【感想・ネタバレ】東京貧困女子。―彼女たちはなぜ躓いたのかのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年04月28日

 著者は長年風俗業界と貧困の問題を取材し続けてきたライターである。本書は耐え難い貧困に陥ってしまった女性たちのルポルタージュを通して、都市に蔓延する貧困の実態を告発したノンフィクションである。
 多くの人にとって、この本に書かれているような目を覆いたくなる貧困は、直接目にしたり耳にしたりしたことのな...続きを読むいものだろう。しかし、これは決して他人事ではない。強く印象に残ったのは、世帯年収2000万もありながら、家族の介護をきっかけにどん底に陥ってしまった女性である。彼女は母親ががんになり、介護のために一時退職した。働き盛りは過ぎていたが、一流大学卒業で留学経験があり、英検1級の資格も持っていたので、仕事を辞めてもまた勤めることができると信じていたのである。だが、その判断は間違っていた。看護は予想以上に長引き、付き合いきれなくなった夫から離婚を切り出される。何百万もあった貯金は数年で底をつき、手当たりしだいに求人に応募したが、年齢を理由に不採用を言い渡される。仕事はまったく選んでいない。正社員はむろん、パートタイムのアルバイトすら断られる。住まいは知り合いの学習塾の屋根裏で、隙間風が吹き込み、まっすぐ立つのもやっとである。電気もたびたび止められて、生命の危機を感じる。
 何がいけなかったのか。著者は書く。母親の介護を放棄するのが「正解」だった。もし介護をきっぱり断っていれば、福祉が動いてくれる。逆にいうと、日本の場合、支えてくれる身内がいる場合、しばしば福祉に頼ることができない。結果として、家族を思って手を尽くすことは「間違って」おり、見捨てることが「正しい」選択になってしまう。ここが矛盾したところだ。
 貧困のセーフティーネットになるのは生活保護である。これを巡ってはさまざまな議論がある。恵まれすぎだとか、切り捨ててもよいといった声もある。しかし、そうした意見はどれも的が外れている。日本の雇用の大きな問題は、上に述べた女性の例でもわかるように、一度レールから外れてしまうと、二度と戻ることができないという点にある。そして生活保護は、それにさらに追い打ちをかける。
 ご存じのように、車を持っていると、生活保護を受けられない。「車を売ってから来い」と言われる。車を手放しても、生活保護を受けることで、もう一度車が買える生活に戻れるというなら話はわかる。だが、そうではない。私はフリーのデザイナーで、パソコンがなければ仕事はできない。もしパソコンを売らなければ生活保護を受けられないとしたら、生活はできても仕事には戻れない。生活保護の問題点は、最低限の支援をするだけで、貧困から脱却させる取り組みをしていないことである。
 この脱出できない仕組みは、さらにもう一つの問題を生む。生活保護の世帯は、子供を塾に通わせることができない。通わせるお金があれば、保護を打ち切られてしまう。貧しい家庭の子供は頭がよいというのはテレビドラマの中の話で、実際の貧困家庭の子供は塾に行けないので、学校の勉強についていけないと落ちこぼれから抜け出せない。結果として進学を諦めたりしてまともな仕事に就けず、貧困は親から子供に「遺伝」してしまうのである。
 著者は取材を続けながら、「自分の将来を見ているようで恐ろしい」と書く。あれだけの収入があったエリートの彼女でさえ、たった一度の「判断ミス」によって、最底辺に転落してしまったのだ。そして現在、中流家庭でさえ悲鳴を上げている物価上昇と増税。彼女がいまどうなっているかと考えると、背筋が凍る。子供や孫の世代はおろか、数十年先の未来すら危うい世の中。それがいまの日本の姿である。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月18日

