【感想・ネタバレ】別冊NHK100分de名著 読書の学校 齋藤孝 特別授業『銀の匙』のレビュー

あらすじ

100年前から愛され続けるミリオンセラー、中勘助の『銀の匙』。自伝的成長物語が伝える、普遍的な心のあり方や社会に縛られない生き様、時代を越えた日本語の面白さとは──。教養を深め自分の世界を築く「読書の力」と、読者の価値観を一変させる「文学の力」を、齋藤孝が熱く語る。

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Posted by ブクログ

「銀の匙」に限らず、小説を読む楽しさを教えてくれました。著者の独特なオノマトペから広がる情景、読むことによって著者の生きた時代を追体験できたり、自らの昔の記憶を呼び起こしたり。これまで実用書ばかり読んできた自分は本ってこんなにも面白いんだ!と感激しました。これからますます本を読むことが楽しくなりそうです。

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2022年04月28日

Posted by ブクログ

銀の匙の味わい方を別視点で読みたくて購入。

中勘助さんらしい表現の解説や構成についての解釈など自分にない視点もたくさんあり面白かった。

中勘助さんの表現力や、子ども時代にみずみずしさなど自分が魅力に感じていたことももちろん推されていて、だよね、そうそう!と納得しながら読んだところも。

三色ボールペン読書術で有名な齋藤先生なので、もちろん三色ボールペンでの読書法の解説もあります。

本を自分のものにするという考え方はとても好きです。

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2021年06月30日

Posted by ブクログ

●最も記憶に残っているのは、「文学は、コスパじゃない」というところ。この本は、筑波大附属中での実際の授業をもとにしているのだが、このセリフを学生にも復唱してもらうシーンがあり思わず笑った。

●なにより、銀の匙を読みたいと思った。引用されている文からだけでも、自分の幼少期の感情が呼び起こされるようで、名文の持つパワーを感じた。

●筆者は、文学作品が映像化されることに対して、「天才的なクリエイターが監督を引き受け、映像がどんなに素晴らしく仕上がったとしても、みなさんが自由にイメージする機会は奪われることになります。その作品を見た途端、あなたが思い描くはずだった、あなただけのイメージは排除されてしまう」と述べる。

映像を見ることでたしかに、文字のイメージ化の作業(確かにそれには体力を要する)を抜きにして、物語を楽しむことができる。

しかし、自分の経験から構成される、自分の経験に引きつけたイメージは、映像化によってその機会を奪われてしまう。
じっくり読んで想像すれば良いのだ。

そして、この一言。
「文学は、どれだけ速く読めたかを競っても意味がないのです。もしそんな人がいるなら、「速く読むだけ損ですよ」と教えてあげたい。」

めちゃくちゃ読むのが早いだろう著者からのこの一言は、威力がありすぎる。。

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2022年05月12日

Posted by ブクログ

『銀の匙』を通して、文学が持つ特性、価値について、解説がされ、諒解できた気がする。何が得になるか損になるかという世界とは異質の価値観であり、「世界を美しいと感じ、深みを感じる力」を養うことの意義深さを感じた。文学的体験がないまま、単一の価値観で「こうあるべき」を信じ込んでいる人が集まる薄っぺらい社会への作者(齋藤氏)の危機感がある。

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2018年06月24日

Posted by ブクログ

◆2021/08購読
『銀の匙』をつかって国語の授業をする、斎藤先生バージョン。『銀の匙』を使って国語の授業をし、灘高を一躍トップにおしあげたエチ先生の授業内容をインスパイアされた形です。

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2021年12月11日

Posted by ブクログ

「子供らしい驚嘆を持って自分の周囲を眺める」
これこそが『銀の匙』の核となるテーマです。

子供らしい驚嘆を持ち続けている人は、想像力が豊かで、アイデアもどんどん生まれることでしょう。これからはアイデアが価値を持つ時代です。
p.110

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2021年05月17日

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