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あるSNSの書き込みが話題になっている。一人の高校生・大村音彦が何人もの中学生を支配し、恐喝した。その額、累計3000万円――。そして今晩、ついに三人の中学生を半殺しにしたという。「けれど、それは最悪な嘘だと知っている。だって、大村音彦は俺の名前なのだから」最悪な一夜の逃走劇の中で、唯一掴んだ手がかり。それは、榎田陽人という女子中学生の存在。壊れた世界に生きる少年と少女が出会う時――。デビュー作に続く、待望の衝撃作がついに!
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Posted by ブクログ
読んでいて、ため息をつきたくなるくらいにすばらしい物語でした。 何度も何度も裏切られました、ここまで仕組まれていたとは... 前作「ただ、それだけでよかったんです」にも楽しませていただきましたが、今作もすばらしい作品です。 是非読んでみてください。 あーあ、また騙された。
前作と比べて感情移入しやすくて、読みやすかった。 荒唐無稽な内容でもSNSで容易に拡散してしまうところとかがリアルっぽかった。 音彦も陽人も逆のベクトルで同じ目的のために動いていたのが何か切ない。 正義が悪役であり、悪役が正義であり、表層をなぞるだけでは何も分からないと思った。 ただ、斉藤がクズ過ぎ...続きを読むる。 今回の話自体がこの少女の虚言がもとで起きて、斉藤のため思って動いた二人が報われないのが辛い。 音彦と陽人のチート設定に多少突っ込まざる得ないような気がするが、前作と比べると私はこの作品の方が好き。
うー、デビュー作で期待のハードルを上げちゃったかな。衝撃的な作品でデビュー作した作者の2作目。事件は凶悪。はじめは大村の一人称で進むため大村に共感しようかという時に恐喝が明らかになり、大村への共感がストップしてしまった。事件に裏がありそうだと気付いてから真相が気になってあまり集中できなかった。物語の...続きを読む落としどころは悪くない。陽人の一人称から物語が始まっていたら違かったかもしれない。
胸糞悪い物語だ。だが、デビュー作を超えるインパクトを出そうとしたらこうなるのだろうか。 作品の感想としては余計なお世話だが、そんなことを考えてしまったし、これを電撃文庫から出したのもすごいな、と思う(これも余計なお世話だが)。 散らばっていた各キャラクターの物語がひとつに収束していくさまは、多少...続きを読むのレトリックの綻びを感じつつも中々に手練手管で、ゆえに、先を察することはできるがどんでん返しの畳み掛けはそれなりにカタルシスがある。 ミステリーというには物足りないが、人の清濁を感じる青春小説として面白いのではないか。
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