東京に住む貧困女性達の現実

地方に住んでますが、私もシングル子供1人の貧困経験があります。

離婚して30万円だけ持って何とか引っ越し、部屋を借り、子供は週6保育園、朝から晩までしっかり働き、深夜まで内職をする日々。

辛かったけど、何も諦めたくなかったので必死でした。

地方だし、たまたま正規雇...続きを読む用に就けたから良かったものの、東京で非正規雇用だったら私もこの本に掲載されていたかもしれない。


全ての女性に読んでほしい。
明日は我が身とはこの事。

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Posted by ブクログ 2023年11月18日

こんなことが現実にあるのか、と衝撃を受けた。たまたま私はこうならなかっただけと思うと恐ろしくなった。もう少しまともな政策はないのか。

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Posted by ブクログ 2023年10月29日

貧困の原因、貧困故に起きる。事象をインタビューを通して伝える
奨学金、シングルマザーなどが要因になり貧困を招く。
親が貧困だと、子供の学力も下がり同じ貧困の道を辿る可能性が高くなる
日本の法、福祉も充実していない現状
介護という高齢者を優遇し若者、労働者を軽視する。劣悪な環境で精神、体を壊しより負の...続きを読む連鎖となる。
貧困に片足を突っ込んだらどうしたら良いのだろうか

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

日本はやばいよねとざっくりみんなが思っているところの最もギリギリのところに立たされてる人たちの話だと思う。

本人の資質が招いた現状も多いとは思うが、一度つまづいた人を救えないのも恐ろしい事実。

とりあえず70歳から尊厳死を選べる制度は本当に確立して欲しい。安らかに死ぬことを選べるのは悲劇ではなく...続きを読む贅沢だと思う。

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Posted by ブクログ 2023年08月18日

読んでいて苦しくなりました。有名大学、東大、大学院、海外留学、出てくる女性は皆努力しています。けれども、社会が、政府が彼女達の存在を許してはくれない。いったい私達が生きている今、どうなっているのかを問わずにはいられません。

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

衝撃の一冊。そして、人ごととは思えないのは、自分も信じられない手取りで東京で極貧生活をしたことがあるからこそ、彼女たちの気持ちが生々しくわかり、そして、自分だって何かどこかで違う選択をしていたら、あるいは当時救ってくれた人に出会えなかったら、私だってこの本の中に登場する1人になっていたかもしれないと...続きを読む思うと。まるで自分のアナザーストーリーを読むようで。恐ろしかった。怖かった。苦しかった。これは過去の昔話でもなければ異国の地のフィクションでもない。全てが日本で、今の日本で、東京という街で起こっている出来事だ。見ないふりをすることはなんと容易いことか。知らないというのはなんと恐ろしいことか。知識は武器だ。強く思う。私に、何ができるだろうか。偶然の幸運だけで、たまたまアンダーグラウンドに落ちなかった私に、この社会に、何ができるだろうか。

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Posted by ブクログ 2023年03月27日

あまりにも残酷で救いのない話ばかりだったけれど、正直読み進める手が止まらずにあっという間に読み終えた。
日本が貧しくなっているとよく言われてきたけれど、この本で真の意味で体感することができた。
子どもたちには、少なくとも介護職だけには就かないようにとは伝えた。

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購入済み

東京貧困女子

2019年08月16日

衝撃的な内容でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

2019年に発行された、この本。
出てくる女性たちは、2016年頃の、貧困に苦しむ女性たちだ。
こんな日本に、未来はないと、この本は何度も訴えかける。

そして、この本を読んだのは2024年。
コロナ禍を経て、ますます、貧困から抜け出せない日本になってると実感する。
まだ、生きているだろうか、彼女た...続きを読むち…

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

貧困女性のエピソードをリアルに描いている作品。あまりに可哀想で、読んでいると辛くなってくるが、現実にこのような境遇の人がいると知る良いきっかけとなった。
ドキュメンタリーが好きな人、重めのストーリーが大丈夫はぜひ読んで欲しい。

