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この本に登場する女性は、あなたの娘や妻かもしれない! 東洋経済オンライン2億PV突破の人気連載、待望の書籍化! 風俗で学費を稼ぐ女子大生、明日が見えないシングル派遣社員、子供たちの未来を奪うシングルマザー……、 貧困に喘ぐ彼女たちの心の叫びを「個人の物語」として丹念に聞き集めたノンフィクション。 いま日本で拡大しているアンダークラスの現状が克明に伝わってくる。
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「東京貧困女子。」
2023年11月17日~ WOWOWプライム 出演:趣里、三浦貴大、霧島れいか
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Posted by ブクログ
著者は長年風俗業界と貧困の問題を取材し続けてきたライターである。本書は耐え難い貧困に陥ってしまった女性たちのルポルタージュを通して、都市に蔓延する貧困の実態を告発したノンフィクションである。 多くの人にとって、この本に書かれているような目を覆いたくなる貧困は、直接目にしたり耳にしたりしたことのな...続きを読むいものだろう。しかし、これは決して他人事ではない。強く印象に残ったのは、世帯年収2000万もありながら、家族の介護をきっかけにどん底に陥ってしまった女性である。彼女は母親ががんになり、介護のために一時退職した。働き盛りは過ぎていたが、一流大学卒業で留学経験があり、英検1級の資格も持っていたので、仕事を辞めてもまた勤めることができると信じていたのである。だが、その判断は間違っていた。看護は予想以上に長引き、付き合いきれなくなった夫から離婚を切り出される。何百万もあった貯金は数年で底をつき、手当たりしだいに求人に応募したが、年齢を理由に不採用を言い渡される。仕事はまったく選んでいない。正社員はむろん、パートタイムのアルバイトすら断られる。住まいは知り合いの学習塾の屋根裏で、隙間風が吹き込み、まっすぐ立つのもやっとである。電気もたびたび止められて、生命の危機を感じる。 何がいけなかったのか。著者は書く。母親の介護を放棄するのが「正解」だった。もし介護をきっぱり断っていれば、福祉が動いてくれる。逆にいうと、日本の場合、支えてくれる身内がいる場合、しばしば福祉に頼ることができない。結果として、家族を思って手を尽くすことは「間違って」おり、見捨てることが「正しい」選択になってしまう。ここが矛盾したところだ。 貧困のセーフティーネットになるのは生活保護である。これを巡ってはさまざまな議論がある。恵まれすぎだとか、切り捨ててもよいといった声もある。しかし、そうした意見はどれも的が外れている。日本の雇用の大きな問題は、上に述べた女性の例でもわかるように、一度レールから外れてしまうと、二度と戻ることができないという点にある。そして生活保護は、それにさらに追い打ちをかける。 ご存じのように、車を持っていると、生活保護を受けられない。「車を売ってから来い」と言われる。車を手放しても、生活保護を受けることで、もう一度車が買える生活に戻れるというなら話はわかる。だが、そうではない。私はフリーのデザイナーで、パソコンがなければ仕事はできない。もしパソコンを売らなければ生活保護を受けられないとしたら、生活はできても仕事には戻れない。生活保護の問題点は、最低限の支援をするだけで、貧困から脱却させる取り組みをしていないことである。 この脱出できない仕組みは、さらにもう一つの問題を生む。生活保護の世帯は、子供を塾に通わせることができない。通わせるお金があれば、保護を打ち切られてしまう。貧しい家庭の子供は頭がよいというのはテレビドラマの中の話で、実際の貧困家庭の子供は塾に行けないので、学校の勉強についていけないと落ちこぼれから抜け出せない。結果として進学を諦めたりしてまともな仕事に就けず、貧困は親から子供に「遺伝」してしまうのである。 著者は取材を続けながら、「自分の将来を見ているようで恐ろしい」と書く。あれだけの収入があったエリートの彼女でさえ、たった一度の「判断ミス」によって、最底辺に転落してしまったのだ。そして現在、中流家庭でさえ悲鳴を上げている物価上昇と増税。彼女がいまどうなっているかと考えると、背筋が凍る。子供や孫の世代はおろか、数十年先の未来すら危うい世の中。それがいまの日本の姿である。
こんなことが現実にあるのか、と衝撃を受けた。たまたま私はこうならなかっただけと思うと恐ろしくなった。もう少しまともな政策はないのか。
貧困の原因、貧困故に起きる。事象をインタビューを通して伝える 奨学金、シングルマザーなどが要因になり貧困を招く。 親が貧困だと、子供の学力も下がり同じ貧困の道を辿る可能性が高くなる 日本の法、福祉も充実していない現状 介護という高齢者を優遇し若者、労働者を軽視する。劣悪な環境で精神、体を壊しより負の...続きを読む連鎖となる。 貧困に片足を突っ込んだらどうしたら良いのだろうか
日本はやばいよねとざっくりみんなが思っているところの最もギリギリのところに立たされてる人たちの話だと思う。 本人の資質が招いた現状も多いとは思うが、一度つまづいた人を救えないのも恐ろしい事実。 とりあえず70歳から尊厳死を選べる制度は本当に確立して欲しい。安らかに死ぬことを選べるのは悲劇ではなく...続きを読む贅沢だと思う。
読んでいて苦しくなりました。有名大学、東大、大学院、海外留学、出てくる女性は皆努力しています。けれども、社会が、政府が彼女達の存在を許してはくれない。いったい私達が生きている今、どうなっているのかを問わずにはいられません。
衝撃の一冊。そして、人ごととは思えないのは、自分も信じられない手取りで東京で極貧生活をしたことがあるからこそ、彼女たちの気持ちが生々しくわかり、そして、自分だって何かどこかで違う選択をしていたら、あるいは当時救ってくれた人に出会えなかったら、私だってこの本の中に登場する1人になっていたかもしれないと...続きを読む思うと。まるで自分のアナザーストーリーを読むようで。恐ろしかった。怖かった。苦しかった。これは過去の昔話でもなければ異国の地のフィクションでもない。全てが日本で、今の日本で、東京という街で起こっている出来事だ。見ないふりをすることはなんと容易いことか。知らないというのはなんと恐ろしいことか。知識は武器だ。強く思う。私に、何ができるだろうか。偶然の幸運だけで、たまたまアンダーグラウンドに落ちなかった私に、この社会に、何ができるだろうか。
あまりにも残酷で救いのない話ばかりだったけれど、正直読み進める手が止まらずにあっという間に読み終えた。 日本が貧しくなっているとよく言われてきたけれど、この本で真の意味で体感することができた。 子どもたちには、少なくとも介護職だけには就かないようにとは伝えた。
東京貧困女子
衝撃的な内容でした。
本の中にもあったけど、こういう現実を知ることは必要なことだと思った 介護離職、違法建築に住んでいる話が印象に残った 今ある状況は当たり前じゃないと実感させてくれる 介護職の現実は知らなかった
2019年に発行された、この本。 出てくる女性たちは、2016年頃の、貧困に苦しむ女性たちだ。 こんな日本に、未来はないと、この本は何度も訴えかける。 そして、この本を読んだのは2024年。 コロナ禍を経て、ますます、貧困から抜け出せない日本になってると実感する。 まだ、生きているだろうか、彼女た...続きを読むち…
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