Posted by ブクログ
2019年05月31日
かなり有名なアニメ作品等で知られる安彦良和が手掛けた作品ということで、画の感じも好く、「アニメ映画になった場合の画面の感じ」さえ想像してしまうような構成で、「1918年」という作中世界に入り込んだ…
本作の主人公は2人だ…帝国陸軍の砲兵である乾軍曹…<浦潮日報>という、ウラジオストクの日本語新聞で活...続きを読む動している巽記者…主にこの2人の若者が経験する「1918年」の色々な事という物語である…
“シベリア出兵”は、酷く大雑把に一口で言えば、ロシア革命後の混乱の中に「国際協調介入」という動きが在って日本もそれに参加したものの、独自な思惑で“深入り”して長い戦いになってしまったというものである。雑多な諸勢力が各々に動く中で合従連衡が在って、激しい戦闘も繰り広げられた。
本作は、そういう状況を押さえながら、軍人として現場に身を投じる乾軍曹と、色々なことを考えながら情勢を見詰めて記事を書こうとする巽記者という2人の物語が展開している。事態の推移の中で動く、様々な作中人物達も各々に面白い。
本作では「1918年の戦闘」の描写が少し面白い…“装甲列車”という、少し大きな砲を列車で運んで前線陣地の様に運用するというのや、騎兵隊の突撃というような様子が出て来る…どういう時代の、どのようなやり方であっても、戦闘というのは凄惨なものだが…
未だ「vol.1」なので、「物語の起こり」という部分になる。今後の展開が楽しみだ!!