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Posted by ブクログ
著者は決して手洗いをしてはいけないと主張したいわけではない。過度な手洗いうがいに加え、マスクやアルコール除菌などなど。日本は超清潔志向の社会で、いまや世界一清潔な国である。そういった現状に警鐘を鳴らす一冊でした。
よく聞く内容でアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状は昔に比べ増えたという話。昔は子供たちが山を駆け回り、少しくらいケガをしたところで唾をつけて終わりだった。それが現代では親が子どもの一挙手一投足に目を見張り、落ちたものでも食べようなら大騒ぎ。過保護すぎるからいけないんだと。私はあまり信じてはいなかった。昔はアレルギーという疾病の枠組みがなく黙殺されていただけなのだと思っていた。しかし、現代でもお世辞にも衛生的とは言えないインドネシアなどいわゆる発展途上国ではアレルギー症状を持った子どもたちは少ないのだという。私としては素人の思い込みじゃなかったんだという驚きがあった。実際に適度な不潔さは病原菌に対する免疫を獲得するうえで重要なようである。手洗いやうがいも同様である。流水で10秒間だけ。これで十分だという。それ以上は手の常在菌を洗い流し、免疫にとってはむしろ悪影響なのである。
私はよく手荒れするので、手洗いなんかをサボりがちだったりする。それでもいいんだと少し勇気をもらえた。
また、寄生虫の駆虫が進むと同時にアレルギー性の疾患数が増加しており、特に回虫の排泄物がアレルギー反応を抑えるのに一役買っていたという話があった。実際、著者は体内で意図的に回虫を飼っていたようだ。とても驚いた。そんな現代のペッテンコーファーみたい人がいるの? Wikipediaではあるが調べてみると事実なようで嬉しい。こういった少し変人チックな学者のエピソードは大好きです。しかし、回虫の排泄物とアレルギー疾患の関連性に関しては異論もあるようで、どちらが多数派なのか私にはわからなかった。
最終章の日本の行き過ぎた清潔志向が環境問題やいじめ、少子化問題と現代社会の諸問題の原因であるというような展開。こちらも正直、話が飛躍していると感じた。論点もうまくまとまっておらず、いろいろ言いたいことを言いました。といった感じ。なるほど思う部分もあったが、お気持ち表明感が否めなかった。
門外漢なので詳しくはわからないが、ツッコミどころもややあった印象。同ジャンルの他の本も読んで理解を深めていきたい。
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