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

全て鵜呑みにする訳じゃないけど、自分も周りも陥る状態だと思った。
大きな決断をする時は調べる癖をつける。

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Posted by ブクログ 2024年02月16日

知りたくない現実。でも知っておいた方がいい現実。介護やストレスからの転落の仕方が怖かった。学歴や家庭に今は恵まれていても一寸先は闇なのだな。

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Posted by ブクログ 2023年11月05日

ほんとうにこれが、日本で起こりうることなのだ、と信じたくはないけれど、ルポ故に信じざるを得ないというか、信じないには各人の語り口がリアルだ。

様々な要因で、転がり落ちてしまう可能性はどこにもあって、たまたまそれに嵌まってしまった女性たち。一部には、それが自分の弱さというか、欠点につながっている(逆...続きを読むもある)のに気づかない語り手もいる。こうなりたくない、と自分を省みる部分もあった。

インタビュアーである筆者の人は、申し訳ないが文章は上手くない。けれど、人の話を多く聞き続けるその根気がこの本をつくっている。すごいな、と思う。

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Posted by ブクログ 2023年10月15日

2019年に発行された本だが、ドラマ化にともない、第8刷が最近発行。
コロナ禍前ですでに貧困問題はこの本のような状態だから、コロナ禍を経てこの時よりさらに酷くなっているだろう。この時は家賃の高い東京にスポットを当てているが、今は地方でも同じだろう。
日本が先進国だとまだ思っている人はぜひ読んだ方がい...続きを読むい。
学歴など関係ない。いつ転がり落ちるか分からない。それを心して生きていかなければいけない。

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Posted by ブクログ 2023年09月17日

 ほんまに?これはほんまに日本で起きてることなん?驚愕だった。全く知らなかったわけではないが、フィクションとしか思えない、東京貧困女子の生き方が紹介されていた。

 性風俗が貧困女子のセーフティネット。身体を売ることって、心を無にすればできるんだろうか。その日を生きる為だけを考えればできるんだろうか...続きを読む。この思考に行き着くまでたくさんの葛藤があったと思う。アカの他人の私が「可哀想」などと口が裂けても言えない。だって明日は我が身だから。

 この本を読んで、「自分はそうならないようにがーんばろっ!」なんてポジティブ思考で受け止めることではなく、性別関係なく、誰しもが起こりうる現実なんだって、この現実を自分事に引き寄せる事がとても意味のある事なんじゃないかなって思った。

【一言感想】
これが今の日本なんだ。豊かな国のはずなのに。

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Posted by ブクログ 2023年09月15日

貧困問題や収入格差のリアルが詰まった1冊。
女子大学生が自分の授業料のために風俗や援助交際をして身体を売る、家族関係が拗れて精神崩壊して働けない、シングルマザーとして生活保護水準以下で子育てする現状。読んでいて、これが今の日本か、自己責任もここまできたら未来はないと悲しく怒りすら覚えた。この現状を踏...続きを読むまえて未来が明るくなるために自分ごととして貧困問題を考え行動すると決意できた1冊。
きっとあなたも読む価値あります!

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

衝撃だった。こんな生活を送っている人がいるなんて。しかも、取り上げられている人はごく一部だから、きっと同様の人は何万人もいるのだろう。自分の知らない世界だった。

貧困男子も取り上げてほしいとも思った。そうでないと、貧困の本質的な原因が見えて来ないのではないか。女子(女性)を取り上げたほうが話題性が...続きを読むあるのはわかるが、貧困問題に迫るならば男女とも扱うべきだろう。

こういう女性がいるということ、そしてそうならないようにどうすればいいかを考えること、そのために中高生やその親に読んでほしいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年07月11日

