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「ねえ、由くん。わたしはあなたが――」 初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希は、いつもそんな風に声をかけてきた。笑って、泣いて、怒って、手を繋いで。僕たちは何度も、消えていく思い出を、どこにも存在しない約束を重ねていく。だから、僕は何も知らなかったんだ。由希が浮かべた笑顔の価値も、零した涙の意味も。たくさんの「初めまして」に込められた、たった一つの想いすら。これは残酷なまでに切なく、心を捉えて離さない、出会いと別れの物語。
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辛口評価
最新作から遡って、ようやく商業デビュー作に辿り着いた。
順番通りに読んでたら評価は違ってたかもだけど、こう云う評価に収まる。
作風は完成してるし好きな雰囲気だけど、
やはりまだ拙い印象が拭えない作りになってるのは仕方が無いね。
でも、デビュー作でこれだけ完成された文章なら商業化されても問題無いよね。
巧いと思った。
Posted by ブクログ
ファンタジー(SF?)設定の言ってみれば悲恋系なお話。
ラストの持って行き方はまあ、分かるけど、個人的にはちょっと納得いかない。
そこは奇蹟でもなんでも、ハッピーエンドにして欲しかった。
記憶が消えて何度も繰り返す話は、最初、記憶が消えてしまう病気系か、何度も時を繰り返すSF系か、それとも白ネコちゃんのファンタジー系か(笑)と思って読んでたのだけど、どれも矛盾があって中程で真相が明かされたときは、なるほどと思った。
でも、これは救われないよなあ。
由希的にはその想いでがあれば生きてゆけるのだろうか?
春由はなぜか分からないけれど心惹かれる場所があれば十分なのだろうか?
いや、やっぱりちょっと納得いかない。
こう言うのはいやだな。
そう思う。
とは言え、物語としては楽しく読んだ。
それはよかった。
それだけに……
少年が何度も恋に落ちるお話
彼は毎週、桜の香りのする少女と出会い恋をする。
何度も何度も繰り返す出会いは、少女にとって幸福であり、絶望であった。
「また明日」その約束を「うそつき」と返す少女は彼と出会うたびに不安と切ない想いを抱いてたことだろう。
希望を失った彼女に幸あれと願わずにはいられない。感動できる心を保つために本書を手にとって見てはいかがだろうか。
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