国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動

小説・文芸
815円 (税込)

4pt

もっとも死ぬ確率が高い特殊部隊の創設者が語る究極の組織論。

新安保法制が施行され、「自衛隊員の戦死」が現実味をおびてきた。しかし、今の日本という国家に「死ね」と命じる資格はあるのだろうか。国のために死ねる人間を作るにはどうしたらいいのか――。

【著者プロフィール】
1964年生まれ。日本体育大学から海上自衛隊へ。防衛大学校指導教官、「たちかぜ」砲術長を経て、イージス艦「みょうこう」航海長に。在任中の1999年、能登半島沖で不審船と遭遇。この事件を契機に創設された海上自衛隊内初の特殊部隊「特別警備隊」に配属され、現場突入部隊の初代指揮者として足かけ8年間在籍。42歳で退官し、ミンダナオ島に拠点を移し、日本を含む各国の警察、軍隊を指導。現在は日本の警備会社のアドバイザーを務めるかたわら、私塾を開いて、みずからの知識、技術、経験を後進へ伝えている。

【おもな目次】
第一章 海上警備行動発令
北朝鮮戦闘員の目/初めての海上警備行動/警告射撃開始 など

第二章 特殊部隊創設
特別警備隊準備室/レンジャー訓練の実態/自衛隊は弱いのか など

第三章 戦いの本質
拉致被害者を奪還できるか/相手に勝つということ/平時と非常時/常識を捨てられない問題 など

第四章 この国のかたち
あなたの国は、おかしい/トロい奴は餌/危うい行動美学 など

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    海上自衛隊の特殊部隊創設者という、極限の現場を知る著者が放つ言葉には、机上の空論を排した圧倒的なリアリティがある。

    自衛隊および自衛官の憲法上の位置づけが急がれる。日本以外の国が、軍隊と見なしている組織を軍隊ではないと言い張る理由が分からない。解釈の余地がない組織に規定しなければ、自衛官も国のために生命を差し出す気持ちになれないだろう。
    ※入隊時全隊員に、「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識を養い、政治的活動に関与せず、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応えることを誓います」と宣誓させている。

    他罰的で、「公」よりも「私」を上位におく国民は多いが、有事の際、国全体の利益に反する行動に走る危険性がある。日頃から、上意下達がなされる局面があることを理解させておく必要がある。それは単なる服従ではなく、公の秩序を守るために必要な倫理観に基づくものだ。

    戦後、「修身」は軍国主義と直結していると見なされ、GHQの指導の下、教科から外されたが、全否定するには余りに多くの大切な価値を含んでいた。

    例えば、昨今のひき逃げ事件のニュースなどを聞くと、救急車を呼ばず、立ち去る者が後を絶たない。現場に残り救護義務を果たすことが、人の道であることが分かっていない。成人する前に、親であれ、地域であれ、学校であれ、どこかで教えておかなければならない、日本人が受け継ぐべき根源的な倫理だ。

    著者は、海自の特殊部隊創設に携わった後、ミンダナオ島に渡り、各国軍・警察への実践的な戦闘技術や生存術(サバイバル)の指導を行った。その日々の中で出会った海洋民族の弟子であり師匠のラレイン(20代の女性兵士)が発したことばが、心に突き刺さる。
    ラレイン:「あなたの国はおかしい」「あなたの国に原爆を2発も落としたやつにしてもらいたいことって一体何なの?」

    日本の戦後は、まだ終わっていない。
         

    0
    2026年05月05日

    Posted by ブクログ

    レビュー評価高い書籍。

    自衛隊特殊部隊創設時の隊長で、世界で様々なバトルサバイバル術を身に着けていく。

    普通の人が知らない世界、筆者の個性が色濃い本。

    0
    2021年08月27日

    Posted by ブクログ

    日本で実務の現場を生きてこられた方の本。
    拉致されている日本人が運ばれているかもしれない北朝鮮工作船との遭遇。
    フィリピンミンダナオ島の女性兵士との話。
    伊藤さんのお父様、お祖母様のお話。
    太平洋沿岸数カ国の海軍の合同演習での、黒人とネイティブアメリカンとのお話。
    有名なアメリカ銃器メーカーの社長とのお話。
    韓国とラオスでの日本人のお話。
    等々

    色々と感じさせられて、考えさせられる内容の本でした。

    私は日本のために少しでも優れた兵士になっていこうと思いました。

    0
    2021年02月21日

    Posted by ブクログ

    任務として「死を覚悟する」驚きを隠せないがよく考えると軍人の覚悟として必須
    われわれは平和憲法ぼけしてしまっていて、自分の国家を守る意識すら失っている
    現世利益の最大化に品性が堕してしまい、国家の勢いを失いつつある
    根本の理念の構築が不可欠という指摘はその通り 問題はいかに達成するか
    安倍政権の愛国心は頷けるが、利益誘導はあってはいけなかった 利権屋に墜ちる