想像を遥かに超える凄惨さである。厳しい生活を余儀なくされている方のドキュメントを拝読していると、迂闊にも「かわいそう」と感じてしまう。「かわいそう」と感じることは、自分がその人たちよりも上だと認識していることに他ならない。では対等な立場の人間として、何が互助できるかと考えても何もできない。セーフティ...続きを読むネットという言葉は存在するが、実際に制度としては整ってはいないのであろう。真面目にやっている人がバカを見て、楽をしている人が利益を貪る、そんな理不尽が許される世の中には耐えられない。自分の生活範囲の中だけでも、正義が勝つようにしていきたい。

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

現実、リアル。
最初の方は学生さんや若い方の貧困について。
後半になると主婦(シングルマザー)の話になってくる。
子どもの奨学金を頼りにする親、虐待、DV、精神疾患、障害、離婚、介護、いろんな話が入り混じっている。
助けてほしくて行政を頼っても帰されてしまう。そんな現実があることも知りませんでした。...続きを読む

生きているだけで死にそう
貧困の数だけ、子どもの未来が潰れていく
真面目な人がとことん損をする

私だってちょっとしたきっかけでそうなるかもしれない。だからこそ完全なる他人事ではない。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

Twitterのなんかの投稿で見た。ナインティナイン岡村さんのツイートのリプか??忘れちゃったけど。

章が進むに連れて、年齢が上がっていく。1章は女子大学生。学費を稼ぐため、生活費を稼ぐために性風俗に手を出している人たち。家庭環境がいろいろっぽくて、大変そうだった。そこまでして大学に行かないといけ...続きを読むないのか?とも思うけど、今の世の中は高卒就職難しいらしい。けど地方に行くとか選択肢はあるんじゃないかな?と母は言ってたけど、確かにそうかもとも思った。

2.3章はシングルマザーや、様々な理由で貧困に陥った人たちの話。自分が悪い!っていう人がいないからなんとも言えない。あと精神疾患になるとやっぱ人生狂っちゃうのかも。精神疾患から立ち直った人の本とか読みたいな。

官制ワーキングプアの司書の人の話がとても心にきた。あと屋根裏に住んでる元官僚妻と東大院卒の人の話。

もうこれからは専業主婦なんて夢なんだろうなあ。てか怖くてなれんわ!あんなの読んだら。

全編を通して、自分は恵まれた環境にいるのだなと感じたが、この先はどうなるかわからないし、自分もこのような状態になる可能性は十分にありうる。この先行政が良くなる保証もないし、未来がちょっと暗くなった。

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Posted by ブクログ 2023年03月11日

”生きているだけで死にそうです”

社会の裏側なんかではなく、紛れもない現実。
様々な理由や出来事、環境で貧困に陥る女性たち。その経緯はショッキングなことが多いし、語弊があるけど読み応えがある。
でもそれはフィクションな物語ではなく、あくまでも同じ日本で起きている現実であり、特別な状況だけで起きるの...続きを読むではなく、何かのちょっとしたきっかけによって安全だと思われる立場から読んでいる自分達にも起こりうることだということを忘れてはいけない。
福祉関係にも多少携わっていた身としては、制度や支援側がここに記されているような状況ばかりではないということを言っておきたいけど、「一部だけ」とか「全体としては」なんていう比較では、当事者たちをひとつも救いはしないということも事実。
何がいけないのか、誰が悪いのか、どうすればできる限り多くの人が救われるのか、簡単な解決策なんてないって思ってしまいがちだけど、社会や制度や親や家族というしがらみを一切捨てて考え直す勇気が踏み込みが必要なんだろうと思う。

“妹、または娘や孫の世代にローンを背負わせた挙句、性的奉仕をさせる社会になってしまっている。自分たちが絶望の淵に誘導した娘や孫のような世代を担う女の子たちに、気分に任せて誹謗中傷を浴びせて、自分がさらに気持ちよくなっている。どこまで都合がいいのだろうか、異常としか言いようがない”

“親は誰もが子どもの未来を案じている、といった性善説は現実的ではない。”

“子どもの教育に興味のない親権者を超えて、子どもが相談できる機関や人材は必要で、そこに親の意向は反映させない、子どもの自己決定が尊重される仕組みにしなければならない。”

