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100年前から愛され続けるミリオンセラー、中勘助の『銀の匙』。自伝的成長物語が伝える、普遍的な心のあり方や社会に縛られない生き様、時代を越えた日本語の面白さとは──。教養を深め自分の世界を築く「読書の力」と、読者の価値観を一変させる「文学の力」を、齋藤孝が熱く語る。
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Posted by ブクログ
●最も記憶に残っているのは、「文学は、コスパじゃない」というところ。この本は、筑波大附属中での実際の授業をもとにしているのだが、このセリフを学生にも復唱してもらうシーンがあり思わず笑った。
●なにより、銀の匙を読みたいと思った。引用されている文からだけでも、自分の幼少期の感情が呼び起こされるようで、名文の持つパワーを感じた。
●筆者は、文学作品が映像化されることに対して、「天才的なクリエイターが監督を引き受け、映像がどんなに素晴らしく仕上がったとしても、みなさんが自由にイメージする機会は奪われることになります。その作品を見た途端、あなたが思い描くはずだった、あなただけのイメージは排除されてしまう」と述べる。
映像を見ることでたしかに、文字のイメージ化の作業(確かにそれには体力を要する)を抜きにして、物語を楽しむことができる。
しかし、自分の経験から構成される、自分の経験に引きつけたイメージは、映像化によってその機会を奪われてしまう。
じっくり読んで想像すれば良いのだ。
そして、この一言。
「文学は、どれだけ速く読めたかを競っても意味がないのです。もしそんな人がいるなら、「速く読むだけ損ですよ」と教えてあげたい。」
めちゃくちゃ読むのが早いだろう著者からのこの一言は、威力がありすぎる。。
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