    愛国心は国家を形成する人間社会に不可欠なもの 
    戦後忌み嫌われているが再構築が必要
    そのためには民主主義社会が確立していなければならない 天皇への愛国心から卒業
    愛国心があり、国家意志のもと、死をも辞さぬ兵士を必要とするのが国家
    公務と軍務の決定的な違い

    部下を死地へ送る決断を背負う指揮官の責務は重い 
    「統御」をもっとシンプルに素直に受け止めるべき⇒「覚悟」だと思う

    2-1 特殊部隊創設
    海軍と陸軍の違い
    (1)意思疎通の手法   通信システム 任務分析(権限委譲)
    (2)意思決定のシステム 艦長ただ一人 一人ひとりの自己判断で引き金
    特殊部隊は陸軍型 全体情報に関心を持ち、各々が判断して戦闘する

    教育 難しいことをいかに簡単に理解させるか

    3-1 戦いの本質 実践的であれ
    訓練はともすれば形式を重視される 平時の思考
    戦時の思考・判断・行動とは距離がある
    ex頑張っていることが評価される

    4-1 この国のかたち
    「群のために自ら犠牲になる覚悟の個体が存在する」
     情があっても、その時には対応できる
    ⇒この国にそれだけの価値があって欲しい
     自分の命を捧げるに値する、崇高な理想を目指す国家であって欲しい

    0
    2018年11月10日

    Posted by ブクログ

    組織を守るのは本能。そういう本能を持った人がいる。

    天皇はエンペラーではなく、部族長だった。

    日本民族は変わったのか?変わったのだとしたら、それはなぜ?どのように?

    といった筆者の心情が書いてある。

    エピソードが全部ぶっ飛んでいて全然共感できる内容ではないが、すごい人もいるもんだと思って読んだ。
    国家というものがもつ最後の手段としての暴力を、その最前線で犠牲になる人がどう見ているのか、というのの一端が垣間見れた。

    0
    2018年03月18日

    Posted by ブクログ

    元自衛官の自伝。
    体育教師予定から自衛隊幹部になり、特殊部隊創設に関わった後、退役しフィリピンへ。
    かなり熱い方なのだろうと思われます。
    本番を想定した訓練の難しさを感じました。

    0
    2017年10月07日

    Posted by ブクログ

    すごくおもしろかった。読んでて夢中になりました。
    伊藤さんの思想にはとても共感するけれど、「右でもなければ、左でもない」と帯にもあるように、その思想や信条を読む人に押し付けていないのがいい。

    多くの人に読んでほしいですね。

    0
    2017年05月26日

    Posted by ブクログ

    能登半島沖不審船事案をきっかけに創設された特警隊。その創設者の一人による、普通に生きている私たちにとってはあまりにも壮絶な問いかけ。
    冒頭が、不審船を追跡するみょうこうの場面から始まって、最初からクライマックス状態。読み物として非常に面白い。著者のお父さんの話とか、ミンダナオ島で出会った弟子の話なんかはフィクション入りまくってる気はするが、いちから特殊部隊作っちゃう人のことだから、本当のところはわからないね。
    憲法がどうとか、思想的な話も若干無いではないが、この本の本質は、自分が理想とする生き方をどんな代償を払っても貫きたいか、という、右とか左とかとは無関係の、人間の生き方についての問いかけである。
    自分自身、公共心が高い人種とは思わないが、それでも多くの人が小さく憧れのように持っている「人の役に立ちたい」という気持ちを、偽善と貶す訳でもなく、偉いと褒めるわけでもなく、そういうものだと肯定してくれる本にあまり出会ったことがなかったので、とても新鮮だったし、この部分はすっと心に入ってきた。

    0
    2017年03月11日

    Posted by ブクログ

    共感する箇所もあれば、しない箇所もあります。
    でも、問われているテーマそのものは、今の日本で生きている国民全員が、それぞれの立場で考えなければならないテーマだと思います。

    0
    2023年05月09日

    Posted by ブクログ

    ラジオ出演した方の著作を読むということが多いが、本書もその一つ。著者は60年代生まれの同世代だが、陸軍中野学校出身の父に育てられた稀有な経歴を持つ。本書を読み進める中、『兵士に聞け』を読み始めたが、自衛隊、自衛官を見る目線はやはり違った。海自特殊部隊創設に携わったが、その完成を見る前に艦船勤務に戻され、退官を決意。「平時と非常時」に対する見解は同感だ。しかし、常に非常時で生きるミンダナオ島での弟子である女性の話は、殺すか殺されるかという極限では野生の本能剥き出しでなければ生きられない悲しさを感じた。

    0
    2021年10月25日

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春新書 の最新刊

無料で読める 歴史・時代

歴史・時代 ランキング

伊藤祐靖 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す