”いつ誰が転落するかわからない社会である以上、貧困女子たちの声は誰にとっても他人事ではないはずだ”

”スラムと呼ばれる場所で生きる人々のほうが、現在膨大に存在する多くの貧困女性たちより、恵まれている環境で生きていて幸せだということだ。”

社会から断絶しきっていないからこそ、貧困のループにさらに陥ってしまう人たち。
ここに書かれていることはもちろん全てが社会のせいではないし、自身の問題もある。
だけれどもそれらをひとつでも無くすために、選択を間違わないように、情報や場所や支援を少しでも多く提供して享受できる環境を作り、躓く原因となる石を取り除いていくことが大切なことのひとつなんだと思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月29日

なんだかなぁとモヤモヤ。
本人の努力ではどーする事も
できない家庭環境等が入り口になり、
結果なかなか抜け出せない現状。
途中でしんどくなって流し読み。

それでも重い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月08日

とにかく恐ろしい本でした。
ごく普通の生活をしていた人たちが、離婚で、家族の介護で、過重労働の結果体を壊して、簡単に貧困に転落していく。

娘が最初に仕事を辞めたとき、川崎に住みながら東京でダブルワークをして3年ぐらい頑張った。
力尽きて北海道に一度戻ってから1年半後に、東京で正社員の仕事を見つける...続きを読むことができたのは、思った以上にラッキーだったということか。

しかし、どうにもこの著者にはいろいろ偏見があるように感じられる。
高齢者=金持ち。
金持ちで先の短い高齢者のために、貧乏で将来があるはずの若者が食いつぶされているという構図が多すぎる。

高騰する学費のため現役時代からパパ活や風俗をやらないと生活できない貧しい女子大生は、サークル活動に時間を取られて普通のバイトではやっていけないという。
サークル活動を諦めたら?という選択はない。らしい。
それは個人の尊厳の問題だから。
楽しい学生生活を送ってきた世代にはわからねえよ、という論調。
私は、手が届かないものは諦める、という人生を送ってきたので、楽しい大学生活は端から送っていませんが。

とにかく介護職に対する偏見がすごい。
事務所は非人間的なブラック事務所ばかりで、簡単に手に入る労働者としての介護職は使い捨て。
国は、「ひとのためになる、やりがいのある仕事」と美辞麗句で若者や手に職のない女性を洗脳し、次々に介護事務所に労働力を供給するシステムを作る。
確かにそういう面もあるのだろう。
でも、それが全てか?

少なくとも私の周りにいる介護職の友だちは、そんな影を見せたことないし、うちよりも収入の多い配偶者と暮らしていても仕事を辞めようとはしていない。

”介護現場の不倫は、どこでも耳にする。(中略)閉じられた中で、恋愛関係になりやすいのだ。さらに不倫は違法で、相手の配偶者から慰謝料を請求される可能性があることを知らない職員がほとんどで、とにかく乱れた関係に走りやすい。”

ここまで書くと行きすぎでしょう。

私の感覚では、東京の東側は家賃をのぞいて地方都市よりはるかに物価が安い。
東京だから貧困に転落したというよりも、その時その時の判断ミスに負うところが多い気がする。
情報弱者であったこと。
福祉が弱者に寄り添うものになっていないこと。
一度転落したら這いあがるのが難しいこと。

このような現実があるということを肝に銘じて、人とのつながりを大切に生きていかなければなあと思いました。
貧困へのセーフティーガードの第一が、人とのつながりなのよ。
孤立したら、情報は入ってこないし、手助けも見込めない。
ひとりで悩んだあげくに負のスパイラルというケースが多いように思いました。

