【感想・ネタバレ】社会学入門 <多元化する時代>をどう捉えるかのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年02月16日

社会学の初歩についてではなく、社会学の性質について書いてあります。知識のない方が社会学がどんな学問か知りたいと思って読むとえらいめにあいます。『入門』とありますが、ある程度勉強したひとが読む本だと私的には思いました。
名著です。

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Posted by ブクログ 2014年06月05日

ただ何となく分かっているつもりでいた近代について、十分に深化できてないなかったことを痛感した。文章自体は平易に綴られており、非常に理解しやすい。その分、ページ毎に想像をかき立てられた。これが良書というものかと感覚した。
社会学の標準理論 ー自然科学ではその分野の科学者が共有する普遍的な存在意義のよ...続きを読むうなものー を模索する試み(これを著者は素直な近代、あるいは近世の試みとしいる)を懐疑的に見ており、モダニズム
は社会を規定する理論の模索に対する内省とした。
これを再帰的近代化と呼び、筆者は社会学を「物理法則のように普遍的かつ不変の法則としての社会秩序についての学問」としてではなく「社会的に共有される意味・形式の可変性・多様性についての学問」と定義している。ここで私はウェーバーやデュルケムが整備した「社会に共有されるもの、規定するもの」が確かに存在し、またそれは人間の意図の届かない自律的な性格を持っているという前提を忘れてならないと強く感じた。つまりこの部分に社会学を社会学にたらしめる根底があるよう思うのだ。
個人的に、芸術に関する記述画やや冗長のように感じられた。それを踏まえた上でも良書であるということは間違いない。

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Posted by ブクログ 2020年04月26日

社会学とは何か気になったら最初にとるべき一冊。
ややまわりくどい部分もあるが、初学者にとって非常にわかりやすく丁寧に書かれている。

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Posted by ブクログ 2019年05月22日

中級編を先に読んだのちに本書をとった。大澤の社会学史と並行して読んでいるが、研究者によって社会学の大家の捉え方が異なっているのが面白い。社会学にとって一般理論を作るのは不可能であるといわれているから、社会学をもとにする教育社会学も同様なのか、さらには教育社会学から派生した高等教育学も同様なのか気にな...続きを読むる。

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Posted by ブクログ 2013年09月07日

社会学とは「社会的に共有される意味・形式の変容可能性についての学問」というのが結論。近代の自意識が社会学を形作ったというのは興味深いお話しでした。再帰的近代=ポストモダンというのは思ったより早くから進行していたんだな。

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Posted by ブクログ 2013年04月25日

社会学の教科書を目指した入門書。

社会学とはどのような方法で研究し、何を対象にして発展したのか、その歴史もわかりやすい本。

社会学がわからない人は、まず類書を読んでみるのがいいのではないかと思う。

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Posted by ブクログ 2011年12月16日

社会学の教科書として書かれた本である。社会学が、学問として、一般理論を求めているが、見出せていないこと。そして、それが、究極的に、われわれの予想外にあること。学問の永遠のテーマだろうな。

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Posted by ブクログ 2011年11月27日

社会学のシャの字も知らないような自分だったが、本書はかなり分かりやすく、社会学の成り立ちから基礎的な研究方法、目指すところと今後に至るまで大よそ理解することができた。関連文書の紹介も充実しているため、分かりやすそうな本から今後も手をつけていきたいと考えている。

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Posted by ブクログ 2011年08月02日

「社会学ってなんだろう」という素朴な疑問から手に取ってみた本。
とりあえずウェーバーとかデュルケームのことだろって思ってた社会学のイメージを変えてしっかりと入門させてくれた本。
「社会学とは社会的に共有される意味・形式そしてその変容可能性についての学問」ということだそうです。
入門書なのですごく読み...続きを読むやすいし、手早く読めます。
そして最後に多様な読書案内がついてるので、さっそく読んでみようかと。

