Posted by ブクログ
2014年07月24日
同著者の作品『魔法科高校の劣等生』を比較にした感想になるのだが、一先ず、向こうは如何にも俺TUEE系の主人公だがこちらはそうでもない。という感想になる。
こちらの弟を守ろうとして実際にそれが出来る程度には実力を持った姉と、姉に守られてばかりになっている自分へと苛立ちを覚えている弟。という関係性は...続きを読む結構好きだ。心の動きもそこそこ丁寧に書かれており理解しやすい。少なくとも私はそれなりに共感できる。
ネタバレという程ネタバレでもないと思うので普通に書くが、主人公の専用機が出るのは本当に終盤で、むしろライバルとして存在しているであろうもう一人の男主人公の方が遥かに戦っている描写が多い。というか主人公が専用機に乗っても、ライバルキャラの実力が高く、戦い慣れてきてようやく真っ当な戦いが出来る程度に収まり、それこそ俺TUEEと圧倒できるほどの差ではないのには(魔法科高校の劣等生を多少読んでるだけに)謎の感動すら覚えた。
また、台詞ですら改行だらけ(WEB小説としての最適化がなされた書き方のまま)の魔法科と違い、一文一文が長く文章量があるので読みごたえもある。ただ、タイトルに1とあるように完全に(――続く)と言った感じの内容で、これ完全に長い序章のようだ。
そして正直それだけで星を一つ減らしたくなった理由というのがある。それは――本を開き、最初のカラーイラストが終わった後に差し込まれる設定資料。正直うわっ……としか思わなかった。そこを飛ばして普通に読んでも平気だったので、これ可能ならばあとがき前くらいに入れるべきだったのではないだろうか。というより普通に考えてこういうのは、ある程度の専門用語を知っていなければ把握しづらくなる二巻目以降にして欲しかった。正直これのせいで三つにしようか悩んだ。これで分かるだろうが、専門用語の多さと説明文の多さは健在。
とりあえず、……なんだかんだロボットモノというだけで、私はかなり楽しめたので、ロボットモノはもっと増えろと思いました(小並感)。