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Posted by ブクログ 2024年01月07日

随分、ひどい生活環境となった女性たちの実体験談に目を覆いたくなった。注意喚起としてもドラマ化された理由が分かった気がした。

生い立ちも然ることながら、女性は性的関係を持つ相手に妊娠する可能性をもっと慎重に考えるべきでは?とも感じた。
生活苦の行き着く所は、性産業とは誰もが気付いていると思うが、転落...続きを読むしない様に努力したり気を付けたりする自助努力は必須と思う。

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Posted by ブクログ 2023年08月28日

家庭環境、教育、仕事。
生まれ持ったもの以外で、自分で何とかできるのは教育。
最後の砦を、国は奪わないでほしい。
返済不要な奨学金制度を望む。

家庭環境の連鎖、職業の連鎖。
良い方向に連鎖すれば何の問題もない。
それ以外の連鎖は、食い止められない?
食い止める方法、探りたい。

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Posted by ブクログ 2023年08月18日

この日本の東京で実際に起こっている出来事。決して人ごとではありません。些細な事で私たちも貧困層となることもあり得ます。
私にできる事、この社会を変えることは難しそうです。制度を変えることもできません。今できること、それは目の前の仕事に打ち込んでしっかり税金も支払って世の中の人たちに上手く配分されるよ...続きを読むう願うこと。今この境遇に感謝しながらできる事をやっていく事。改めて考えさせられました。

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Posted by ブクログ 2023年08月08日

境界知能について書くべきか、進化生物学的な虐待について触れるべきか、エロティックキャピタルやジェンダー論を語るべきなのか、とにかく、この本は〝女子“の貧困についての実例を紹介したルポルタージュであり、狙われた獲物が、自らを差し出さざるを得ない、人間界の弱肉強食を表した野生の構図を見せている。

自分...続きを読むでも難なく生きているのが、嘘みたいに生活が紙一重だ。知らず知らず、狙われている。妙なメールは来るし、街を歩けば勧誘もある。厄介な人間関係や、気難しい人たち、騙そうとする大人も多い。道を踏み外す人がいても、全く不思議ではない。踏み外した先は、欲望のエネルギーに満ちた肉欲の亡者たちの世界。

リストカット、ドラッグ、売春、自殺未遂にDV、風俗、借金、ネグレクト。こうしたキーワードに並ぶ奨学金制度、これも借金。弱者の生きる道とは。常に誰かの欲望を満たすために生きなければならない、価値とその生産効率を問われる社会は、間違っている。欲求と欲求を交換し合うイデオロギーに介在する資本。欲求に応える資本が無ければ、肉体を捧げよ、労働あるいは性の奉仕でと。資本を転がして、労働を搾取する力が増幅する格差システム。

読めば読むほど辛くなる。

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Posted by ブクログ 2023年06月03日

安全圏にいる男性が描く話だな…というのが正直な感想。
後はやたらと高齢者を攻撃してるけど、本当に攻撃するべきところはそこかな?世代間で対立生んでも、いいことは全くないと思う。

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Posted by ブクログ 2023年05月27日

この本は夜が明けるの参考図書に載ってて気になって読んだんだな
あっちは小説だったけどこっちはノンフィクションだからやっぱりこれが真実なんだな
自分の住んでる東京のリアルを知れた感じ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月14日

・ウシジマくんの文章Verみたいに、どうしようもない、悪循環にはまった現実に息苦しくなる。本当にここまで地獄なのかと疑いたくなるほどの生活で、こちらまで心が塞がってしまいそうになった。

・作者の主観や決めつけがかなり入っているなと感じ、それが気になった。悪い面を煽るような書き方はあまり好きではなか...続きを読むった。また、数字のデータも簡単にしか紹介されていないので、それを鵜呑みにしてしまう人もいるだろうなと思い心配になった。

・誇りを持って風俗している人や、高学歴の友達が介護につきたい!と言って介護職になったことも私は見てきているため、ここに書いてあるマイナスなことが全てではない

制度の話は大学で学んできたことだったというのと、同じことを何度も繰り返して書いていて途中で眠くなってしまうことがあった

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