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Posted by ブクログ
『婉という女』『ストマイつんぼ』収録の新潮文庫版で読む。
2作とも女として生まれたがその人生の喜びを奪われたものとして生きる人生が描かれる。
『婉という女』は元禄という時代に4歳から四十年にわたり幽閉された一族の娘の、男への想いやその罪を着せた勢力への恨み、そして何よりも自分の生と性は何だったのかという取り返しのつかない果てしのない問が描かれる。自身の母や異腹の姉妹、想い人の妻ら同性への、また父親や兄弟、若い奉公人、そして幽閉中に唯一手紙を交わした相手といった男性へのめくるめくような情念は、実際こうした境遇に置かれたらという想像を喚起するに十分であり、おそらくは自立した女性を理想とする作者の投影であろうとは思いつつ、作品世界のリアリティを失ってはいない。
『ストマイつんぼ』はタイトルがいきなりアウトであるが、結核におかされた作者の分身とぼしき主人公が、自由を奪われた病床で、不良少年の犯罪という外部との僅かな接触を巡って心の澱を吐き出す。
どちらも囚われの身の女をめぐるお話である。
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小説・文芸
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