踏み込む精神科医の深淵を描く。
フランス北部に広がるフランドル地方のサンヴナン精神病院に勤務する日本人留学生コバヤシの精神科医としての日々を描く、著者自身の留学経験をベースにした長編処女作。
1967年に発表され、芸術選奨新人賞を受賞。糞臭たちこめる不潔病棟や、素裸の精神病患者――コバヤシは青空が殆どないフランドルで精神科医として働くうち、自己と患者との境界を踏み越えて、正気と狂気の間をさまよい始める。
若い看護師との同棲やフランス人医師たちとの交流も深まるものの、人間存在の孤独に耐えきれなくなっていく……。復刻にあたっての著者あとがきも併録。
Posted by ブクログ 2022年05月12日
フランス北部に広がるフランドル地方のサンヴナン精神病院に勤務する日本人留学生コバヤシの精神科医としての日常を描いた本書は著者自身の留学経験をベースに書かれた作品。語学が堪能でも決して馴染み切ることのない、コバヤシが持て余す『異邦人』としての自己の異質さは、そのまま現実世界に上手く適応できず、生きづら...続きを読む
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