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社会学はいったい、どんな学問なのか? 人間や社会をどのように眺めるのか? 近代の反省的な自意識とともに社会学は誕生したという見立てのもと、ウェーバー、デュルケムらの考察や、他の近代社会科学との比較を通して、その根本的な問題意識を探る。ダイナミックに変容する現代社会における、社会学の新たな可能性をも提示する、初学者必読の究極の教科書。
I 社会学の理論はどのようなものか
第1講 理論はなぜ必要か──共通理論なき社会学
第2講 「モデル」とは何か──合理的主体モデルの考察
第3講 方法論的全体主義というアプローチ
第4講 社会学は何を対象にするか──「形式」への着目
II 社会学はいかに成立したのか──近代の自己意識の再検討
第5講 社会学前史(1)──近代社会科学の誕生
第6講 社会学前史(2)──進化論と比較文明史のインパクト
第7講 モダニズムの精神──前衛芸術は何を変えたか
第8講 学問におけるモダニズム
第9講 デュルケムによる近代の反省──意味の喪失への眼差し
第10講 ウェーバーとマルクス主義
III 〈多元化する時代〉と社会学
第11講 危機についての学問
第12講 二〇世紀後半以降の理論社会学──パーソンズ・フーコー・構築主義
最終講 社会学の可能性──格差・差別・ナショナリズム
Posted by ブクログ 2014年06月05日
ただ何となく分かっているつもりでいた近代について、十分に深化できてないなかったことを痛感した。文章自体は平易に綴られており、非常に理解しやすい。その分、ページ毎に想像をかき立てられた。これが良書というものかと感覚した。
社会学の標準理論 ー自然科学ではその分野の科学者が共有する普遍的な存在意義のよ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月22日
中級編を先に読んだのちに本書をとった。大澤の社会学史と並行して読んでいるが、研究者によって社会学の大家の捉え方が異なっているのが面白い。社会学にとって一般理論を作るのは不可能であるといわれているから、社会学をもとにする教育社会学も同様なのか、さらには教育社会学から派生した高等教育学も同様なのか気にな...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年08月02日
「社会学ってなんだろう」という素朴な疑問から手に取ってみた本。
とりあえずウェーバーとかデュルケームのことだろって思ってた社会学のイメージを変えてしっかりと入門させてくれた本。
「社会学とは社会的に共有される意味・形式そしてその変容可能性についての学問」ということだそうです。
入門書なのですごく読み...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月21日
社会学とはどのような学問なのかということを、わかりやすい文章で解説している本です。
著者は、社会学においては研究者たちの共通の枠組みとなるような理論が存在していないことを指摘し、そのあつかっているテーマのとりとめのなさの歴史的な由来や、そのことが社会学という学問の現代的意義にどのように関係している...続きを読む
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