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Posted by ブクログ
山陽の名声はしだいに高まっていきます。九州への旅を終えた彼は、妻の梨影とのあいだに辰蔵と復蔵の二人の子をさずかり、さらに母の梅颸を京都への旅に招いてこれまでできなかった孝行を果たします。
その一方で美しい女弟子の江馬細香の存在が山陽の心をかき立て、彼のなかにひそんでいた「石」を抑えるのに苦しみ、新たな家を建てたり、骨董をめぐって同人たちと摩擦を繰り広げるような事件を引き起こします。梨影もまた、そうした夫の心の揺れ動きに不安を募らせます。さらに広島の頼家を継ぐことになった聿庵は、使用人のたみを愛するようになり、彼女とのあいだに子どもが生まれます。梅颸は事のなりゆきに心を痛め、聿庵自身も頼家の跡を継がなければならないという責任から目を背けようと酒におぼれる日々を過ごすようになります。
ところが、山陽が目に入れてもいたくないほど可愛がっていた長男の辰蔵が、わずか6歳にして痘瘡で命を落とします。山陽はその深い悲しみを乗り越えて、『日本外史』の完成へ向けて最後の歩みを進めていくことになります。
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