「社会学ってなんだ?」と悩む人たちにまずは概論の一歩前としておすすめ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年06月12日

[ 内容 ]
格差や家族問題から国際紛争まで何でも扱う社会学。
では、その根本に流れる問題意識とはどのようなものか?
「無意識」の発見に象徴される、近代の理性的人間観の崩壊を踏まえ、人々が無自覚にもつ価値観と、社会形成とを関連づけて捉える視点だ。
以上の見立ての下、デュルケムやウェーバーらを考察する...続きを読むとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。
パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。

[ 目次 ]
1 社会学の理論はどのようなものか(理論はなぜ必要か―共通理論なき社会学;「モデル」とは何か―合理的主体モデルの考察;方法論的全体主義というアプローチ ほか)
2 社会学はいかに成立したのか―近代の自己意識の再検討(社会学前史(1)―近代社会科学の誕生
社会学前史(2)―進化論と比較文明史のインパクト
モダニズムの精神―前衛芸術は何を変えたか ほか)
3 “多元化する時代”と社会学(危機についての学問;二〇世紀後半以降の理論社会学―パーソンズ・フーコー・構築主義;社会学の可能性―格差・差別・ナショナリズム)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2021年06月21日

社会学とはどのような学問なのかということを、わかりやすい文章で解説している本です。

著者は、社会学においては研究者たちの共通の枠組みとなるような理論が存在していないことを指摘し、そのあつかっているテーマのとりとめのなさの歴史的な由来や、そのことが社会学という学問の現代的意義にどのように関係している...続きを読むのかということが論じられています。

本書では、社会契約論において「方法論的個人主義」の発想にもとづく社会の説明が成立し、その後社会学の前史において文化的な意味や知識、情報などが人間の行動を規定しているという全体論的な発想が生まれてきた経緯を説明しています。そのうえで、こうした新しい人間の理解のしかたが「形式」の重視という意味をもっていることを明らかにし、さらに形式そのものについての自覚的な研究をおこなう再帰性が、現代の社会学において重要なテーマとして浮かびあがってきたことが解説されています。

社会学のテーマのとりとめのなさに戸惑う読者はすくなくないと思いますが、そのことが現代社会とそれを対象とする現代の社会学にまつわる状況にどのようにかかわっているのかということがわかりやすく説明されていて、おもしろく読むことができました。

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Posted by ブクログ 2012年03月02日

何が真実か判らない、判らないからとにかく、藁をも掴もうとする。ポピュリズムなどの現象には、そういう人々の感情が渦巻いていると感じる。

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Posted by ブクログ 2011年08月19日

先日読んだ「Do!ソシオロジー」は総花的で問題意識に欠ける、社会”学”としての観点に乏しいのが不満だった。
本書ではそういうところがきっちりと書かれている。

そもそも社会”学”とは何なのか、そこにはどのような理論があるのかをはじめに丁寧に解説していく。
そして、時代を戻して社会学の成立・発展史から...続きを読む現代の社会学における問題までを敷衍する。

「Do!ソシオロジー」が現時点における論点設定というところに重きを置いていたのに対して、本書は社会学それ自体のアイデンティティは何か?社会学の存在意義は何か?といったよりメタな視点での問題意識が強い。
社会学の標準(そんなものがあるとして)と著者の視点がどの程度重なっているのかはわからないが、少なくともこちらのほうが、、社会学という「学問」に対して知的好奇心が沸くと思うし、社会学を学ぶ意義を考えさせてくれると思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

社会学を主専攻としない著者が書いた社会学の入門書。社会学が専門だと入り込みがちな思い入れが無いため、メタな立場から社会学という学問を見られていいです。一回なんとなく社会学を通史的に学んだことのある人向きの本です。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

小難しく考えようとしすぎ。 入門ならもっとシンプルで分かりやすくないと。 それから、「社会学とは何か?」の答えは、答えの中に「社会」という言葉が入っていてトートロジーっぽい。

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